挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
風を掬う者(先行版) 作者:愚者x2
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

9/72

壱章/人斬り/挿話漆/不用意な男

暗闇の中、一人の男が歩いている。
その男の左手には提灯がぶら下がっていた。
新撰組の提灯であった。
隠岐虎次郎、この男の名である。
新撰組にも多くの隊士を輩出し、
京都で一番評価の高い剣術道場を開いている
隠岐家の次男である。
そして虎三郎と虎士郎の兄でもあり、
さらにはお園という女子の許嫁でもある。
その虎次郎が来た方角のちょっと先には、
有名な遊郭があり、
どうやら虎次郎は、
女子を買った帰り道のようである。
すると虎次郎の行く手の先に人影が見えてきた。
この時代のこんな時間に
他人と出会う事は滅多にない事である。
虎次郎と同じく女子を買うか、
何かしらの暗躍の必要がない限り、
外を出歩く人は全くと言っていい程いないのだ。
虎次郎はその人物が倒幕派の志士である可能性も考えて、
十分に用心をして歩を進めて行った。
そして相手の顔を確認出来るような距離になると、
虎次郎は緊張の糸を解きほぐした。
「なんだ、虎士郎じゃないか」
返事はない。
「こんな時間に出歩くなんて珍しいな」
虎次郎は虎士郎へとさらに近づく。
その途端、虎士郎は刀を抜き放ち、
そのまま闇の中へと消えて行った。
そして、その場には頭と体が切り離された
虎次郎だけが残された。
そこへ一人の大柄な男が現れた。
「悪かったな、虎次郎よ。
しかし、面白いもん見させてもらったぜ。
虎次郎よ、奴は俺が斬るぜ」
黒谷天竜はすでに事切れているであろう
虎次郎に語りかけた。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ