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風を掬う者(先行版)  作者: 愚者x2
30/72

間章/在

とある川の底、

「それ」はあった。

何時の頃からか、ただただ、

「それ」はあった。


「それ」は動かない。

「それ」は感じない。

「それ」は思考しない。


時折、何かが、

「それ」にぶつかってきて、

「それ」を少しだけ削り取って行く。


それでも、

「それ」は動かない。

「それ」は感じない。

「それ」は思考しない。

ただただ、そこに存在するのみ。


雨が降ろうが、

風が吹こうが、

時には川の水が干上がろうとも、

ただただ、そこに在った。


春から夏になり、

夏が去り秋が来て、

秋が暮れて冬になり、

冬が明けて春になろうとも、

ただただ、そこに在った。


「それ」は動かない。

「それ」は感じない。

「それ」は思考しない。

ただただ、そこに存在するのみ。


存在する事、

それだけが真実であるかのように。

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