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異世界帰りの英雄は理不尽な現代でそこそこ無双する〜やりすぎはいかんよ、やりすぎは〜  作者: mitsuzo
第二章

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219「念話<事の真相>(1)」



 戦闘の後、俺はマーレにもう一度魔王ベガの件とヴァルテラの話をした。


「⋯⋯信じられん。あのヴァルテラが私だけでなくベガ様も裏切っただなんて」

「理由はわからんがこれは事実だ。実際お前の体から傀儡魔薬が出てきたのが何よりの証拠だ」

「⋯⋯ああ、そうだな」


 マーレは自分が傀儡魔薬に犯されてたこと、体内から傀儡魔薬が出たこと、その紛れも無い事実にもはやタケルの言葉を疑うことはなかった。


「それともう一つ、お前に言っておきたいことがある」

「何だ?」


(マーレ)


「っ!? タ⋯⋯」


(しっ!『念話』で話していることを悟られないで聞いて欲しい)


「⋯⋯」


(今から適当に話しかけるから俺と会話しているフリしながら『念話』の内容を聞いて欲しい)

(ど、どうして、念話などわざわざそんなことを⋯⋯)

(内容を聞けばわかる。頼むマーレ)

(⋯⋯わかったわよ)


「ヴァルテラは今、池袋ダンジョンの最下層にいるがお前はヴァルテラがそこに行くといつから知ってたんだ?」


(いいか、マーレ。絶対に顔と態度に出すなよ。初手から大事な話ぶっ込むから)

(わかってる。いいから早く話せ!)

(まず⋯⋯魔王ベガを傀儡魔薬で操ったのはヴァルテラだが、そのヴァルテラに傀儡魔薬を渡したのは⋯⋯⋯⋯『女神テラ』だ)


「なっ?!」

「⋯⋯!」


 あれだけ注意したのにマーレが初手でいきなり叫んだ。


(ちょっ⋯⋯! お、お前バカかっ?! いきなり叫んでんじゃねーよっ!!)

(はっ! す、すまない⋯⋯)

(はぁぁ頼むぜ〜。とりあえず会話の返事を俺に返してくれ)

(あ、ああ。わかった。えーと、えーと⋯⋯)


「わ、私は、ヴァルテラの計画は知っていたが特に興味はなかった。た、ただ、私は⋯⋯タケル⋯⋯お前を殺したかったから⋯⋯な」


 マーレがぎこちないながらも何とか返事を返した(人はそれを棒読みという)。


 うーむ、さすがに『脳筋マーレ』に並列処理は厳しかったか〜。だがここはマーレに踏ん張ってもらうしかない。がんばれ、脳筋マーレ!


(おい⋯⋯)

(ん?)

(タケル⋯⋯お前今、私に対して超失礼なこと考えてなかったか?)

(⋯⋯いや別に)


 ジーーーーー。


 マーレがジト目を俺に向けてくる。俺はスッと目線を逸らす。


 あーちくしょう、脳筋のくせしてこういう直感が鋭いところマジ困るわ。


 疑うマーレを華麗にスルーしたあと、俺はマーレと表面上の会話の裏で念話で話を始めた。



********************



「マーレ。喋る魔物を作ったのはヴァルテラなのか?」(ちなみに今わざわざ『念話』をする理由は『女神テラ対策』だ)


「あ、ああ。さっきも、言ったが喋る魔物を、作ったのもヴァルテラだし、池袋ダンジョンの、計画も、全て奴が、仕組んだ。私はただ、お前を殺したいだけ、だった、からな」(女神テラ対策?)


「そうか。やはりすべてはヴァルテラの仕業だったのか」(そうだ。まず女神テラは空の上かはわからんがとにかく彼女はあっちの世界もこっちの世界も監視をすることができて、そして奴は今も俺たちのことを絶賛監視中だ)


「そ、そういえば、ヴァルテラは『新しく魔族を、生み出してこの世界を、支配したい』みたいな、ことを、言っていた、な」(監視? まあ神ならそれくらいはできるだろうな)


「支配⋯⋯か。異世界でできなかったから今度は地球でそれをやるってか」(まーな。ただその監視にも『穴』があってよ。それが『念話』になる。理由はわからんが女神テラでも『念話の会話』だけは監視できないらしい)


「たしかに、ヴァルテラは、ずっとベガ様や、私に、対して、お前や、お前の、パーティーメンバーと、仲良くすることに、だいぶ不満を、募らせて、いたからな」(なるほど。だから念話ってわけね)


「そうだったのか⋯⋯」(そういうことだ。そして俺は今のマーレと同じようにベガとの戦いの中で念話をしていた)


「なっ!?」(なっ?!)


「ん? どうした?」(おい! また声に出てるぞ、バカ!)


「い、いや、何でもない⋯⋯」(す、すまん⋯⋯)


「そ、そうか。とにかく、今は池袋ダンジョンにいるヴァルテラを止めないといけない」(頼むぞ、本当⋯⋯。で、話の続きだが、ベガとの戦いの中でベガが俺に念話で今みたいに突然話してきた。いきなりだったから俺も今のマーレみたいに声を出したのは懐かしい記憶だ)


「ヴァルテラを⋯⋯止め⋯⋯る?」(なんだ、人に偉そーに言っててお前も同じだったのではないか)


「ああ」(うっせー。俺の時は傀儡魔薬でまともじゃない状態のベガとやりながらだったんだぞ! お前と一緒にすんな!)


「どうやって?」(な、何をー!)


「お前と一緒に池袋ダンジョン最下層に行ってあいつと喋る魔物をぶっ潰すんだよ」(まー聞け。話戻すぞ。あの時、傀儡魔薬でまともじゃなかったベガだったが、最後お互いの剣で鍔迫り合ったときあいつが念話で伝えてきた⋯⋯ヴァルテラに傀儡魔薬を渡したのは女神テラだと)


「なっ!?」(なっ!?)


「おい!」(おい!)


 あ、やべ⋯⋯。つられて俺も出ちまった。


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