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口説き落とすには情報を集めるべし!棚ぼた付き。

次の話を書いていたんですが6千字越えそうで、流石に分割しようと思い至り、丁度いいところで切ったら今回も少し短いです。すいません…。


「南条 (はやて)! 月城 八都寧(はつね)!! 俺と世界に喧嘩を売らないか?」


(そよぎ)は言い放った。

颯は目を見開き、茫然とした。

八都寧は困惑しきった顔で苦笑いした。




「えーっと、水篠くん?話が飛び過ぎてわからないや。どうゆうこと?」


「そのままの意味だ。俺はBFカルナバルで世界の頂点を目指したい。その為に颯と八都寧の力が必要だ。」


急に名前呼びという距離の詰め方に少し戸惑うが気にしない、気にしなーい。


「俺、そのゲームやったことないし・・・、フルダイブもFPSも銃も何もかも知らないんだが・・・。」


「私もよ。急にゲームで世界一目指そうって言われても現実味がないよ。」


「まず、ゲームは今やスポーツの一種だ。それに経験がなくても大丈夫、俺はOnly1(オンリーワン)のチームを作ろうとしている。経験は問題じゃないし、剣道の猛者にパルクール…唯一無二のチームになりそうだろ?」


淡々と話をする(そよき)に飲み込まれそうであるが、決定権はこちらにあるのだ。何故BFカルナバルをプレイしなくてはならない?自分本位の言動の多さに苛立ちすら抱きはじめる。


「ちょっと待ってくれ。俺はMeTuberだし、月城さんは日本の剣道の未来を背負う人だ。水篠の提案は受けれないよ。」


「ん?MeTuberや剣道日本一なら尚更BFカルナバル()()()()だろ。」


「「どうゆう事??」」


颯と八都寧はくい気味に問いかけた。


「MeTuberの登録者数世界トップ10の内何人がプロeスポーツ選手か知ってるか?」


「え、いや。世界のことは……。」


「6人だ。それだけeSportsが人気コンテンツって事だろ?登録者も増えるんじゃないか?」


「そりゃそうかも知れないけどさ。」


風の噂で聞いたことがある…。eSportsは儲かる、登録者も増えやすい……少し心が揺らいだのは事実だが、月城さんの前で揺らいでなるものかと気持ちを強く持つ。



「次に剣道についてだが、〝龍造寺(りゅうぞうじ) 右京(うきょう)〟は勿論知ってるよな。」


「当たり前じゃない。2030年代の剣道ブームを支えた英雄……誰も彼には勝てなかったし、()()()()よ?3年前に現役を引退してからは会ってないけど……。」


月城八都寧は剣道界の英雄〝龍造寺 右京〟の()()()()()。八都寧は彼を目指して強くなり続けてきたが、当時13歳という若さでは天才であっても一本すら取れなかった。もう少し早く生まれていれば引退する前に本気で戦えた…。八都寧が強く()()()()()()()事だった。





「去年のBFカルナバル世界大会で優勝したチームにその人いるぞ?」


「え?師匠が?そんな訳……。」


「この眼で見たから間違いない。しかもスペインチームの主力だ。BFカルナバルなら龍造寺右京と戦えるぞ?」


一度も勝てずに引退してしまった師匠に挑める…それだけで心が揺らぐ……横で見ている颯にも伝わってしまう程に大きく揺らいでいた。しかし、自身が今背負う重責を思い出し、咳払いと共に興味を堰き止めて切り替える。


「うんっっ(咳払い)、大変魅力的ですが、私は銃でなく刀で師匠と戦いたいのです。なので、水篠くんの誘いには……。」






()()()。」


「え?」


()()()()?BFカルナバルに。」







・・・・・・・


八都寧の我慢の気持ちは決壊した。


「ごめん、南条くん。私やるわ。BFカルナバル。」


「え゛??」


「勿論、剣道も今まで通りにやるけどね。今の私が師匠と戦えるチャンスがあるならやる価値はある。」


「流石だ、八都寧。共に世界に喧嘩を売ろう。」


「師匠は世界一なんでしょ?なら世界一になるしかないわね。南条くんはどうするの?」


「えーとーー、そのーーー。」


「あ、そうだ。射撃練習場って所は地形編集できるからパルクールし放題だぞ。」

「俺もやります。」


パルクール動画は撮影場所の許可取りが難しい。その問題を解決できるならば魅力的だし、月城さんが始めるならば、自分もやってみたい。何より自身の気持ちは傾き始めていた。


「OK。この3人なら面白いことができそうだ。」


梵は無垢な笑顔で笑った。

彼の第一印象はいけ好かない。さっきまでは苛立ちすら覚えていた。でも、この笑顔を見て確信した。彼は自分の好きな物に集中すると周りが見えなくなるタイプなのだ。彼をもっと理解すれば仲良くなれるかもしれない・・・颯自身も同じタイプなのだから。



「てか、そもそもお前強いの?世界に喧嘩売ろうって誘っといて弱かったら困るんだけど。」


「U-17日本代表だから強い部類に入るはず。」


「あ、それは強いね。疑ってすいませんーー!」


「ふふっ、強さがワールドスケールだったね。」


煽ろうとしたら大失敗した颯はいたたまれない。

すぐに話題を変える。


「で、俺と月城さんは何すればいいの?」


「あー、ゲーム機器で何か持ってるものあるか?」


「フルダイブ系は何も持ってないかなー。体動かすのが生きがいみたいなとこあるから。」


「私も。剣道三昧だったし。」


「じゃあ、買いに行くか。どっちみち競技用買わなきゃいけないから丁度いいよ。暇な日ある?」


「明日なら私部活休みだよ。」


「MeTubeは1人でやってるから行こうと思えば何時でも行けるけど。」


「じゃあ明日な。駅前で集合で。」


「「了解。」」


梵はそのまま屋上に残るらしいので、俺と月城さんは教室に戻った。





屋上に残った梵は再度旧給水塔に登り、お気に入りの紙パック型カフェオレをストローで飲む。


「ふぅ、上手くいって良かった。月城八都寧を調べ尽くしたかいがあったよ…。おまけ()もついてきたし、これからが楽しみになってきた。」


彼はスマホを開き、クラスメイトに教えてもらったMeTuberヴォルト()のチャンネルを開く。


「戦略を立てる為にもちゃんと南条颯の情報も調べなきゃな。」










『やぁ、どぉも!パルクールMeTuberのヴォルトです!今日は…………、』



昼休みの学校の屋上でパルクールの音が響く…。





スマホって2050年ではどんな感じになってるんでしょう??本気で何も浮かばないので、とりあえずそのままスマホ表記で押し通します!


八都寧は師匠との戦いを願い続けていました。今回の説得の成功も梵の情報収集の賜物です。颯は完全に棚ぼたです。今日初めて見た訳ですし。



次回はやっとこさゲームの話をします!!


ブックマーク等ぜひお願いします!


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