愛情に包まれて
それから二人はベッドに横になって色々な事を話した…優也の腕枕で目を閉じてジーニャは楽しそうに話す…
幼い頃の話…故郷バビロナでの話…好きな物…
動乱の時代に生まれ、長い時代を不安の中で過ごしてきたジーニャにとって…
こんなに安らかで幸せな時間は今まで経験した事が無かった…
ふと…彼女の口から出た言葉だった…
「…私…男性って強さで色々な物を得たり守ったりするものだと思ってたんです…
でも…あなたは違う…
あなたからは剣の鋭さのような強さも血の匂いも感じられない…
その代わり…まるで女性が持つような全てを包み込むような愛情のようなものを感じます…
…愛情と言っても…弱々しいものではなく…どんな強い矛も通さない強靭な盾に守られている安心感…
…あなたの奥様や各国の王女様…ジーナもあなたに夢中になるのがよく分かります…」
「…あ、ありがとう…
褒められてるみたいだけど…僕には実感が無いから…
でも…君が元気が出たならそれが一番嬉しいよ…」
「はい…こんな幸せな気持ち…初めてです…
本当に幸せです…」
その時…
……あれ⁉︎
優也の頰を一筋の涙が伝った。
「ゆ、優也様⁉︎」
「ゴ、ゴメン…何だろう…⁉︎
何だか…とても嬉しい気持ちが込み上げてきて…」
ジーニャはハッとした…
………シャブリヤール様⁉︎
優也の瞳の中の銀色の光にシャブリヤールを重ね合わせる…
しかし…
ジーニャは首を横に振る…
……この人は…
確かにシャブリヤール様かも知れない…けれど…
私は…私を幸せにしてくれるのは…今、目の前にいる優也様…
…ガバッッッッ…
彼女は突然、ベッドから起き上がった…
「…ど、どうしたの…⁉︎」
驚いた表情の優也にジーニャは…
「ありがとうございます…
私…本当に元気が出ました!!
きっと私や…マザーハーロット様の考えていた『愛し方』とは違ったかもしれませんが…
マザーハーロット様もヴァルプルギス様も…
またあなたの大きさに脱帽されたのではないでしょうか…⁉︎
ウフフ…」
ジーニャの笑顔に優也も自然と笑顔になっていく…
「これからも宜しくね…ジーニャさん!!」
「はい…勿論です!!」
二人は固い握手を交わした…
それはジーニャと優也の絆が固く結ばれた瞬間でもあった…
「あっ…優也様…
それで私に相談というのは…」
「うん…実はね…」
優也は先日、ゴルドと話し合った事をジーニャに打ち明けた…
「な、なんて事なの…⁉︎
あの方がイミテ様の…
す、すると今回のジュエラへの侵攻は復讐…⁉︎」




