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ラノベの父親はいつも面白い〜現実はそんなに甘くないのだよワトソン君〜




「それで、純君とやらマリアとはどのような関係なのかね。」




ホンワカ、と空気を醸し出しているのは僕の正面に座っているはずのグラスと同じ大きさの日本人離れした体格の大男。




「やだ、お父様ったら。分かっててそんなことを聞くなんて無粋ですわ。」




クネクネクネクネ




頬を真っ赤にしたまま照れ隠しなのかナイフとフォークを目も閉じぬまま飛ばしている銀髪美少女のマリアさん。





「そうですよ、醍醐(だいご)さん。マリアが悶え死んでしまいますわ。」






そして飛んでくるナイフとフォークを受け流して、まったりと抹茶を飲んでいる黒髪麗しき大和撫子な美少女の綾さん。







「はぁ・・・・・・」






学校の制服のまま無駄に敷きつめられたナイフとフォークに四苦八苦している一般庶民を表したような僕、純。








どうしてこうなったかと簡単に説明すると、どこぞの宇宙戦争をたった一人で終決させたマリアさんが。










「そうだわ、私を救ってくれた命の恩人にお礼をなさらないと!!盛大にお持て成しすることが世界のトップで君臨し続ける鳳凰院の長女たる私の役目!!セバスチャン、すぐにお父様とお母様に連絡なさって!!今夜は宴よ」









とばか笑いしながら手を叩くとその場から一気にダックスフントみたいな車にご招待。






拒否権及び黙秘権の行使を素敵なおじ様に見守られていたので使いませんでした。











「それでマリア、純君とやらはどこで出会ったのだね。」





なんとか、カントカ風子羊のナントカ煮込みをナイフで一口大に切り分けてから、こちらを見据えながらたっぷりとひげの付いた口を動かしながら聞いてきた。





なんて答えたら良いんだ?






正直に話そうか?







いや、そうしたら情けない男なんて斬ってしまえ!!






GAME OVER






=Happy End









いや、それはダメ。






なら、マリアさんに愛されていると言うか?




それなら助かりそうだし。






よくも私のマリアを奪ったな!!!打ち首にしてくれる。出遭え、出遭え!!!





そして首を討ち取られて





GAME OVER



=Happy End





めでたし、めでたし。









って僕結局死んじゃうじゃん!!!






どうすれば、どうすれば?!?






「情けなく倒れているところを私が助けたのですわ。」







ポッと赤らめて再びナイフを投げた。






醍醐さんの眉間に突き刺さり、血がどくどくと流れていく。






「それは運命的だな!!正しく神の啓示。そのせいで顔が熱くなっているのだな。酒を飲みすぎたか?そうだ!!息子よ、共に杯を交わそうではないか。チューハイはどうだ?いやダメだな。なら・・・そうだブランデーを一気してもらおう。私が君くらいの年頃にはよくしたものだよ。」







悪意しか感じられない瞳で僕を睨んでくる。







やっぱり、あれか急性アルコール中毒で僕を殺すつもりなんだ!!!





逃げてやる!!







悪意しか感じられない瞳で僕を睨んでくる。







心に固く誓った僕はダイニング(60畳はあるから食堂と言うほうが合っているかも)を見渡した。






筋肉隆々のオールバックのおじさんと目が合った。






ニッコリ、僕に微笑みかけてきた。






よし、とりあえずこの料理を楽しもう。






僕はおいしいはずである料理を口に入れながら気配を感じ取っていた。






一斉にニッコリ。






もう嫌だあああああぁあっぁぁぁぁあぁあぁぁぁぁあぁ!!!!






そしてこの部屋に入ってきてからずっと気になっていたのが醍醐さんの壁に飾られているショットガン

を思わせる猟銃をモデルにしたであろうエアーガン。






いや〜最近のモデルガンは成功に出来ているんだな〜〜





サクサクと小鹿の赤ワイン煮込みを切っていた醍醐さんの手が止まった。






「そうそう、どうかね料理のほうは?この小鹿は後ろに飾ってある銃で捕まえたんだ。本当は薬とかの

ほうが正しいのだろうけど少しでも苦痛を与えたくなくてね。」







本来はいい話なんだろうけど今の僕にはそんな風には聞こえません!












僕の想像図







ハハハ、よう小僧。






この鹿がお前の行く末さ、心配しなくても銃殺・毒殺・絞殺EXC・・・いくらでも死に方を選べるようにしたから喜んでくれたまえ。






骨まで調理してやるからな!





この猟銃なんてどうかな?すぐに楽になると思うよ?





ハッハハハハハ!!!!!











絶対にそうなんだ!!





どうしようどうしようどうしよう。





逃げようか?






いや。無理だ。






筋肉が素敵な執事?さんがいるからすぐに捕まってしまうし・・・








そうしたら・・・











ハハハ、よう小僧。






今日は祭りじゃ、祭りじゃ。






血祭りじゃ!!










そんな終わり方、い〜〜〜〜や〜〜〜〜〜







なんて想像しているといつの間にか食事は終わり、帰れると安堵した僕に







『純君、そんなにまだ居たいのかね?ならば我が家自慢の露天風呂に入って行けば良いじゃないか、は

っはっは。』






と誇大妄想を抱いたおっさんに立ち向かえるほど僕は強くないので言われるがままにお風呂に使っています。






ちなみにお風呂場は120メートル四方でいくつもの浴場があってそのうちの露天風呂に浸かっております。







「しかし、こんなにバラを使ったバラ風呂も珍しいよな〜〜〜しかもところどころに青色のバラもあるし、なんていうか幸せだな〜〜」





上に見える月を見ながら至福のときを過ごしていると肩に何かがぶつかった。






「ん?お猪口?なんでこんなところに・・・」






ぶつかったのはお盆に乗ったお猪口とカラスミだった。






「すまんな、流れてしまったからとなりに座っても良いかな?」






「それはどうぞ。ここは醍醐さんご自身のお家なんですから。」







ん?







言って気付いた違和感。






「なんで醍醐さんがここに!!」






まさか僕を倒しに来たとか?






「いや、それはまた今度。」







否定はしないんですね・・・






「今はマリアのことについてだ」






その顔止めてください。





ただでさえ厳ついのにこれ以上険しい顔されたら僕失神してしまいます。








「こんな風にマリアが家族の前に友達を連れてきたことがなかったから俺は嬉しい。」






あれ?もしかしていい感じ?







「だがね純君。もしマリアがボーイフレンドとして君をここに連れてきたのならそのうち君はお星様を間近で見ることになると思うからくれぐれも注意しておいてくれ」







そう言ってお猪口を持って帰った醍醐さん。








「マンガみたいに気に入られる、なんてオチはないんだよな〜〜」







「そうですね〜〜」







ん?








結局僕はマッチョな波に呑まれて逆上せるまでお湯に浸かることになってしまった。









ところで僕、何しに来たんだっけ?








.


これからも見てくださいね

長い間更新が滞っていてすみませんでした。

インフルエンザやH.Hのボイコット等など多くの試練が待っておりまして

他作品もなかなか更新できませんでした。

なので多くなりすぎた作品の更新日を決めることにしました。

日曜日:薄幸教師と天災少女  月曜日:現在無し

火曜日:鬼神再生日記     水曜日:僕は彼女のボディーガード。///

木曜日:百物語        金曜日:一度きりのSEXで得られるもの

土曜日:現在無し

とさせていただきます。

また、それ以外の日にも更新することがありますが上記の予定に変更はございません。

新規小説に関してはその小説の注意書きに書かせていただきます。

これからもよろしくおねがいします。


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