Stage4 「鬼」ごっこ
タブレットが指す場所に向かう前に、緊張によって空かされた腹を満たすことにした。コンビニに一旦戻り、コンビニ弁当やおにぎり、お菓子などをレジ下にあったビニール袋の中にありったけ詰め込んだ。
「こんなことしてると夢みたいだよな」
素野は冗談まじりにいう。俺は適当に笑ってその場をしのいだ。
そして俺たちはタブレットが指す場所へ向かった。どうやら、タブレットが指すところはここだ。
-ワルハマンション-
どうやら高級マンションらしい、わからないけど。でも、高級感漂う装飾や、高層マンションだったため勝手に決めつけた。
マンションの中に入ると、きっと閉まっているはずの馬鹿でかい自動ドアが開いている。
これもゲームの仕様なのか?
中庭に入ると、他のプレイヤーがこちらをジロと見る。少なくとも僕らを合わせて7人ぐらいはいる。その中にはまだ小学生ぐらいの子供見えた。
他のプレイヤーは少し怯えてるように見えた。初プレイだからなのか、それとも一度怖い経験をしているからなのか。
パッパララー
またあのゲーム開始の音だ。
(ゲームモード:鬼ごっこ)
鬼ごっこ?また子供が遊ぶようなゲームだ。
(15分間鬼から逃げ切ったらゲームクリア!2体の鬼が追ってくるから気をつけるように!捕まるとゲームオーバーだよ!3分ごとに入り口から鬼が一体追加されるよ!マンションの外からでてもゲームオーバーだよ!)
ゲームの説明はそれだけだった。
チャチャララーン
嫌な音だ。
その音が流れたと同時にプレイヤー達はマンションの中へと消えていく。
中庭の中心がせり上がってくる。せり上がり終わると、せり上がった所に、赤文字のタイマーがあった。10:00という文字が1秒ずつ減っていく。
俺たちもマンションの中へと逃げることにした。マンションは三棟あり、中庭に合併するような形でついてある。
北棟、東棟、南棟。そして出口が西についている。俺たちは出口の反対の東棟に逃げた。
1分も経たないうちに、悲鳴が聞こえる。女性の声だ。北棟からである。
北棟の方を覗くように見る。
鬼だ。
昔話の鬼がいた。
鬼ごっこって本物の鬼から逃げることかよ。
二人は気の抜けた笑い声を出した。
残り時間13:40 残り人数7人
ちょっと合間が空いた!すまん!