つるんっ!!
…はあ…あったかいわ…
元々服を着ていないサブリナは浴室の暖かさにホッとした…のだがよくよく考えると…
…私、みんなが上がるまで出られないわね…
彼女がそんな事を考えていると…
最後に服を脱いで優也が入ってきた…
…ひ、ひゃぁ…いくらターゲットと言えども…
ハ、ハダカの男の人と一緒にお風呂…
「ミス…こっちにおいで…」
優也は湯船に浸かるとミスを自分の側へと呼んだ。
そして彼はゆっくりと語り始めた…
「…カミナリのひかりがちじょうをてらし、ラグナレックというかみさまは、ユグドラシルのばんにん…さんにんのしまいのまんなかのめがみ…ヴェラのことをおもいだしました…
ゆるせない…きみがいないせかいなんて…なくなってしまえばいいんだ…」
優也はミスの目を見つめて彼女が胸に大切そうに抱えていた絵本の内容を暗唱した…
「すごい!!パパ…えほんもないのに…!!」
リルは飛び上がって喜んだ…
ミスは目を丸くして…
「パ、パパ…なんでわたしのえほんを…」
「…こないだミスが寝る前に一緒に読んだだろう?
この絵本…ミスが好きなんだ…ってパパも何回も読んだんだよ…
そしたら内容を覚えちゃったんだ…おもしろい話だね…」
ミスの目に涙が浮かぶ…
パパがお風呂で絵本がないのに私に絵本の話をしてくれた…
パパが私の好きなものを知ってくれている…
パパは私のこと…大好きなんだ…
そう思ったミスは湯船で優也に抱きついた…
「パパ…ありがとう…」
「また…一緒に読もうね…」
グスッ…ジュルル…
「ん?リル…なんか言った?」
「ううん…なにもいってないよ…」
お風呂場の隅でサブリナはミス以上に感動の涙を流していた…
ゆ、優也様…なんて優しい人なんでしょう…
プラティナ様や他国の王女様達が夢中になられるのも分かるわ…
優也は二人の身体を洗ってあげた…
「はい!!ママのところでもう一度拭いてもらうんだよ…」
「はーい!!」
「はーい!!」
こうして先に二人の子供はお風呂から上がった。
のぼせ気味のサブリナ…
…はっ!!この隙に私もお風呂から出ないと…
彼女は再びミスやリルが出る隙に外に素早く出る事を試みた…
…今だ!!
…つるんっ!!
…えっ⁉︎
サブリナは床に落ちていた石鹸を踏んづけて…滑って宙に舞った…
「きゃあっ!!」
「えっ⁉︎」
…ドシーン!!
「アイタタタタッ…!!」
サブリナは優也の身体の上に乗ってしまった…
「うう…ん…」
「は、早く退かないと…はっ!!」
…ムギュッ…
「むぎゅ?」
よく見ると優也の手がサブリナの柔らかい物をにぎっていた…
「キ…キャアァァァァァァァッ!!」
「ダーリン!!どうしたの…⁉︎」
浴室に駆けつけたプラティナは半分気を失っている優也を見てビックリした…
「キャアァァァァァァァッ!!ダーリン!!
しっかり…しっかりして…!!」
「ううっ…!!もう…おヨメに行けない…」
「ちょっと…サブリナ…何があったのよ…」
「とにかく…一旦魔界に帰りましょう…
今、私達だけでも人間界と魔界とを行き来出来るように次元を繋いでおいたから…」
ミラール出身のケリーは高い知性と不思議な術を操るチームの要である…
ヘコんでいるサブリナを二人は引きずるように連れて魔界へと帰って行った…




