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自灯籠  作者: 葦原爽楽
自灯籠 子供の理想郷
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第四話 LESSON6

前回、霞の顕現 展開型



その部屋では、集とアラディアがいた。


「ということは、自分以外にも攻撃手段を持っておけと?」

「そうだよ。お前は馬鹿みたいに突進して殴るしか能が無えが、他に手数も増やしとけ。

例えば小型の衛星を用意して魔術をストックするついでに遠隔攻撃を担当させたり、使い魔を使役して妨害に役立てたりするんだよ。

相手の牽制(けんせい)、陽動、罠、支援、情報取得。ダメージは与えられずとも役立つことには変わりない」

「まあ、確かに今のままじゃ限界があるのは分かりますけどね」


集が堅洲国から帰ってきた後、アラディアに戦術の指南を伺っていた。

最近咎人の粛正が増え(アラディアのせいだが)、自分の力不足を実感する場面が多い。

自分自身も遠当てを会得するなど工夫しているが、それは相手も同じ。

一つ階層が違うだけで異次元の強さを誇る咎人。強さの理由はその霊格量だけではない。

顕現の応用方法や相手を追い詰める戦術、魔術を修得し、並列思考の増加を行う。

ただレベルが高いだけではない。戦略やテクニックなど、いわゆるプレイヤースキルが大幅に上がる。

ただ力が強いだけの獣はここでは生き残れない。それを制御し、何倍にも増幅できる知識と技術を、深層を目指す者は求められる。

上手く使いこなせれば、戦力差が数百倍も隔たっている相手とも上手く立ち回ることも可能。心得(こころえ)一つだけでもだいぶ違うのだ。


その戦闘テクニックの一つとして、自分以外の攻撃手段を持っておくこととアラディアは言った。

それは支援ユニットだったり、自分の使い魔だったり。それらを自立的に行動させる。

つまり、わざわざ一対一で戦う必要などない。一人より二人の方が、二人より三人の方がいいに決まってる。

勝てば官軍(かんぐん)、負ければ賊軍(ぞくぐん)。勝者は強制的に正義になり、敗者は強制的に悪になる。

どんな手段を使っても、生きるためには勝たなければならない。

理屈は分かるが、現実味がありすぎて自分とは無縁の言葉だと思っていた。


集にとっては、それこそ縄張りごと吹き飛ばす威力を得られるにはどうするか知りたかった。

この前のサラミナ戦では、それができれば相手の油断を引き出すまで傷つくことはなかったから。

だがアラディアには『無理無理、葦の国とは強度が違えしお前じゃ無理だ』と一刀両断された。

咎人の格によってその住処である縄張りの質も高まる。

本人よりかは強度は低いだろうが、それでも破壊するのは困難。

そんな無駄なことをするくらいなら、これまで通り咎人を殴れとのこと。


「おら、後輩たちが待ってんだ。そろそろ退()け。

店長と堅洲国に向かうんだろ?」

「はい。俺を連れてニライカナイに行くって言ってました。

一度行っておいた方がいいって言われて」

「まあそうだろうな。ある意味堅洲国の1~9層よりカオスだぜあそこは」


そんなところにこれから行く羽目になるのか。バトルフィールドよりカオスってどういうこった。

まあいい。せっかく頂いた助言。それを活かすよう考えてみよう。


集がその場を去って少しした後、入れ替わるように美羽と蛍がその場にやってきた。


「来たか。天都は時間を守ったようだな」

「はい、今日もよろしくお願いします」

「挨拶はいい。そこに座れ。今日は座学を中心にやるぞ」


アラディアが指差す方向に、床から椅子が生えた。

比喩にあらず、液体を突き破るように出てきた椅子に、もはや疑問すら感じず二人は腰をかける。

アラディアは立ち上がり、同じように生えた黒板にチョークで何か書き込んでいく。


「お前ら、並列思考はどれだけ増えた?」

「52ほど」

「僕も同じくらいです」

「そうか、まあまあだな」


樹形図を書いたアラディアは、二人に向き直る。


「この前はただ単に思考を増やしただけだった。

できることは増えただろうが、これからはより深く並列思考を扱う」


そう言って樹形図に書き足していく。

最初の点からA、B、C、D・・・・・・・と10個くらい分岐を描いて、そのアルファベット各個からさらに複数分岐する。


「分岐したそれぞれの思考。きっと単一の作業を司らせているんだろう?

右腕で一つ。左腕で一つ。といった感じで」

「はい」

「それを多重に、さらに分岐させる。

具体的にはAから1A、2A、・・・・・って感じでな」

「それは、手足を増やせということですか?」

「それもいいな。だがお前らは嫌だろう」

「はい」


ただでさえ人間止めてるのに、手足増えるとか完全に人外だ。

人に産まれたのだから、せめて人のままでありたい。


「例えが悪かったな。

魔術が分かりやすいか。魔術を担当させている一つの思考をさらに分岐させて、それぞれ攻撃用、防御用、妨害用、詮索用、補助用って感じで分ける」

「ああ、わかりやすいです」


それができれば、一瞬の間に行えるアクションの数はさらに増えるだろう。

今例えで出た魔術も、思考だけで発動できる魔術があれば幾十も同タイミングで発動できる。


「だが限界もある。

じゃんけんでグー、チョキ、パーを出せる可能性はあるだろうが、選べるのは一つだろう?

だから全てのアクションには使えない。

裏道もあるっちゃあるがお前らにはまだ早い」


そう言うとアラディアは立ち上がり、その手を二人に伸ばす。

あれだ。この前私たちに並列思考を強制的に植え付けたあれだ。

二人の予想は正しく、二人の頭に触れた矢先に思考が爆発的に走る。

急激な思考の増加に脳が混乱する。だがこの前も体験したことだ。

立ち眩みの感覚は1分くらいで終わる。

脳内で複数の映像が見えるのは相変わらずだが、さらにその先に広がっている。

思考が樹木のように並行して、根を張り巡らせたかのように。

横に広がる複数のスクリーンが、縦にも見えるような、そんな不思議な感じ。


「今のでさらに思考の分岐が増えた。

後は今まで通り独自の要領で第三分岐にでも第四分岐にでも増やしていけ」


手を離したアラディアは再び黒板の位置まで戻り、書いた樹系図を消して、”魔術”と大きく書く。


「さて、この前みたいに複数の作業をやらせるのは意味がねえから次いくぞ。

もうコツは掴んでいるはずだからな」

「だからこれから魔術を勉強する、と」

「ああ、魔術は一番長くなる。これまでお前らに教えたのは基本のきの一文字目程度にすぎない」

「基本のきの一文字目!?」


一年と数ヵ月でそれなりに学んだ。それでも一文字目に過ぎないと。

魔術がそれだけ奥深いのか、二人がそれだけ学んでいないのか。

啞然とする二人に反して、アラディアは黒板に歴史や種類などの単語を書き込んでいく。


「さて、これから始めるのは知識の詰込み。インプットだ。後でアウトプットもさせてやるよ。

基礎や構造を知らないままに魔術を使ってもまともに機能しない。知っていれば知っているほど魔術は有用性を増す。

ここなら時間は腐るほどあるからな。安心しろ。退屈させない自信はある。

お前らはただ聞いて見ているだけでいい。簡単だろ?」



■ ■ ■



スライムの中から出た集は、今度もまたアラディアと話していた。

ただしその子は少女で、集よりも14歳が離れている。

アラディアさんの娘、アラディアちゃんだ。

混同しないようその時折(ときおり)で呼び名を変えているが、集はアラディアがいる時はイヴちゃんと呼び、いないときはアラディアちゃんと呼ぶことにした。


「それでアラディアちゃん。君のお父さんに使い魔の話をされたんだけど、それってどうすれば手に入るのかな?」

「使い魔?えーと、使い魔って言っても大きく分けて二つあるの」


白髪を揺らし、好きな魔術の話を持ち出され、アラディアちゃんは嬉しそうに語る。

こと魔術の才はアラディアさんを凌ぐと言われるアラディアちゃんだ。当然少し教えられた俺の知識を軽く上回っている。

小さい手で人差し指を立て、ソファーに座りながら解説する。


「一つは外から持ってくるタイプ。動物とか、人形とか、あと召喚した生物とか。

契約したり、隷属させたりして使役するの」


それを聞いてイメージしたのは魔女の使い魔だった。

狼とか烏とか、それらを使役する姿。

アラディアちゃんは中指を立てて二つ目を説明する。


「もう一つは自分の中から作るの。自分の存在を一部分けて、形を自由に定めるの。

劣化した分身っていえばわかりやすい?」

「うん、わかりやすい。存在を分けるってことは、その使い魔は主人と似た知性とか性格になるのかな?」

「うん!どれくらい自分の存在を与えるかによるんだけどね」

「ふぅん」


顎に手を当てながら思考する。

アラディアさんがいつも使う、ソラ、エキ、コも、アラディアさん自身の存在を分け与えた人形って言ってたな。


「けど使い魔もいっぱい種類があるし、使い方も色々あるの。

使い魔にたくさん殺させて喰べた魂を主人に送ったり、自分が死んだあと分身に魂を移してバックアップにしたり。

本体より使い魔の方が強くなっちゃったっていう事例もあるの」


えぇ・・・・・・・。

だけどよくよく考えればそりゃそうか。

使い魔だって魂喰いはする。殺せば殺すほど経験値を得られるのなら、使役する主人よりも強くなるなんてことは十分ありうる。


「その使い魔って、顕現者同士の戦闘でも活躍できるのかな?」

「うん!サポートがメインになるけど、なんだったら顕現者を使い魔にすることもできるよ。

私のお母さんなんて、敵対したコミュニティの顕現者を全部使い魔に変えちゃったから」

「・・・・・はは、すごいねお母さん」


とんでもない言葉に苦笑いを浮かべることしかできない。両親そろってとんでもない魔術師らしい。

けれど役立つことは確からしい。どれ、俺も使い魔というものを用意してみようかな。

聞いた話ではニライカナイに使い魔専門店みたいなものがあるらしい。

今日店長と共にニライカナイに行くし、暇があれば立ち寄ってみるかな。

考えていると、アラディアちゃんが腕を引っ張ってきた。


「ねえねえお兄ちゃん。今度は私が聞いてもいい?」

「ん?アラディアちゃんも聞きたいことがあるの?」

「うん!お兄ちゃん彼女いるってほんと?」


・・・・・・・・・・・・。

!!?・・・・・・!?・・・・・・・・?!!

一瞬思考が空白と化し、何を言ったか理解できなかった。

え?なんで?なんでそんな話があるの?


「あ、あの、アラディアちゃん。俺に彼女なんていないよ。

ていうか誰からその話を聞いたんだ?」

「え?美羽お姉ちゃんと蛍お兄ちゃんから」


あの二人か!!!


「さっき堅洲国でね、百鬼夜行?があった時に、ピンク色の髪の人と妙に仲良くしてたって言ってた」

「ピンク・・・・・ああ、エクシリアちゃんのことか」


確かにさっきエクシリアちゃんと共闘してたけど、あれはその場の流れというか、なんというか。

そこまで仲良く見えたのか?こういっちゃあれだがたった二回会っただけだぞ。

それとも俺が女の子と一緒にいるってだけで珍しいのか。ああ、確かにその通りな気がする。

後でなんとか誤解を解かないとな。ケーキで手を打つってできるかな。

辟易(へきえき)としながら、アラディアちゃんの誤解を解くため過去の事を含めて説明した。



■ ■ ■



アラディアさんの講義は5時間以上続いた。

流暢(りゅうちょう)な話し方で紡がれる言葉は、難しい言葉を僕たちに分かりやすいよう噛み砕いている。

魔術の歴史や各並行世界での扱い、種類や起源まで。

講義は淡々としていたが、かといってつまらないということはなく、むしろ聞けば聞くほどに興味が湧いてきた。

そしてすんなりと記憶に残る。というかスポンジのようにどんどん吸収し、五時間前にアラディアさんが話したことでも鮮明に思い出せる。


「当たり前だ。一発で覚えるように話してんだから」


すごい!さすがアラディアさん!

久しぶりに尊敬という感情をこの人に抱いた気がする。

やっぱりこの人は桃花になくてはならない人だ。


「アホなこと言ってんじゃねぇ、続けるぞ」


僕の心の中を読んだアラディアさんがこちらを向かずに言う。

今日のノルマは基本を覚えることらしい。

知識を覚え、理論を自由に組み立て、魔術を発動できるようにすると初めの方で言った。

本当は脳に直接知識を刻むこむのが一番早いが、聞いているうちにしか気づけないこともある、とのこと。

アラディアさんの言葉通り、聞いているうちに疑問が湧き出てくる。


例えば呪物崇拝の説明。

古来、人は物体に神秘が宿ると考えていた。だから動物の爪や皮を身に纏うことでその威力を得ようとした。

敵対する戦士を殺して、その脳を喰らうなんてこともあったらしい。魂喰いとなんら変わらないな。

けれど現実にはそうならない。僕が熊の爪を持っていたとしても、その膂力(りょりょく)を得られはしない。

アラディアさんが言うには、それは理論が違うとのこと。

下地にしている法則や理が違うから望んだ現象が起こらない。僕たちは無意識に物理法則を受容していて、それを下地にしているからだと。


「お前らも知っている神話でいうなら、ヘラクレスだな。・・・・・・知ってるよな?」

「はい。ギリシャ神話の英雄ですよね」

「そうだ。十二の試練や巨人殲滅(ギガントマキア)で名をはせた半神半人の英雄。

その十二の試練の一つにネメアの獅子討伐がある。

一切の武器が通じない獅子を、ヘラクレスは自慢の膂力で絞め殺したわけだ。

その後、ヘラクレスは獅子の皮を被り、鎧としたとな。

ここで問題だ。そうすることでヘラクレスはどうなった?」

「それは、ネメアの獅子と同様に武器が通じなくなったんですか」

「その通り。これは元々の素材がそうなっているからだってだけの話じゃない。

ネメアの獅子という伝説を、呪物崇拝を下地にすることで、ヘラクレスはその力を得たんだ。

これに類する話はどこにでもある」


なるほどと納得しながら、アラディアさんの解説に聞き惚れる。

この人講師に向いているんじゃないか?ネット上でそれこそ魔術関連のYou Tuberになったら面白そうだけどな。


「お前はこの国を今以上の魔術大国にしたいのか?」


呆れながらアラディアさんは僕の思考を読む。

その後も講義は続く。


言葉で魔術を発動する場合、気を付けることはどの言語を選ぶとか。

例えば日本の鬼は英語でDemon(悪魔)というが、両者の間で意味内容が乖離していることは一目瞭然。

文化や価値観の違いによって意味にズレが生じるため、魔術師の意図した現象を起こせないとか。

日本の神話を下地にする場合、英語や西欧の言語を使ったら弊害が生じるということだ。

アラディアさんほどの魔術師になれば複数の言語を使い、その乖離すら自由に操るのだが、正直高度すぎて参考にならない。


パワーストーンという言葉があるように、宝石にも神秘的な力が宿る。

占い師が未来や過去を見る幻視に水晶玉を使ったり、古代中国では死者を弔うのに翡翠(ひすい)を使った。

天体やカバラのセフィロト、人の誕生日に対応する宝石の利用範囲は広い。生物由来の珊瑚や琥珀、体内にできる結石(けっせき)も魔術的な意味合いを含む。

美しく希少性がある宝石に人は永遠を見た。星の奇跡と人の想念が合わさり、宝石に神秘が宿ったのだろう。


類感魔術と感染魔術。ジェームズ・フレイザーが提唱したこの二つの魔術は、魔術師にとって基本も基本。

類感魔術とは、似ているものは互いに影響を及ぼすといったもの。丑の刻参りやてるてる坊主がその例だ。考えなしに世界に遍在する相手に対して有効な手段とアラディアさんは言っていた。

感染魔術とは、一度接触したものは離れたあとでも相互に影響を及ぼすといったもの。この考えの根本には伝染病があるとされる。その人の着衣や爪、髪などを使って呪うことで使えるらしい。


魔眼や邪眼。目には不思議な魔力があるとされる話はいくつもある。ケルト神話の巨人、魔眼王(バロール)が有名だ。

恨みや妬みを乗せた視線を故意に送ることで、対象者に病気や死などの不幸をもたらすものがあったり、本人にそんな気がなくともただ見るだけで発動してしまうものもある。

魔眼は呪いをかけるだけでなく、様々な魔術効果を発揮するものもある。対象者への魅了や洗脳、様々な状態異常。基本一人に一つが限界だが、眼を増やしたりするなど抜け道もある。

これへの対策として、醜いものや卑猥なものを見せることで阻害する方法がある。それとは別に、ホルスの目や鏡の反射などが有効だと古代では言われている。

魔眼の種類も、それへの対策もどんどん産まれているのが現状であるらしい。


白魔術と黒魔術。これまた魔術の基本だ。魔術師が初期の方で学ぶものだろう。

分類としては、人に益を与えるものを白魔術。害を与えるものを黒魔術というようだ。

白魔術は縁結びや豊作祈願、病の治癒や雨乞い。黒魔術は他者の呪い、病の蔓延など。

だが、白と黒の基準はどちらにも転ぶとアラディアさんは言った。黒魔術でも使い方によっては人を助け、白魔術でも人を傷つける可能性がある。


他にも陰陽の五行やインドのヨガ、修験道に密教の呪法、タロットやルーン文字、ゲマトリアや呪詛返し、触れることをトリガーとする魔術その他諸々・・・・・・・。

ひとしきり喋り終えたアラディアさんは、ノンストップでアウトプットをすると言った。

紙とか筆とか、必要なものはアラディアさんが用意してくれた。

それで今さっき覚えたものを書いていく。

ペンは止まることなく動き、紙に記号や文字、紋様や円を書き込んでいく。

複雑なことを考える必要はなかった。

アラディアさんの授業は、まるで僕たちの脳裏に直接書き込んだようだった。

そうでなければ、今まで話したことを一字一句覚えているなんて不可能だ。


一時間くらい一心不乱に描き続け、アラディアさんは山積みになった紙をパラパラと確認する。

そして、これで良しと納得したようだった。


「これでお前らは基本を学び終えた。後は自分の得意な方向に伸ばしていくだけだ」


アラディアさんが指を鳴らすと、空間が変動する。

黒い世界に白が指し、天都さんとのトレーニングで使用する広大な部屋が現れる。


「自由時間だ。後は自由に魔術を使ってみせろ」


そう言うと、アラディアさんは一人スライムの外へ出ていった。

これから魔術の実践を行えということだ。

僕と美羽は数秒間顔を合わせて、それから各自作業に没入することにした。

咎人との戦闘をより楽にできるよう、自分に合った魔術を発見する。それが今からのトレーニングだ。



次回、魔術訓練

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