魔界探偵ギルドにて…
「はあ…」
ジュエラ某所にある魔界探偵ギルド…
屋根の風見鶏が風でクルクルと回る何の変哲も無い一軒家がサブリナ達の探偵事務所であり、また彼女達の住まいでもある。
そこの一室から窓の外を眺めてサブリナは何度もため息を吐いていた…
「はあ…」
「人間界に潜入したあの日からね…サブリナ。
あなたも当てられちゃったのよね…
優也様の魅力に…はい、どうぞ…」
ケリーはティーカップにお茶を注いで、そっとサブリナの横に置いた…
「定時連絡の時にボスに訊いたら丁度、ソーディアのナギ王女も優也様と会った後はこんな感じだったそうよ…
男性に免疫の無い…乙女の心をズギューン!!と撃ち抜かれちゃったのよね…
サブリナってもっと雑な人だと思ってたから…意外だわ…」
クリスの軽口にも耳を傾けずに病人のように窓を見ているサブリナ…
「はあ…優也様…」
その時、私達の居た応接間兼オフィスにボスレーさんが入ってきた…
「はあい…あなた達…元気ぃ?
やだ…なんかサブリナちゃん…暗い顔ね…
そんな顔してるとモテないわよ…」
「ボスレーさん…止めといたほうがいいですよ…
サブリナは今…」
「まあ…ウッソ!!図星だったの⁉︎
ヤダわ…アタシったら…サブリナちゃん…ゴメンなさいね…
でも…やっぱりいつもの笑顔のサブリナちゃんの方が素敵よ…」
このオネエ言葉の中年男性はボスレーさん。
私達とボスとを結ぶ架け橋のような存在…
何か困ったことがあれば彼がボスと連絡をとって動いてくれる…
中間管理職のような存在かな…⁉︎
「それで…何か私達に用ですか?ボスレーさん…」
「いっけない!!忘れるとこだったわ…
実はね…ジュエラ王宮に大変なモノが送りつけられて来たのよ…」
「大変な…モノ⁉︎」
「そうよ…コレを見て…」
ボスレーが指をパチンと鳴らすと…
紙に赤い文字で書かれた手紙のような物がテーブルの上に現れた。
サブリナ以外のみんなはその文字を目で辿って…
言葉を失う…
よくも私の大切な人を奪ってくれたわね…
お前だけ幸せになるだなんて許せない…
必ず後悔させてやる…
お前の大切な人も奪ってやるからね…
プラティナ王女へ…
「ど、どういう事…⁉︎」
「王女様を恨んでる人がいるなんて…あんな素敵な方を…」
「…アタシもね、魔法因子を逆探知してみたんだけど…分からなかったのよ…
…ということは向こうが出してきたシッポをギュッと掴むしか方法が無いのよね…」
「お前の大切な人…⁉︎
優也様のことかしら…?」
「優也様⁉︎」
ケリーの一言に反応したサブリナはテーブルの上の
脅迫状めいた紙を手に取った…
「…許せない…こんなモノを送りつけてきて…
こんなモノを見たら王女様がどんなに傷つかれるか…
絶対に私が守ってみせるわ…
優也様を…」
「おーい!!サブリナちゃん…間違ってはいないんだけど…
最後…優也様になってるわよ…⁉︎」
…この時、私達…魔女探偵は謎の手紙の送り主へファイティングポーズを取ることで闘いの火蓋を切って落としたのでした。




