たいせつなひと
「…ミ、ミス…」
「…ミスちゃん…」
「………」
ミスはお箸をテーブルにコトッと置いた…
「とってもおいしかった…
ママのいう…おいしくなーれ…のまほうも
みっつともぜんぶかかってたわ…
でも…ママのおいしくなーれがいちばんだった…」
優也はプラティナと同じようにミスの肩をポンと手を乗せて…サブリナとマーブルを見つめた…
「お二人とも…本当にありがとう…
とても美味しかったです…ご馳走様でした…」
とお辞儀をしてニコッと笑った。
「………!!」
「………!!」
二人は優也の表情を見て赤面してしまった…紅潮する自分の頰の温度が上がっていくのを感じていた。
「…お、王女様…私…これで失礼致しますわ…」
「わ、私も…
優也様…各国の王族様にお目通りの件…
よろしくお願い申し上げます…」
「は…はい…分かりました…」
「あら…もっとゆっくりしていっても良いのに…
でもお二人共、都合もあるでしょうし…
またいつでも遊びに来て下さいね…」
サブリナとマーブルは玄関に二人並んでお辞儀をした…
「き、今日はお招き頂きましてありがとうございました…」
「では…」
…パタン!!
「二人共、帰っちゃったね…」
「ええ…急にどうしたのかしら…
料理…まだ残っているのに…」
「ママ…だいじょうぶだよ…
ぼく、まだたくさんたべれるから…」
「わたしもたべていーい…?
でもあのおねえちゃんたち…ほんとうにりょうりが
じょうずなんだね…
ママのようなりょうりなんてだれにもつくれないとおもってたのに…」
プラティナはミスの顔を見てニッコリと笑った…
「あら…あなたにも作れるわよ…
将来…自分の料理で幸せにしてあげたいと思う人が現れたら…ね…」
「ふうん…」
「じゃあ…僕も君が腕にヨリをかけて作った美味しい料理をまだまだ味あわせて貰おうかな…」
「そうね…じゃあ…私達で頂きましょうか…?」
———こうして優也達はプラティナの料理を美味しそうに平らげていった…
ミスはふとあの二人の料理の味を思い出す…
「あのおねえちゃんたちにもいるのかな…?
ママにとってのパパみたいなたいせつなひと…」
考え事をしながら二人は仲良く一緒並んで優也のマンションのエントランスを出た…
二人共同時にお互いの顔を見つめたかと思うと…
「はっ…⁉︎」
「はっ…⁉︎」
「な、なんでアンタなんかと一緒に歩いてるのよ!!!」
「そ、それはこっちのセリフだわ…」
「フン…私の料理は決してプラティナなんかに負けてないわ…」
「何いってるのよ!!!あなたも聞いたでしょ⁉︎
あの王女様の言葉…
やっぱり王女様はジュエラを…私達を導いてくださる大事なお方だわ…」
「あなた…へんな宗教にドップリと浸かってしまう素質があるわね…
とにかく!!!
私はあのプラティナを許さない!!!
ゼーッタイに自分の愚かな行動の報いを受けさせて
やるわ!!!」
二人の間に再びバチバチと火花が散る…
「…いいわ…あなたがどんな手で来ようとも
私達が絶対に守ってみせる…
王女様も…そして優也様も…!!!」




