第三十話
なんか、ツッコミとか多くて長めになった。
「「「………」」」
あれ?なんか、思ってたのと違う件について。
「だ、団長…?」
とりあえず、数分前の出来事をおさらい。
1.俺が近道を切り拓く(物理)
2.魔王の部屋にたどり着く
3.魔王と勇者が戦っていた(過去形)
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その、な。いや、俺もこうなるとは思ってなかったんだよ?一応、道を拓く時に手加減に手加減を重ねたし…
「それで手加減なんですか、団長…」
う…言い訳ぐらいさせて欲しい。てか、魔王にも若干責任あるだろ。俺のせいだけじゃないっ
まぁ、つまり、どうなってたかっていうと。
…どうやら、俺の飛ばした斬撃が、ちょうど魔王に当たったっぽくてな。その、菱形に、ちょ〜どぴったり魔王が収まりきらずにはみ出たんで、
魔王の翼と両手両足両牙さらに尻尾、切っちゃった☆
…_| ̄|○、;'.・ ゴホゴホオェェェェェ
俺も学ばないな…☆なんて飛ばすんじゃなかった。キャラ似合わないことはするものじゃない。
…思考がそれた。
まぁ、つまり、どうやら俺が魔王の本気モード(※自称)の空中戦になる手前で魔王を無力化しちまったらしい。
「わりぃ」
「「「…(ツッコミどころ多すぎてなんも言えない……)」」」
あーあ、魔王も勇者も固まってるよ…どうしよう。
「まぁやっちまったもんは仕方ない。勇者、さっさと止めを刺しちまえ」
「「鬼かカイトさんッ!!いや元から人外だった!!」」
「「この人でなしッ!あっ、てか俺らが人じゃなかった!!」」
勇者と魔物共から同時にツッコミが入った。息あってんな。微妙にズレてるけど。
「まぁまぁ。カイト団長ですから。」
「「ハァ…そうだった……」」
「む!?このカイトとかいうヤツ、我より魔王らしいのではないか!!?とんだライバル出現だな!」
「魔王様、仮にも人間相手にライバル心抱くのはまずいっす」
「大丈夫、カイトさん、元々人外だから」
「そうそう、ああいうのが平常運転な人間とかいないから」
「てかカイトさんて、魔物とか魔王通り越して邪神じゃね?」
「な、なに!?そうであったか…邪神様、とんだ失礼を致しました。どうか我の命だけで堪忍して頂けないだろうか?せめて、部下の命だけでも…」
「ま、魔王様!そんな…!」
「我々は、魔王様のためなら命も投げ打つ覚悟…!」
「というか魔王様、そこ真面目になってどうするのですっ!」
「…ハッ、そうだ、我は魔王だからしっかりせねばな!」
「「魔王マジ真面目!どこぞの団長(人間)とちがって!」」
「あ、魔王軍と息が合ったw」
「「魔王様可愛い!魔王様バンザイ!我々は魔王様にどこまでもついて行きます!」」
「そ、そうか…?」
「魔王軍の本音ってあれかなー?」
「なんか魔王って可愛いね」
なんか勇者と魔王軍が好き放題に言った挙句に意気投合仕掛けてる。この展開はまずいな…せっかくここまできたってのに。
うーん、でも。
とりま。
「おいコラてめーら…俺の目の前で好き勝手に言ってんじゃねーよ」
全員に鉄槌を。
…………
………
……
…
さぁてと。
だいぶスッキリしたし?
「それじゃ、仕切り直すかー」
全員の治療が完了したのを確認し、俺はにこやかに告げた。
「さて、勇者VS魔王、再スタート!」
「「「いやいやいや、おかしいでしょっ」」」
???
「「「『???』じゃねーよっ」」」
随分とまた息のあってることで。
「勇者は家に帰りたい、魔王の手足及び諸々もくっついた、俺はさっさと魔王を倒してほしい、これほどまでに理由があるというのに、何をためらう必要がある?」
「「「ツッコミどころ多いんだよっ」」」
そう言えば、王太子ってどこいったっけ?
「「「人(魔物)の話聞けええええええええええええ!」」」
…人はともかく、普通魔物の話って聞くもんじゃなくね?
「ちなみに、私はさっきからお前の後にいるぞ?忘れられてたようだが」
わお、全然気づかなかった。王太子って以外とすごい説。
「「「………」」」
おや?勇者と魔王軍が何か言いたげな顔をしている。ハイハイ、なんですカ?
「(ため息)…とりあえず突っ込ませろ」
「勝手にやって来て魔王無力化するわ…」
「無力な魔王様に止めを刺すように言うわ…」
「我が軍及び勇者共々鉄槌でタコ殴りするわ…」
「どう考えてもオーバーキルの癖に何故か死なずにHPが1だけ残ってるわ…」
「HP1しかなく、それ以上減らないこと分かっててなお殴るサドだし…」
「そして、剣士の癖に全回復レベルで全員に治療施すわ…」
「さらにはとれた魔王の手足とか牙までくっつけちゃうわ…」
「そしてその上で、スッキリしたから魔王戦を再開!?」
「「「なんなんだこの人外野郎!!!!」」」
あー、うん、なんか、ごめん?
人間も、魔物も、1つの共通の敵(?)を前にすると協力し合えるらしい…




