厄介事
短いけど投稿!
エヴァンの礼により出来た気まずい空間……それを打ち破ったのもエヴァンであった。元より、感謝する為にノアを呼び出したので、エヴァン自身もこの空気は好ましくなかったのである。
「ノア殿。これは礼とはまた別であり、ただの提案なのだが……ウォード家の騎士になってみないか? 話に聞いた貴殿の実力ならば、王宮で騎士として働くことも可能だろうが…………是非、我が家にと思ってしまったのだよ。断っても責めはせんしな」
エヴァンの提案は別に悪い事ではなかった。いくらノアが爵位を得たと言っても元々一代限りの騎士爵でしかなく、ノアも王宮などで働きたいとは思っていなかった。しかしながら、ウォード家は伯爵で普通に位が高い。ノアからしたら、王宮程ではなくとも面倒事が起こりそうだと言うイメージがあった。しかし、ウォード家との繋がりを持つことはプラスになる………とそこまで考えたノアは
「…………少し考えさせて頂けないでしょうか」
保留にした。今の彼は精神的に疲労しており、頭の回転が鈍くなっている。そして、早く休みたいと言う思いが強くなっているのだ。あっさりと決断しない事はこの場では正解だったのだろうが、ノアにとっては後々面倒臭くなるだろう事も決定していた。ドンマイと言うやつである。
* * *
エヴァンからの正式な礼として、何かあれば可能な限り力を貸すと言うヤバイ契約を取り付けられたノアは、アリシアを加えた三人で会話を楽しみ帰宅した…………実際は、ノアもコーディーと共に胃にダメージを負って楽しめたとは言いがたかったが。
「…………騎士に誘われるだけでもアレだってのに……何で簡単に力を貸すとか言っちゃうんですかねぇ。胃が痛い…………御当主本人があの調子だと、コーディーさんの苦労が半端なものではないよな」
たったの二時間足らずの会談で、コーディーの苦労を察したノアの頬は引きつり、涙を流した。しかし、ノアも同情ばかりしてはいられない。ノアは、爵位を得た数少ない一人であり、魔王を討伐した英雄的存在だ。公にされていないがその事実に代わりはない。厄介事が舞い込むことは確定している。それを考えれば、ウォード家の権力は魅力的ではあった。
「けど、伯爵家の後ろ楯とかそれはそれで面倒事が舞い込みそうなんだよな……」
ノアにとっての受難は未だ続きそうである。
政治的なものは殆ど適当なので細かいことは考えないように!取り敢えずはイチャつくためのご都合主義的な前準備なので余りにも可笑しくなければスルーを推奨します。
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