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風を掬う者(先行版)  作者: 愚者x2
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弐章/英雄/挿話弐拾伍/再び動きだそうとする世界

ひょんな事から、燿炎の迷いは晴れていた。

露衣土を倒したところで平和になるとは限らない。

しかし、露衣土を倒さない限り、

平和への希望が絶たれてしまうのだ。

だから、平和への希望を絶やさない為にも、

露衣土だけは倒さなければならない。

そして、露衣土を倒した後、平和になるかどうかは、この

世界全体の問題であり、討伐軍という一勢力、ましてや、

燿炎という個人一人でどうにか出来るものではない。

そして、平和の為にと戦っている限りは、

露衣土と同様な事をする事になるだろう。

燿炎は己の愚かさを思い知る。

「麗羅」

燿炎が麗羅を呼んだ。

「何?」

麗羅が応えた。

「ありがとう」

燿炎が麗羅に礼を言った。

「急に変な事、言わないでよ」

麗羅は何で礼を言われるのか解らずに戸惑いながら言った。

それには構わずに燿炎は麗羅に頼む。

「皆を集めてくれないか」

「解ったわ」

麗羅はそう言うと、その場を離れた。

一人残った燿炎は、再び考え込んだ。

そして、数瞬の後、露衣土城の方角を見上げながら呟く。

「露衣土よ、待っていろよ。お前は俺が倒す」

燿炎の表情には固い決意が込められているようだった。

そして、燿炎は皆が集まる会議場へと歩を進めて行った。

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