179「世界を煽るストロングスタイルオメガ様(3)」
おはこんばんちわ mitsuzo です。
突然ですが、いつも作品を読んでいただきながら誤字脱字報告ありがとうございます。
出来るだけ目を通して修正させていただいております。
あと、昨日アップした最新話でタケルの双子の妹『姉の亜美』『妹の由美』が登場しますが、そこのやり取りで以前もやってしまったミスですが『妹の由美を亜美としてしまうミス』をまたやらかしてしまいました。
現在修正は済んでおりますが以後気をつけます。すみませんでした。
それにしても、なぜかよくやってしまう『妹の亜美・由美のミス』⋯⋯自分でも謎ですw
余談ですが、『妹の亜美・由美』はPUFFYの大貫亜美さんと吉村由美さんの名前から取ってます。
うん⋯⋯マジ余談ですまんww
では、本編をどうぞ。
「ね、ねぇ、由美? オメガの言っていることって本当なの?」
「わ、私にわかるわけないじゃない! でも、嘘を言っているようには思えなかったし、そんなこと電波ジャックまでしてわざわざするとも考えれないから⋯⋯たぶん本当だと思う」
「だ、だよねぇ⋯⋯! え? でも、オメガの言っていることが本当の話ならかなりやばい状況なんじゃ⋯⋯」
「うん。だから、オメガは電波ジャックをしてまで伝えているんじゃないかな⋯⋯。それならこの行動も納得がいく」
「た、たしかに⋯⋯。え? でもそう考えたらオメガの話ってかなりやばい話じゃん」
「うん」
「⋯⋯」
私たちはお互いに黙ると、そのままオメガの話を漏らすまいとさらにテレビに集中した。
『四つ柱のマグダラ⋯⋯この字面だけをみればおそらく他にあと《《3人》》、マグダラレベルの強い喋る魔物がいるということ』
『そして、四つ柱のマグダラの強さは、少なくとも探索者でいうS級ランカーレベルに匹敵する強さだということ』
『そんな喋る魔物の幹部のような存在である四つ柱を名乗る者たちが、喋る魔物を引き連れてダンジョンから地上へ侵略を始める⋯⋯。つまりはこの話、端的にいうと人類に大いなる危機が迫っているということです』
「じ、人類の⋯⋯」
「大いなる⋯⋯危機」」
最初、それはまるで映画のセリフのように聞こえ現実味を帯びていなかったが、でも感情を入れることなく話すオメガの姿は⋯⋯⋯⋯それが真実であるということを実感せざるを得なかった。
そんなオメガの言葉に私はもちろん、あのいつも冷静沈着な由美でさえかなり青ざめていた。
わからないけど、このオメガの放送を観ている人たちはきっと、私や由美と同じよう気持ちで観ているんだろうなぁと感じた。
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さらにオメガの話は続く。
『あと、これからの話はぶっちゃけすご〜く言い難いことではありますが、しかし事態は急を要するのではっきりと言いますね。あ、その前に質問です。あのマグダラに勝てる、または匹敵するほどの探索者がこの世界に何人いますでしょうか?』
「ん? どゆこと⋯⋯」
「!」
「由美?」
私はオメガの言葉にいまいちピンと来ていなかったのだが、横にいた由美は今の言葉に何かを察したのか驚いた表情を浮かべる。
「ちょ、ちょっと⋯⋯由美! あんた、今のオメガが言っていたことわかるの?!」
「しっ! まだ確証ないからもうちょっとオメガの話聞かせて!」
「え? あ⋯⋯ご、ごめん」
何かすごい剣幕で怒られた。私はお姉ちゃんだけどこういう顔をした由美は怖いのですぐに黙った。
べ、別に、ビビってるわけじゃないんだからね⋯⋯!
ということで、私もすぐに画面に視線を戻す。
『例えば、カルロス具志堅さんくらいの強さって探索者の中ではかなりトップクラスになると思うんですけど、そのカルロス具志堅さんでさえマグダラには一対一ではたぶん勝てないと思います。つまり何が言いたいかというと⋯⋯この世界にカルロス具志堅さんと匹敵、もしくはそれ以上に強い人が何人いますか?』
『俺一人でもマグダラなら倒せます。でも、カルロス具志堅さんは一人では無理でしょう。せめて、カルロス具志堅さんと同じ強さの探索者があと一人か二人いれば勝てると思いますが⋯⋯』
「ん? え? ちょ、ちょっと待って!? その言い方って⋯⋯かなり⋯⋯」
ここでようやく、私も由美と同様オメガが何を言わんとしているのかうっすら感じ始めた。しかし、同時に心の中では「いや、まさか、そんなことするわけないでしょ」と、その『仮定』になぜかかなり否定的な思考になってしまう。
だって、オメガが言おうとしていることが私たちの考えている『仮定』のソレなら、それこそ⋯⋯⋯⋯全世界の探索者相手に喧嘩を売るようなものだもの。
しかし、無情にもオメガの口からその『仮定』の言葉がはっきりと伝えられる。
『つまり、何が言いたいのかといいますと⋯⋯⋯⋯現在の探索者では《《弱すぎて》》喋る魔物の侵略を止めることは不可能だということです』