Stage3 提案
「あいつがいる以上、食品棚に近づけねぇ」
おにぎりが置いてあるのは、レジのすぐ真横の縦長の棚である。
俺達が隠れている場所からは、約1メートルはある。
俺はふといい提案を思いついた。
「いい提案がある」
そういい、素野に話した。
「いいぜ、やってやるよこの大声でな!」
俺は素野に感謝した。
「おい!バカロボット!こっちに勝がいるぞぉ!」
威勢のいい声でロボットを挑発する。
その隙に、俺はバレないように、身をかがめ食品棚まで早歩きをした。
ロボットは一直線に素野の方へ向かっていく。
ロボットがレジに背を向けた瞬間に、俺は食品棚からとったシャケおにぎりをレジに潰れる勢いで置いた。
チャッチャラーン
(excellent!)
そう、レジに映し出されると同時に、ロボットは電源を落とされたかのように、カクンと首を落としてしまった。
(あなた達はゲームをクリアしました。よってハンコを授けます。)
そう言われると、腕にいつの間にかつかられていたタブレットが光り、ポンッとマス目状のところに、ハンコが一個押された。
(ハンコを3個押された人は、ボスに挑むことができるから、積極的にゲームに参加しようね。)
そう言い終わると、レジの画面は真っ暗になってしまった。
「おい、これからどうする?」
「そりゃあ決まってんだろ。このゲームのボスを倒す」
「そりゃそうだよな」
コンビニから出た二人は、誰もいない街を見る。
「すっげぇ誰もいねぇ」
その声に反応するかのように、ピコンッと腕のタブレットが光る。
(nextStageへ向かえ)
画面が切り替わり、マップが画面にひょうされる。
「じゃあ、行くか」
「そうだな」
二人に恐怖心はなかった。現実味が全くないという理由により、二人は一つも怖気付いてはいなかった。
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