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親友が女になっちゃったので全力で愛でたいですが。  作者: 落単 竜念
世界は変わらないが、見える世界は変わるかもしれない。
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変えていくもの

来年の事を言えば鬼が笑う、という諺があるが、その言葉の裏を返せば人生を変えるような出来事はいつでも起こりうる、という意味にもなる。


特別なことは何もしていないはずなのに、昨日と今日は似ているようで違った1日になるのだ。


それをずっと繰り返せば、きっとーー

時は過ぎて、5年の月日が経った。


俺と祥子は高校を卒業して同じ大学に現役で入学し、親元を離れて念願の(?)2人暮らしを始めて、留年騒動や家出事件などもありながら、なんとか4年で2人とも卒業できることになった。


あの事件が起きてから、結局祥子は未だにずっと女のままだし、俺も幸いなことに男のままなので、なんだかんだで友達でいた期間よりも恋人でいた期間の方が長くなってしまったことになる。



だがしかし、ついにその関係も終わりを迎えようとしていた。



「お前さぁ、いい加減にしろよ?」


激しい剣幕で俺は祥子に詰め寄る。


「いや、もう本当にゴメンって!


本当に、本当にうっかりなんだよ!?」



両手をぶんぶん左右に振り回して、彼女は本当に顔をしゅんとさせて反省しているように見える。


その表情からも、本当に悪気はなかったんだろうなぁ……。とは思うけど。


それでも、今回の事だけはどうしても許せなかった。




「お前さあ……ねえ、なんで?



なんで、どうして……



俺の指輪もお前の指のサイズで作ってんだよっ!!!!」



そう、俺たち二人は何を血迷ったのかこれから結婚しようとしているらしい。


うーん、おかしいな。どこで道を踏み外してしまったのか……。


「いや本当にゴメンって!」


「お前この指輪結構するやつだよな!?


しかもしょうがねえから小指につけてみたらなんか微妙にハマるから何とも言えないしさあ!!」


丁度小指の第一関節の辺りでピッタリと嵌まっている指輪を見ながら、またもため息を零す。これで今日何度目だろうか。10回は超えているに違いない。


婚約指輪が左手の薬指に入らない、というのは本来ならばなかなかに大事件ではあるが、コイツのせいで感覚がマヒしてしまったのか、今の俺には「ふ~ん、そっか」ぐらいの印象にしかならない。


多分、コイツが「祥吾」になるくらいのインパクトがある出来事がない限りは、俺を慌てさせるのは至難の業だろう。


アレ?やっぱりこれは大事件なのだから焦るべきではないのか???


そんなことをぼんやりと考えながら携帯を開こうとして、家を出る予定時刻になっていることに気づく。


「おいっ!時間ねえって!急げや!」


「ちょ、ちょっと待って!着替え寝室に置きっぱだった!!」


月日が経ってもコイツの時間に無頓着なところは全く変わっていないようで、今も俺の目の前で下着姿のまま家中をウロウロしている。


同棲を始めたころは何度か「脱がす時のロマンがなくなるから下着姿でウロチョロすんな」と警告したこともあったが、本人に改善の兆しがないので諦めた。


時間がある時は突然そこからおっぱじめることもあったが、今日は両親の元へ帰省するために早く家を出なければいけないのでそれどころではない。


しょうがないのでアイツの分の荷物も纏めながら、この5年間を改めて脳内で振り返ってみると、1日1日の内容が濃すぎたせいで、まだ5年しか経ってないのか……。という気分になった。


それだけアイツと一緒にいる日々は刺激的で、息つく暇もなかったってことだろう。


今となっては俺もそんな日々が大好きだし、なんなら昔よりも祥子のことが好きになってる自覚はあるので、意図的に試練を与えることでなんとか甘やかさないようにしている。

決して下ネタトークについていくのが面倒で時間の損だから無視するとかそういう訳ではない。


「ゴメンゴメン、待った?」


「待ったに決まってんだろ?なんで家の中でデートの待ち合わせしてんだよ、ほら行くぞ。鍵は持ってるか?」


「もちろん!」


鍵を閉めて、慣れた手つきで手を繋ぎながら、目的地を目指して歩き始める。


繋いだ右手に感じる無機質な指輪の感触にはまだ慣れないけれど、これもいつかはきっと慣れていくのだろう。



俺たちの真上に輝く太陽は、堂々と俺たちの門出を祝福するようにさんさんと輝いていた。

はい。終わらせ方が下手クソすぎるということが良く分かりました。


これを果たして終わったと呼んでいいのかは聞いてはいけません。


2人のイチャイチャは新しく書く小説の方に乗っけるつもりです。


めっちゃ拙い作品ではありましたが、とりあえず終わらせることが出来て良かったです!!!!


ここまで見て頂いた方には本当に感謝したいと思います、ありがとうございました!!


「ブクマ、評価、感想来てないかなー」とちょくちょく確認してたりするので、もしよろしければ感想とか乗っけてくださると生きがいになるのでよろしくお願いいたします。



―――――――――――――――――――――


P.S.続編の「は?お前より俺(私)の方が好きに決まってるんだが?」(https://ncode.syosetu.com/n9510ev/)連載開始しました!!

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