第一話:上京する
大学生活の4年間とは、いったいなんだろう。
「あなたにとって大学生活とはなんですか?」って質問したとしたら、みんな違う答えがかえってくるんじゃないだろうか。
「俺にとっての大学生活は合コンだよ。合コン」とかと、「やっぱり、サークルだよね。特にテニサー(テニスサークル)。そんでもって女の子と仲良くなれるし」と女性を物色中の学生とか。
「飲みだよ。飲み。この世の中飲んでないとやっていけないよ」。←しかし、お前はまだ、世の中、社会にでてないだろう。。とつっこみたくなるような学生。
「ゼミだよね。勉強ができてうれしいなあ」という学生はほんの一握りかもしれない。
掲示板に休講のお知らせがあるとうれしさのあまりニヤける学生達。
午前中の授業は取らないで(必修科目は必死で出席)、午後から授業をチョイスする学生達を見ているとなんだか、大学ってなんだろうと思ってしまう。
そして、
「なんだかな~」と言いつつ大学4年間が過ぎていく。
しかし、そんな事を思っている自分さえもそんな学生の一員になっていたのかもしれない。
そう真理寮に出会わなければ。
真理寮。
なんとも時代を感じる言葉ではないか!
どんな寮なんだろう?
というより、寮というイメージはなかなか浮かばない。
僕が初めて聞いたときは、高校生の時に「めぞん一刻」を無中で読んだのであんな感じなのかなあとイメージする程度だった。
そんな僕が、初めて真理寮に足を踏み入れたのは大学受験で都内の私立大学に合格し、家探しに東京に上京した時だった。