鏡の国から来た麗人
昭和25年松本。
少女小説家の千鶴は新作の取材のためとある人物を訪れる。それは2年前に中国で処刑されたはずの男装の麗人川島芳子であった。
芳子の生存を世間が知ると毎日のように自宅に記者が押し寄せた。記者の目から逃れるため松本へと戻ってきたがなぜか千鶴の取材だけは応じてくれた。
しかし芳子が話し始めたのは彼女自身ではなく鏡に写る彼女の事だった。
「鏡に写る僕と君。もしも僕達自身ではなく別の世界の全く違う僕達だったら。君は信じるかい?」
少女小説家の千鶴は新作の取材のためとある人物を訪れる。それは2年前に中国で処刑されたはずの男装の麗人川島芳子であった。
芳子の生存を世間が知ると毎日のように自宅に記者が押し寄せた。記者の目から逃れるため松本へと戻ってきたがなぜか千鶴の取材だけは応じてくれた。
しかし芳子が話し始めたのは彼女自身ではなく鏡に写る彼女の事だった。
「鏡に写る僕と君。もしも僕達自身ではなく別の世界の全く違う僕達だったら。君は信じるかい?」