表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/15

 ゆっくりと目を開ける。眩しい。朝か?てか、いつのまに俺は寝ていたんだ。まったくもって覚えていない。寝落ちってやつか。

 時計を見てみると6時半前だ。一応今日から月曜日なので学校に行く癖でこんな時間に起きてしまったのだろう。二度寝をする気分にもならず。ベッドの上でただひたすらぼーっとしていた。今日から本格的な入院生活を送ることになる。何をして過ごしていくべきか。

 朝飯は何時からだっけ?昨日教えてもらった気がするがまったくもって覚えていない。俺のことだ。どうせなんとなくで聞いてなんとなくで答えてしまったのだろう。自分のいいかげんな性格がこんなところで裏に出るとはな。

 ふと思い、自分の体をよく見てみる。右半身は普通に動く。左半身は、正直言ってチンチクリンになってしまったイメージだ。この前まで普通にあった左手左足が無くなってしまい、見える視界も狭くなっている。俺はこれからどうなっちまうんだろうね。まあ、義手義足をつけることになるわけなんだが。

「あぁ~~~~」

 それにしても暇だ。やることもないし。今度親に適当に本でもなんでも持ってきてもらうか。暇つぶしになるだろう。これが……短くて3ヶ月ぐらい続くんだっけ?やべーよ、そんなにもつ気しないよ。絶対途中でやることすること全部無くなっちゃうって。暇すぎてそのうち死んでもおかしくなくなるんじゃないか?

 向かいのベッドに寝ている姉ちゃんはすやすやと気持ちよさそうに寝ている。昨日叫んでいた時の表情とは比べ物にならないくらい落ち着いている。本当に気持ちよさそうだ。

「おはようございまーす」

 看護師さんが入ってきた。

「おはようございます」

「あ、もう起きていたの?」

「はい、なんか学校に行くときの癖が残っているみたいで」

「なるほどね。早寝早起きはいいことだ」

 ニカッという笑顔を向けてくる。笑顔がよく似合う看護師さんだな。

「はい、ご飯ね」

 テーブルをセットしてくれ朝食が乗っているお盆を置いてくれる。

「ありがとうございます」

「では、ごゆっくり」

 最後にまた微笑み、部屋を出て行った。うむ、世の中の男どもが白衣の天使に憧れる理由が今わかった気がする。

 さて、とっとと目の前にある飯を食うとするか。今日はこの後何をするのかね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ