第二十一話
短め…?
濡れた髪をさっと乾かして、野営地に戻ると、部下共も勇者共も水浴びが終わっていた。早くね?いや、俺が遅いのか。寄り道したし。
「あ、おかえりなさい、団長」
「ん。ただいま」
俺が野営地に入ると、ホッとした空気と共に新たな緊張感が流れる。いつも通りのやつだ。俺の威圧が消えたことへの安心と、俺が現れたことによって…まぁ、おおかた気が締まったんだろう。いつも締まっててほしいけどな。
3番を中心として騎士達がせっせと夕飯を作っているのを眺める。基本的に俺は手伝わないし、夕飯も食わない。体質的に食わなくていいし、そういった食い物に特に魅力を感じないからだ。が、
「団長!今日の夜ご飯です!どうぞっ」
…3番はなぜか食わそうとしてくる。食料の無駄じゃね?いや魔物はたくさんあるけれども。腹減ってないし。減る時は自分でどうにかするし。
と、思いつつも付き合いで二口三口食べると、3番は満足してほかの連中に飯を配り歩く。
いやいやいや。そこはハラヘリ共を優先してやれよ。さっきから騎士と勇者の目付きがヤバい。飢えてる。
食べ物の恨みは怖いからね。ちゃんとたくさんあげてね。
「じゃ、今晩は6番と7番から見張りスタートで…」
夜は必ず、2〜3人を交代で見張りをさせている。ぶっちゃけ俺の感知力(24時間無意識で常時発動)があるから全くもって安全なのだが、訓練だ。騎士は甘やかし過ぎると騎士じゃなくなるし、愛のムチというやつだ。断じて虐めているわけではない。
「それじゃ、おやすみ。良い夢を」
俺はニッコリ笑って、自分のテントに入っていった。
あ、ちなみにこのテント郡、6番のスキル『アイテムボックス』から取り出した。第九騎士団の中では1番素質がありそうだったから、便利だし団長になるとすぐに無理やり覚えさせた。6番は泣いて喜んでいた。その後はアイテムボックスの許容量を増やすための特別メニューの訓練を用意してやったら、無言で涙を流していた。そうかそうか、そんなに嬉しかったか。
まぁそんな訳で。6番は騎士の中で最も、いや魔術師団を入れても1番アイテムボックスの許容量が大きい。俺の訓練と本人の文字通り必死な努力の賜物である。訓練中のポーションの消費量は馬鹿にならなかったがな。
今回の遠征(?)の荷物はほとんどない。移動は魔物を狩りながらなので徒歩(馬よりは速い)になるため、6番の存在は大変ありがたいのである。
別に俺が持って行ってもいいんだが、甘やかしすぎはよくないからな。例え俺が許容量ほぼ無限のアイテムボックスを持っていたとしても。うん。
…思考が逸れた。
〈個室テントでこれからのことを考えるんじゃなかったのか?〉
いやマジその通りっすリアさん。
いやー…参ったねぇ。細工しなきゃならんのは分かるが、台本をどうするかが、ね。
会話が少なくてすみません。




