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騎士は恋する乙女なり  作者: 水島 香
7/17

決着

例に漏れず短いけど投稿です。今回はアリシア視点の三人称です






 ノアにより、比較的安全な後方に下げられたアリシアは己の行動に恥じていた。疲労と怒りによる思考力の低下のせいとは言え、やってはならない事(愚行でしかない事)をしたと言う自覚があったからだ。そんな彼女が,自身の招いたピンチから救ってくれたノアに感謝の意を伝えようとしたところで


「さてと……アリシア様はここでお待ち下さい。奴は俺が殺すので」


 と,当の本人がオーガの元に戻ってしまった。


「なっ! 戻るんだ! 一人では奴を殺すことは出来ない!!」


 アリシア自身,自分が言えたことではないと自覚しながらも、彼に死んで欲しくないと言う一心で叫ぶ。しかし、その声が届くことはなかった。青年自身が既にオーガの元に戻って戦っているためだ。

 普通のオーガであっても倒すには隊を組む事(パーティー)が前提である程に強い,攻防兼ね備えた魔物だ。しかも相手は魔王。先程まで、攻撃を避けることで精一杯(それでも驚嘆すべき事だが)だった青年に、アリシアが勝ち目がないと考えても可笑しくはなかった…………が、その予想は外れた。青年がオーガを圧倒しているのだ。オーガの攻撃は青年には当たらず、逆に青年の攻撃はオーガに当たり、確実にダメージを与えている。


「す……すごい」


 しかし、アリシアがよく観察すると、青年が焦り始めているとわかった。その理由もアリシアにはすぐに察する事ができた。青年の使う武器自体が尽きかけているのだ。


「どうすれば……どうすればいい。最善を考えろ!」


 このままでは、彼が死んでしまう……とアリシアが焦る。すると、


「功城兵器の用意を急げ!」


 と言う総隊長の声が響き渡った。それに対し


(確かにあれ(・・)なら奴にもダメージが通るはず……だが、今は彼がいる)


 使用など出来はしない……とアリシアが考えたところで気付いた。青年とオーガが全力の一撃を放とうとしていることに。


「そうか……これは牽制なのだな」


 気付くと青年は腕を引き絞り,オーガは拳を握っていた。そして、双方が同時に駆け出した


「―――――――――――――――っ!」


 全てを出しきる為に互いが叫ぶ。そして





      青年の剣は砕け散った





   オーガの拳を貫き心臓を吹き飛ばして







一応書いときますが,アリシアはノアの名前をまだ知りません。魔王相手に好き勝手に戦いましたが、ノア君は今回の氾濫で騎士になった下っぱですから


やっと氾濫終わり! これでイチャイチャさせられる!

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