伝説の魔女と助っ人
ゴルドは一瞬、涙を流すマーブルの肩に手を伸ばそうとした…
が、目を伏せて自分の胸に当てた…
アイはそんなゴルドの思いやりに思わず涙を浮かべた…
一頻り泣いたマーブルは涙を指で拭いながら…
「さあ…ゴルド様…
テラゾーの前に私を差し出して下さい…そして…
ゴーレムの侵攻を止めた後は、我々二人を罪人として裁判にかけて下さい…
…覚悟は出来ています…」
「…マーブルさん…
ワシは君に伝えねばならない事がある…
しかし…今は…」
「…キャァァァァァァ!!!」
アイの叫び声が部屋中に響く…
「ど、どうしたんじゃ…おおっ!!」
「キャァァァァァァッ!!」
三人は会議室の窓の外から覗いているかのような不思議な視線にほぼ同時に気がついた。
いや…視線というよりも…
岩の中から輝く二つの光に…
「くっ…お、王宮が…」
「優也…お前の魅力はその優しさじゃ…
だがな…たとえ残酷だと思われても…たとえ犠牲を出しても守らなければいけない時もあるのじゃぞ…」
「ヴァル…」
「ダイナよ…ダイナはおるか…⁉︎」
「わっ…!!」
突然、プラティナの中から飛び出したのは…実体化した…伝説の三魔女のリーダー格でヴァルプルギスの一番弟子のダイナだった。
「はっ…!!!」
「お主の出番じゃぞ…!!」
「ははっ!!…有り難き幸せ…して今回は…⁉︎」
「《《アレ》》じゃ…」
ニヤリと笑うヴァルプルギス…
「え…」
青ざめていくダイナ…
「ア…《《アレ》》でございますか…⁉︎」
「如何にも…
何じゃ…何か文句があるのか…⁉︎」
「おひい様…いくら私でもあのサイズは…」
「…はぁ…情け無いのう…
お主は一体…何年、伝説の魔女をやっとるんじゃ⁉︎」
「そ、そう仰られても…私の力にも限界がございますよ…」
「分かった、分かった!!
助っ人を用意しておるから何とか頼む…」
「…助っ人と申しますと…⁉︎」
ヴァルプルギスはサブリナを見つめて…
「おーい!!済まぬがお主のエルフの力を貸してやってくれ…」
「エ、エルフ…!!」
ダイナ…だけではなく、彼女の正体を知らなかったプラティナ、ナギ、ジーニャも一斉に彼女を見た…
「そ、それなら大丈夫でございます…
おひい様…お心遣い誠に…」
「あー…礼など構わん!!
それより…早くやってしまわんとゴルド達がペシャンコになってしまいよるぞ…」
ヴァルプルギスは王宮を指差した…
するととうとう王宮の前へと到達した巨大ゴーレムが今にも破壊を始めんとばかりに組んだ両拳をふり上げていた…
「わーっ!!エルフの娘よ!!
すぐに準備をしてくれ!!」
焦るダイナの言葉にサブリナは…
「わ、分かりました…」
力を全身に込めて…エルフの力を解放する…
「はあっ!!」




