226「池袋ダンジョンの戦い(3)」
※224話「池袋ダンジョンの戦い(1)」を少し修正しました。
「⋯⋯ほう? カルロスさんにしては珍しい発言ですね。ですが、ただの煽り発言⋯⋯ということでもないようですね」
「わかる〜? だって『覚醒ポーション』のおかげで身体能力だけでも数倍も底上げされたし、それ以上に《《強力な新スキル》》が手に入ったからなのよ⋯⋯スキルを多く持つ『スキルマニア』の私でさえ驚くほどのね」
「っ!? スキルマニアのあなたがそこまで言うほどのスキル⋯⋯ですか」
「ええ、そうよ。正直この戦いが終わったら改めて『探索者ランキング』を決めるトーナメントを開催して欲しいくらいよ。ぶっちゃけトップ10内⋯⋯いえもしかしたら『四天王』にさえ食い込む⋯⋯」
「へ〜? それって私にも勝てるって言ってます?」
「ソ、ソフィアっ?! 何をしておるのじゃ! お主まで反応してどうする?!」
ここで四天王の一人『キング』の称号を持つソフィア・ナイトレイがカルロスの言葉に反応すると必死に櫻子が静止する。
「そうね。別にそう捉えてもらってもよろしくてよ?」
「なっ!? カルロスお主まで! 普段そんな煽ることなぞしないのに⋯⋯」
「ごめんね〜、櫻子様。もしかしたらこの『覚醒ポーション』のせいかも⋯⋯?」
「え?」
「だって〜、自分で言っている私でさえ『やっばぁ〜! 俺なんでこんな喧嘩売るようなこと言ってんだよ?!』って普段の私が引いてるもの」
「な、何っ?!」
「もしかしたら、こういう『交戦的な性格』ももしかしたら『覚醒ポーション』の副作用かもしれないね。うふん(はぁ〜と)」
「ええぇ⋯⋯」
********************
「わかりました。であればカルロスさんの言葉は『覚醒ポーションの副作用』ということで特に気にしないようにしますわ」
「よ、よかったのじゃ⋯⋯」
ソフィアがカルロスの話を聞いて怒りを収めてくれたことに胸を撫で下ろす櫻子。しかし、
「⋯⋯なかなか言いますね、カルロスさん。ただそれでも私はあなたに負ける気はしませんけどね」
「!」
そういうとアーサーが軽い『威圧』をカルロスにかけた。
「あらあら⋯⋯少しは相手にしてくれそうで嬉しいわね」
「ちょっ?! アーサー何をやっておるのじゃ! やめ⋯⋯」
「それじゃ返事としては⋯⋯こんな感じかしら?」
「!」
そういうとカルロスも負けずに『威圧』をアーサーにかける。
「⋯⋯フッ」
「うふ⋯⋯うふふふ」
そんな2人が一触即発の感じになる⋯⋯が、
スパン、スパーン!
「⋯⋯え?」
「むっ?!」
櫻子が自身の能力『空間転移』を使うと、一瞬で二人の頭上に現れ軽く叩いた。
「えーい、二人ともいい加減にしろなのじゃ! 今はそれどころじゃないじゃろが⋯⋯まったく」
不意とはいえ、櫻子のツッコミに全く反応できなかった二人が唖然とする。
「そ、そうね。ごめんなさい、櫻子様」
「あ、ああ。すまない、櫻子」
櫻子のツッコミに全く反応できなかったショックから冷静になったカルロスとアーサーは、櫻子に謝罪すると同時に緊張状態を解いた。
とりあえず場が落ち着くと、ここでカルロスが「あ、そうだったわ!」と声を上げた。
「私があなたたちに会いに来たのは⋯⋯⋯⋯私がメインになってA級ランカー以下でここは対処するからあなたたちとS級ランカーは先に行っててちょうだいって言いに来たの」
「! カルロス⋯⋯」
「! カルロスさん⋯⋯」
「数は多いかもだけどあの程度の喋る魔物ならここにいる副作用あり覚醒ポーションを飲んだ探索者で十分対処できると思うわ。だからあなたたちはさっさと先に進んでラスボスを倒してきちゃって!(はぁ〜と)」
そういってパチリとウインクするカルロス。
「わかった。カルロスありがとう。さっきはその⋯⋯すまなかった」
そういってアーサーが謝罪する。
「いいのよ。そもそも私が煽ったのが悪いんだから気にしないで! それよりもラスボスのほう頼んだわよ」
「まかせろ」
そういうとアーサーとカルロスが握手する。
「⋯⋯ありがとうなのじゃ、カルロス。それにしてもお主のそのTS化は他の者と比べてもなんというか⋯⋯迫力が違うのう」
「わぁお! ありがとう櫻子!」
「うむ、別に褒めたわけではないのじゃ!」
そういって2人がパシンとハイタッチする。
「ね、ねぇ、アーサー⋯⋯あの2人の会話って成立してるの?」
「まーハイタッチするくらいだから成立してるのでしょう⋯⋯まぁ理解に苦しみますが」
噛み合っているようで噛み合っていない会話だったが二人はそんな些細なことは気にしない。
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『TS転生者の生存戦略〜Transsexual Reincarnation's Survival Strategy〜』
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