その5
8月7日 魔人ちゃんとかもう訳分からないですよ!何なんですか!?
その日僕は花蓮ちゃん・・・・カレンちゃんから貰った旧・某辞苑で喚び出した『ッ帝(意外とデカイです)』で遊んでいました。実在したんだねっ!
それはそうとこの某辞苑、ただの辞書ではなく何か魔法書の類のようなのです。
「とうっ!」
「痛かった」
「げしげし!」
「痛かった」
「他に何か言えんのかねチミィ!!」
「・・・・・・痛かった」
「・・・今、何か考えてませんでしたか?」
「痛かった」
「そ、そう・・・・」
「痛かった」
なんでしょう?物凄く不毛な感じがします。
「・・・もう、帰っていいよ・・・」
「痛かった」
『ッ帝』は重い腰を上げるとゆっくり本の中に戻っていった。
「ったくよぉ。やってらんねぇよ!!なんだぁ?あの引きこもりのガキはぁ!?」
「ちょっ!今喋った!?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何も無かった・・・そういうことにしておきたいです。
またも訪れたカレンちゃんのいない時間の悲しみを抑える為(に先生から貰った12妹姫はフルクリアしました)僕は再び某辞苑をめくります。
「魔人・・・召喚・・・?」
これは惹かれますなぁ。やってみますかなぁ・・・・。
「えっと何々?この魔法で喚び出す魔人は正確には魔神です。機嫌を損ねるとYou dayです。」
英語の間違いは無視しようと思います・・・・。え?知らないんじゃないか?知ってるよ!dieでしょ?でしょ!?
「えっと、可愛らしく魔人ちゃんと呼んであげると喜びます。(ぷぷっそんなわけねぇって・・・やべ、書いちゃった。ま、いっか)」
これは何なのでしょう?ホントに喚び出せるのでしょうか?とりあえず書いてあった呪文を唱えてみます。
「(ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー)って何これ!僕が言っちゃいけないこと言ったみたいじゃん!!止めてよ!!!(注:止めてよ!まで全部呪文です)」
ずんっ!!
僕の上に柔らかい(しかし、それでいて硬さもある)何かが降って来ます。
はい
皆さん
もうお分かりですね?
そうです
僕がつぶれるのです!!!!
と、思ったのですがそれほど重たくないですねぇ。あと何か良い匂いがしますねぇ。何やらプニプニしてますねぇ・・・・・・
「って、女の子!!」
僕は焦りながらも平静を保ちつつってこういうのを矛盾って言うんだね僕スゴク理解した!!・・・女の子の下から這い出しました。
「あ、あのう・・・・」
僕はおそるおそる尋ねます。っていうかこの娘、僕が抜け出すまでを黙ってじーっと睨んでいるんですもの!僕に恐怖心が生まれないわけがぬぁい。
「君が喚んだのか?」
僕を睨むのです。僕を睨むのです!!睨むのですぅ!!
「は、はいっ!僕が喚びましたです!」
僕は気付きました。彼女はおおおおおおおお怒っているのですぅぅぅぅ!!!そそそそそんな彼女にかける言葉は・・・・・・・・・これだぁっ!!!
ズバァン!!(僕の脳内に閃きという名の雷鳴が走る!!)
「ま、魔人ちゃん!!」
「ま、待て、それは某辞え・・・・・・・・」
彼女が何か言おうとした瞬間、某辞苑がパァッと輝きます。
「うん、私魔人ちゃん。よろしくぅ☆・・・ちがっ・・・!!!私はベル・・・・・魔人ちゃん☆・・・・・・・・・うわああああああああああああ・・・・・・・・・・・・・」
そのままうなだれてしまう魔人ちゃん。僕はもしかしてとんでもない事をしてしまったのですか?
「もういい・・・・・私のことは魔人ちゃんでいい・・・・・・」
「ひぎゃっ!ごめんなさい!!」
何で僕が謝ったかって?あははは、そんなの簡単さ・・・・・・・・・・・・・・
ミニドラマ 厳しく重い注意がなされる頃に みられてる?ぼくみられてるよ!編
(作者)「もう飽きたよ」
おおオオオおおおおおおおおおおいいいいいいい!!!!!!そんなのありかよ!せっかくほんの少し現実逃避が出来ると思ったのにぃ!!
睨むのです 殺意を込めて 睨むのです (字余り)
良い川柳ですね。・・・そういうことです。
「で、何で私を喚び出したんだ?」
「うん、ノリで。」
がきょん!!!
何か気のようなものが飛びました。そして僕の横をすり抜けました。その後僕の後ろで何かが壊れました。怖くて確認なんて出来やしない!
「で、何で私を喚び出したんだ?」
「ノリで喚び出したって言ってるじゃないか!!」
がしゃあん!!
「ちょっとそこに座りたまえ。」
「はひぃ!もう座ってますぅ!!」
僕は魔人ちゃんの目の前に正座したまま微動だにしない。いや、出来ない!
「私は魔人の神、すなわち魔神なんだよ。分かるかね?」
僕はガトリング砲も真っ青になるほどの素晴らしき光速頷きでガクガクと肯定します。
「そんな私がこの某辞苑に閉じ込められて幾年月、やっと出られたと思ったら、名前が魔人ちゃんになる制限とか掛かってて落ち込んでいる上に、更にはノリで召喚されるという・・・・ううっ・・・・ぐすっ・・・・・・」
泣いています。すすり泣いておられます。
「泣かないで!僕が何とかしてあげるぼるぁ!!!!」
「当たり前だこのボケナスがぁっ!!!」
説明しよう!魔人ちゃんが僕を殴った(鳩尾を抉り上げるようにこう・・・・ガッて感じで)のですが、その殴られた所から何かが炸裂、僕の後ろにあった物が僕と一緒に激しく吹き飛びました。
「どうですか僕の説明は?なかなか分かりやすいと自負してみます!そして僕は今道路に向かって落下中ですよ!?」
ああ、カレンちゃんだ。夏休みなのに今学校から帰って来たんだねぇ。ほーらお兄ちゃんだよ。今君の胸に飛び込んで・・・・・!!!
「お兄ちゃんただいま!!」
ぼぐしゃっ!! (いきなり僕を殴り上げるカレンちゃん)
「お帰りカレンちゃん!!」
ずがしゃっ!! (魔人ちゃんの前に飛んで行った僕の着地音)
「そしてすかさず復活、欲望er!!」
魔人ちゃんが目を見開いて僕を見ます。
「な、え?あ・・・・・えぇっ!?」
僕の素晴らしい復活ぶりに声も出ませんか?ほぅら、もっと僕を見てごらん。
「ま、魔人ちゃん!?」
僕が魔人ちゃんに素晴らしき復活劇を見せつけたまいしときに、いつの間にやら僕の部屋まで来ていたカレンちゃんが魔人ちゃんを見て驚いています。
「カレン?ということはコレが・・・・!?」
魔人ちゃんはカレンちゃんを見て驚いた後、僕を指差して信じられないという顔をしています。人をコレ扱いとはひどいものです。これはお仕置きが必要ですね!そぉれ・・・・・
「そうだよ。お兄ちゃんがそうなんだよ!」
僕の動きはぴたりと止まります。魔人ちゃん、命拾いしたね!で、僕が何だって言うんだいカレンちゃん?
「信じられん。こんな引きこもりが・・・・」
「ちょっと待って魔人ちゃん。何で僕が引きこもりだって知ってるの?僕、言った覚えないんだけど・・・・。」
「痛かった」
「うわ!『ッ帝』、いつの間に出てきたの!?あ、分かったぞ!『ッ帝』が言ったんだね?そうなんだね!?」
僕は突然現れた『ッ帝』をつねります。
「痛かった!!」
「ひえっ!!ゴメンナサイ!!」
つねった瞬間、『ッ帝』は漫画でよく不良が「あぁーん?」って言う時みたいな顔で僕を睨みます。これは謝るしかない。僕は誠心誠意謝った!!
しかし、『ッ帝』はいない。
「ったく、やってらんねぇよ!引きこもりがなんだってんだ!?けっ!!」
「ちょっとなにそれ!?捨て台詞?それとも帰るときに毒づいて行くのが貴方流?」
そそくさと某辞苑に帰って行く『ッ帝』。
「で、魔人ちゃんは『ッ帝』から僕が引きこもりだって聞いたの?」
「そんなことはどうでもいいだろうが!!」
「お兄ちゃん、今大事な話をしようと思ってる所なの!黙って聞いて!!」
「うわぁ、ごめんなさい~!!(びくびくぅっ!!)」
決して敏感なわけじゃなく恐怖でびくびくしているということを分かっていただきたい。
「お兄ちゃん、今まで思い込み効果による復活って言う設定だったけど、自分を欲望の神だって思い込んでるだけのただの痛い人って設定だったけど!!」
「え?ちょっと待ってやっぱり思い込みによるただのイ阿多人だったの僕!?ってタイプミスだよ!『イ阿多人』ってなにさ!?痛い人だろ!?だから気に入ったからって修正しようとして、「あ、残そう」とか言って残すなよ!!」
ミニドラマ 台風の過ぎた頃に いと寒し編
(作者)「何故ここにはクーラーが!?もう9月の半ばだというのに(執筆時は9月の台風が過ぎ去って涼しくなってきた頃の大学のパソコン室でした。でねでね、そこがさ、クーラーギンギンだったの!寒かったの!!これは実話ね☆)。何故なんだ。」
(イ阿多人)「おおぅぼぇあ~♪」
(作者)「そんなまさか・・・!そんな陰謀が!?」
(イ阿多人)「おおぅぼぇあ~♪」
(作者)「そうか、わかった。僕・・・・いや、オレは・・・・・・」
ぐっ!(拳を握り締める音)
「もういいから!結局イ阿多人が何かなんて分かんないし、何喋ってるのかも分かんないし!しかも、作者はその言葉が解ってるって言うの?嘘だといって!?」
(作者)「解るわけねぇじゃん」
「ほら。ほら!やっぱりそうじゃないか!『ッ帝』羽化・・・・ちがう!って言うかタイプミスとか変換ミスするたびにミニドラマ入れるなよ!それから『ッ帝』を括弧込みで辞書登録(読みは、ってい)するな!変な文字出ただろうが!!なんだよ『ッ帝』羽化って?どうせ後でそんな設定を付け加えるんでしょ?でしょ!?でしょ!!???後付け満載ですか!?素晴らしいよ!ええ、そうですとも!!あと、ミニドラマ以外で喋るなってさっき言っておいたじゃないか!」
「話を聞け!この耄碌兄ぃがぁぁぁぁぁ!!!!!」
ぱぐちゃ!
カレンちゃんが僕を砕き散らします。その時の効果音は「バラバラババンバン」もしくは「バランガバランガ」ということで一つ・・・・あれ?違う効果音だ・・・・。
「聞いてお兄ちゃん、その後付けのおかげでお兄ちゃんはただの痛い人から・・・・・・・・・・」
何故か下を向いて震えながらカレンちゃんは言葉を紡ぎます。後で気が付いたのですが・・・この娘笑っていたのです。なぜならば・・・・
「私たちのお父さんという設定の『中野・T・上』こと欲望の神・欲望erが跡継ぎの為に造り出したクローンという設定が・・・・」
「ちょっと待って!いらないよそんな設定!!何さクローンって!?」
「ちなみに媒体は下の毛。」(これ、この設定で笑っていたのです!)
「いやああああああああああああああああああ!!何でよりにもよって下のほうなの!?普通髪の毛とかじゃないの!?」
僕が絶望に打ち震えていると、カレンちゃんが柔らかく暖かいその御手で僕の顔をカレンちゃん向きに固定します。
「それでね、お兄ちゃん。一番大事なのは私の事なの。」
カレンちゃんが今までに見たことの無い笑顔で僕の目をまっすぐに見つめてきます。それだけで僕の・・・ぼくのぉぉおおおおおお!!!!!!!!!!
「カレンちゃん、君が欲しい!!」
ぷち
「や、やめてカレンちゃん、手の甲の産毛を抜くのは・・・。地味に痛いから・・・・。ちゃんと話聞くから・・・・。」
「私はね、私たちのお母さんという設定の『中野・H・上(ははうえ)』こと欲望の神の側近の天使・ボークロウィスのクローンなの!」
「ば、媒体は?」
これは聞いておかなければいけないでしょう!これを読んでいる皆さんの為にも!!
「期待を裏切るつもりは無いんだけど、髪の毛だよ。」
「ああ、やっぱり・・・・・」
何と言うかある意味期待通りでしたね!
「父さんと母さんにそんな秘密が・・・・ん?ちょっと待ってカレンちゃん、母さんのホントの名前って何かに似てる気が・・・・・・」
「ダメ!言っちゃダメだよお兄ちゃん!!」
何故か強烈に言葉を遮るカレンちゃん。
「じゃ、じゃあさ、何天使なの?ほら、あの、天使の階級って言うか称号って言うかさ・・・・。」
カレンちゃんは強烈に悩んだあと、仕方ないといった感じで口を開きます。
「ど、毒殺天使・・・・・」
・・毒殺天使?
毒殺天使・ボークロウィス?
通称 毒殺天使 ボク(自粛)
「またか!って言うかその設定がまずいと思ったから花蓮ちゃんをカタカナにしただけで終わったんじゃなかったのか!?」
ミニドラマ 普通はあとがきにある頃に 裏洩らし編
(偉い人・改)「何で君は作品中に平気で設定とか言っちゃうの?」
(作者)「ポリシーです」
(偉い人・改)「・・・・・・・・・・・」
(作者)「毒殺天使は忘れられなかったのです!」
(偉い人・改)「もう帰っていいよ。」
(偉い人)「もうおうぼしないでね☆(塩を撒く)」
(イ阿多人)「おおぅぼぇあ~♪」
なんか懐かしい人出ちゃったよ・・・。関係ないけど、イ阿多人はいらなくない?
「いいの!設定なんて所詮は空想上の産物なの!」
「カレンちゃんそれ言っちゃうの!?言ってしまうの!!それなら僕も必死に伏せようとしてきた言葉を言うよ!!毒殺天使 ボクロちゅあべらぁあああああああ!!!!」
なんで?何で僕をいたぶるのカレンちゃん?そんなにされたら僕はもうっ!
「名前なんてどうでもいいの!」
「じゃあ何で僕の言葉を途中で遮るの?」
何故か頬を赤らめながら言います。
「お兄ちゃんが(Mに目覚めるのは困るけどそんなお兄ちゃんも良いかなとか思っちゃったりしてね。それでね、さっきの設定で解ったと思うけど私たちは兄妹じゃないの!だからね、兄妹だったら)いけない(ことなんだけどね・・・・・。お兄ちゃんがずっと私を想ってくれてた様に私だってお兄ちゃんが好きな)んだよ・・・・・(嘘だけど)。」
「カレンちゃん口パク多いよ!何かとても大切なことを聞き逃した気がしてならない。そして僕の何が『いけないんだよ』なのか教えて欲しい。」
戸惑う僕。そんな僕の手をカレンちゃんはぎゅっと握り締めて言います。
「お兄ちゃん、天上界に行こう!」
何やらわけの分からないことを言い始めます。
「ちょっと待って!天上界って何?そもそもなんで僕がそんなわけのわからない所に?」
「男なら黙って付いて来いよ!!!」
突如として振り下ろされる電子某辞苑。少年の体にめり込む某辞苑。何かを撒き散らす少年。何故か擬音を用いらずに繰り広げられる文章。そろそろ擬音を考えるのがめんどくさいとか言うわけではなくて、ちょっとやってみたかったってのが本音です。でも何か物足りません。
そうだ、天上界に行こう! (キャッチフレーズ)
うん、これでいいかな?ところで魔人ちゃんは何処に行ったの?・・・・え?帰った?