鉄の門の下に咲く花
戸惑いは、記憶の底に埋まっていた。
微かに香った、3通の手紙。
長い髪とワンピースの、手足も長く背の高い同級生。
振り返って、過去の不思議を思い出す。
真壁香菜子の小学校は、住宅街の埋まった様な場所に、建っていた。
そのくせ、直ぐそばの山の影が濃い。
その山の裾野が伸びたような、山でも丘でも無い中途半端な稜線の向こうが、自分の家だった。
その道が好きな香菜子は、友達と登校せずに、山道を歩いて登校していたのだった。
みんなが歩いている麓の道を通らず、丘の樹々の間を越えると、かなりの近道になるが、山の道を使う者はいない。
雨でぬかるんだ時は諦めたが、晴れた気持ちの良い朝は、この山道を楽しんだ。
丘を越えた中腹に二股があり、片方は誰かの裏庭の湧き水の側に出て、もう片方は小さなコブの様な出っ張った部分に出る。
どちらも側から見ていては、どこから人が出てきたかは判らない様な場所だった。
夏草が生い茂り、蔦がその触手を道の上にプラプラと伸ばし揺れていても、道は何となく通れた。
カタカタいうランドセルと、折々の草木に触れながら、もう直ぐ夏休み。
香菜子はその日、1度も話した事のないクラスの女の子に、手紙を渡された。
1学期最後の日で、お道具箱やら絵の具入れやらをも持ち帰る日で、渡された封筒は実際、迷惑な感じがした。
クラスでも背の高い、綺麗な子だったが、声を聞いたことも話した事も無かった。
第一、誰からも手紙なんて貰った事がない。
雑に手提げにねじ込んで、家に向かった。
山の中に入ると、涼しい。
陽の当たってる場所は、緑が萌えて、草の匂いが立ち昇っていたが、日陰は嘘の様に爽やかなのだ。
登りきると、降りるのは直ぐだ。
林の中を抜け、駆けおりるのが楽しい。
毎日が自由に過ぎて行った。
いつの間にか、夏休みが終わり、香菜子の自由は消えた。
新学期からは、突然、集団登校が始まったのだった。
香菜子達のグループは、6年生を中心に、橋の側を集合場所にして、14人が登校しなければならなかった。
帰りこそバラバラだったが、香菜子は3日で嫌になった。
ゾロゾロ歩く事が、かっこ悪くも感じていた。
ワザと遅刻して、山道を駆け上がった時も、あったが、3度目が効かない。
迎えに来られてしまったのだ。
6年生の班長の田中里絵は、真面目だったからだ。
香菜子にはわからなかったが、責任感の強い子だったのだ。
首根っこを掴まれて、手も足も出ない野良猫の気分で、毎朝学校に向かった。
ある日、里絵の姿が無く、5年生の佐川晴夫が先頭にいた。
一緒に歩く2年生の本田和子ちゃんに聞くと、日直で早く学校に行かなければならなくて、集団登校にいないと言うのだ。
香菜子は、嬉しくなった。
何かをすれば、こんなつまんない列から抜け出せるかもしれない。
ここから抜け出る方法を考えることにした。
山道を歩きたい一心で、香菜子は頑張った。
日直ですと、前の日伝えていたので、今朝は本当に久々の山道登校だった。
帰りこそ、好き勝手に帰れるかと思っていたが、通学路を通りましょう、と、決められ身動きが取れなかったのだ。
同じクラスの何人かと、それぞれの家への分岐点まで歩いていると、山道に向かうのが難しかったのだ。
日直が待ちどおしかった。
木の枝も伸び、蔦も色を濃くして、青紫の実をつけている。
夏の終わりの白い花があちこちに顔を出していた。
今年最初の揚羽が、フワリと前を飛んだ。
黒揚羽が飛べば、直ぐに秋だ。
揚羽蝶は、真夏の盛りは、山の上にいて、今頃から下に降りてくるからだ。
どこに行くのか、あんなに捕まえたオンブバッタやうるさいアブを見なくなった。
縞蚊の姿も竹藪の奥に消えていた。
道を横断する青大将もいない。
あちこち見ながらだったが、アッと言う間に学校に着いてしまった。
黒板を拭いて、今日の日付と日直当番の名前を書いた。
机の曲がってるのを直し、バケツを持って水汲みに行った。
臭い雑巾を絞って、教壇の上やみんなの机の上を拭く。
大きなゴミを見つけたら、ゴミ箱に。
遅れて、もう1人の日直の渡辺明が、やって来た。
香菜子は、職員室に行ってと、明に行った。
男子は机なんか拭くより、先生のトコに行く方が仕事らしくて好きだったから、うんと、返事して、明は廊下を歩いて行った。
香菜子はバケツの水を捨て、臭い雑巾を洗った。
雑巾をバケツの横にかけ、自分の手を石鹸でゴシゴシと洗った。
そのうち、登校してくるみんなの声が聞こえ出した。
香菜子が黒板の前でチョークや黒板拭きを並べていると、あの背の高いクラスメートが、立っていた。
何も喋らない彼女は、又手紙を香菜子に渡して来たのだった。
岸本菜摘は、1学期にして、先生からしゃじを投げられていた。
朝、名簿を読み上げると、みんな返答するのだが、菜摘は頷くのだ。
授業中、決して手を上げない。
日直の仕事はするが、それだけ。
休むこともなく、ひっそりと来て帰るのだ。
国語の教科書の音読もしない。
顔色も変えずに、下を向いている。
耳が遠いわけでもないのは、誰かがバケツを蹴飛ばした時、そっちを見ていたから、音は聴こえているらしい。
給食は、食べているので、口も開かない訳でもない。
クラスで1番背が高く、手足が長い。
素敵なワンピースを着て来るから、お金持ちらしいが、誰も羨ましがらなかった。
そんな菜摘からの手紙で、香菜子はアッと気が付いた。
その日、机の脇に掛けっぱなしの手提げを探すと、手紙が出てきた。
夏休みに遊びましょうと、書いてある。
丁寧な字だった。
菜摘の、家への地図と電話番号だ。
その頃、電話の、あるうちは少なかった。
電話のある家からの呼び出し、なんてのがあったくらいだ。
その頃の電話が、たいてい廊下か玄関近くに置かれていたのは、そんな訳もあったのだろう。
香菜子は菜摘の家が本当にお金持ちなんだな、と、思った。
今日の手紙は、やっぱり家に遊びに来てとの、誘いが書いてあった。
学校で一言も口を開けない、菜摘からの手紙は、不思議な魅力に溢れていた。
良く見ると、手紙には透かしが入っていて、唐草模様がクルクルと一周して、所々に蝶々が飛んでいる。
薄っすらとピンク色の羽の蝶々が舞う、こんなレターセットを香菜子は見たことがなかった。
俗に言う漫画などの『キャラクター物』は、出てきた時代だったが、こんな大人っぽい便箋は、見た事がなかった。
香菜子の手提げも、余り布で作られていて、茶色に黒の格子柄という、その時代ならではの地味さだった。
たまに、クマのアップリケ付きの子もいたが、無地の子も多かった。
そこに長四角の白い布が縫い付けられていて、名前が書かれているのが、普通だったが手提げ袋さえ、持っていない子もいたぐらいだから、香菜子は黒い格子の手提げを大事にしていた。
そう言えば。
菜摘の手提げは、ピンクの地色に小花が咲いて、青い鳥が何羽かさえずっている様な、素敵なのだった。
どんな家に住んでいるのだろう。
香菜子は、ふと、そう思った。
一言も話さないクラスメート。
あの手紙だって、貰ったのは、香奈子だけかもしれない。
どうしょうか。
香奈子はノートの頁を破いて、返事を書く事にした。
《今日、遊べる。
香奈子。》
それを4つに折って、休み時間に、菜摘に渡した。
菜摘は、こくんと、頷いた。
それだけ。
お喋りをしない菜摘の周りには、誰も寄り付かない。
側にいても、2人とも話さないので、誰にも気づかれなかった。
放課後、正門の横に、菜摘が居た。
香奈子を見ると、サッと左を指さす。
そして、ユックリと歩き出すのだ。
2、3歩後ろを、香奈子は菜摘の後に着いて、歩き出した。
小さな川を越え、真新しい家々が並ぶ場所に出た。
その頃は、生垣が多かったが、板塀もズラズラと並んでいるところもある。
やがて、竹の格子や古くからの石積みの塀が出て来た。
そして、ひときわ白く輝く、モルタル造りの塀が現れたのだった。
その塀に沿って歩いて行くと、白い門柱と唐草模様の鉄の門が現れた。
ビックリしたまま、見上げていると、菜摘が呼び鈴を鳴らした。
訳が分からず、香奈子が眼をまん丸にしていると、エプロンをした若い女の人が、門の前に走って来た。
「お帰りなさいませ。
お嬢様。」
丁寧にお辞儀してから、門のカギを開けて、2人を中に通してくれた。
菜摘は、この女の人に返答もしない。
それに、いつもうつむいている学校の教室の中ともちがうのだ。
なんだか、ツンとしている。
香奈子は、一応、お辞儀をした。
その女の人は、2人が入ると門を閉め、今度は玄関を開けてくれた。
玄関の中に入ると、突然菜摘が口を開いた。
「靴を脱いでね。」
「、、はい。」
そうだ。
靴は脱がなくちゃ。
もたつきながら、靴を脱いで、ヒンヤリした石の上に、足を乗せた。
「スリッパ、履いてね。」
いつの間にか、ピンクのスリッパが足元にある。
菜摘とお揃いだ。
スリッパを履くのにも、なんだかもたつく。
目の前に大きく曲がった階段がある。
そこに、菜摘がサッサと上がって行ってしまっていた。
香奈子は慣れないスリッパに悪戦苦闘しながら、後を追った。
階段には踊り場があり、大きな絵がかけられている。
こんな物見たことがない。
上りきると、素敵な扉を開けて、菜摘が待っていた。
「私の部屋よ。
どうぞ、入って。
後でおやつを食べましょうね。」
コレが、菜摘。
本当の菜摘なのだろうか。
学校では、長い髪の下に隠れていた、伏し目がちな暗い顔が、眼をキラキラさせてる。
素敵なベットと立派な学習机。
床には絨毯が敷き詰められていた。
大きな窓、レースのカーテン。
小さな白いテーブルと小ぶりの2人掛けのソファまである。
ポカーンと、見惚れていた。
香奈子の家は、台所と四畳半と六畳の2間。
一部屋には、タンスやら鏡台やら生活用品が並んでいる。
机も父と共同で使うので、散らかすと怒られる。
朝晩はここでちゃぶ台を広げ、夜は布団で寝るのだから、子供部屋なんて、無い子の方が多い時代だ。
この辺りに、団地が立ち始めるは、まだ何年か先で、ここらではこんな洋風のお屋敷は少なかったのだ。
大きな家といえば、農家の本家ぐらいで、トタン張りの家さえ、あちこちにある時代だったのだ。
まるで、お姫様のお城のようだった。
香奈子の家にはテレビがあったので、その頃の海外のドラマを観ていたが、本当に目の当たりにする事はない。
そのテレビでさえ、白黒だった。
天然色の放送も始まっていたが、カラーテレビなんてのは、まだ買えるような時代でもないし、そもそもカラー放送が少なかったのだった。
全部がカラー放送になるのを、香奈子はまだ知らない。
「ランドセル降ろしてね。
ここに乗せていいわよ。」
そう言われて、我に返った。
言われるまま、ランドセルを低い棚のうえに置いた。
菜摘は、机の横に掛けている。
子供部屋の扉が勢い良く開いた。
「お姉ちゃん、おかえりさい。」
飛び込んできたのは、幼稚園児ぐらいの男の子だった。
「コウちゃん、ご挨拶して。
お姉ちゃんのお友達の香奈子ちゃんよ。」
「こんにちは。」
幸太郎が、ペコリとお辞儀する。
香奈子も慌てて、お辞儀した。
「いま、お母さんが、おやつを持ってきてくれるよ。
手を洗いなさいって。」
「そうね。
香奈子ちゃん、行こう。」
言われるまま着いて行くと、二階なのに、洗面台がある。
呆気にとられたが、黙って手を洗った。
白い刺繍のフワフワのタオルが、優しい。
石鹸も良い匂いがする。
ボーッと、菜摘の後をついて歩く。
言われるまま、ソファに腰を降ろした。
幸太郎と菜摘は、小鳥が囀るよりも、賑やかに喋る。
香奈子は、時々ウンとかハイとか、頷くだけだった。
扉がノックされ、菜摘のお母さんが入って来た。
菜摘と同じ、手足の長い、スラッとしたお母さんだった。
「ユックリしてらしてね。」
と、言うと、おやつとオレンジジュースを置いて出て行ってしまった。
素敵な器に、クッキーとキラキラの紙で巻かれたチョコ。
ビックリしたのは、オレンジジュースだ。
ガラスの大きな入れ物に、おかわりが入っていたのだ。
菜摘と幸太郎に釣られて、香奈子はジュースを飲み、チョコとクッキーを食べた。
チョコだって、クッキーだって、食べた事はある。
オレンジジュースだって。
それなのに、何故か味がしない。
菜摘と幸太郎は、キヤッキャッと騒ぐ。
うちでこんな風に騒いだら、直ぐに怒られるだろう。
そのうち2人は、ベットの上で飛び跳ね始めた。
「香奈子ちゃんもやろうよ。」
「えー、でも。
お布団、破けちゃわない。」
コウちゃんが馬鹿笑いをする。
「破けたら、捨てちゃえば良いんだよね、お姉ちゃん。」
「そうよ。ベットだって、壊れたら、買えば良いしね〜。」
ビョンビョン跳ねる2人の勢いに、呆気に取られた香奈子は、首を振った。
「そのベット、菜摘ちゃんちのだもん。
カナは、無理だよ。
アッ、アッ。
ギシギシいってるよ。」
サッと菜摘の顔が曇った。
キッと睨んできた。
何故。
どう見ても、掛け布団は垂れ下がり、枕は飛び跳ねた時に、何処かに落ちたようだし、ベットは軋んで、今にも真ん中から折れてしまいそうな気がした。
「つまんないから、別の遊びしよう、コウちゃん。
何かある。」
「ウーン。」
ベットに腰掛けた2人は、何やら相談を始めた。
飛び跳ねるのを止めたので、香奈子はホッとしていた。
「鉛筆削り〜〜。」
幸太郎が叫んだ。
「鉛筆削り〜。」
菜摘が、笑う。
「来て来て、面白いんだから。」
机の上にあったのは、電動鉛筆削りだった。
香奈子は手回しの鉛筆削りと筆箱の中に、小型の鉛筆削りを持っていたが、電動鉛筆削りは初めて見た。
「見ててね。」
引き出しから、真新しい鉛筆を取り出すと、鉛筆削りにセットして、ウィーンと削り始めた。
みるみる削れて行く。
その頃の電動鉛筆削りにストッパーはない。
チビた鉛筆になるまで、ずーっと削り続けるのだ。
1本2本3本と、鉛筆は削られて、削りカスを貯める部分が、いっぱいになっていく。
「香奈子ちゃんもやる。」
香奈子は、後ずさった。
この頃の鉛筆は、何せ高かったのだ。
その高い鉛筆が、次々、削られて行く。
チビた鉛筆を並べていた幸太郎が、突然、削りカスいっぱいの引き出しを引っ張った。
溜まりにたまった削りカスが、ブワッと一斉に飛びしてきた。
「きゃー、コウちゃん、駄目よ。」と、言いながら、削りカスを撒いているのは、菜摘だ。
幸太郎が壁のブザーを押した。
扉がノックされ、あの女の人が現れた。
チョッと眉をひそめたが、サッとその顔はなんでもないかのように、ニッコリと笑った。
「お嬢様、お坊ちゃま、そしてもう1人のお嬢様も、手を洗って来て頂けますか。
鉛筆の芯で、汚れていますから。」
香奈子の手は綺麗だ。
それでも、頷いて、3人で洗面台に行った。
手を洗っていると、菜摘が言った。
「あれね、気をつけないと、指も削り取っちゃうんですって。
骨まで、こう、ガリガリって。」
「血が出ちゃうから、指は削っちゃ駄目ですよって、お母さんに言われたー。」
キャーキャーと騒ぐので、遠くの掃除の音が、掻き消えていた。
部屋に戻ると、絨毯も机の上も綺麗になっていた。
幾つもの削られた鉛筆が、並んでいる。
「私、帰るね。
もう、ご飯の時間だから。」
「えーッ。
家の人に電話して、晩御飯も食べていかない。
ウィンナー焼いてもらうから。」
ウィンナー。
幼稚園の頃、遠足のお弁当に入っていたっけ。
香奈子はクビを振る。
「うち、電話無いの。
呼び出し電話も遠くて。
今日は帰るね。」
幸太郎も膨れている。
ランドセルを背負うと、階段を降りた。
いつの間にか、あの女の人とお母さんが玄関に来ている。
菜摘が、階段の手すりに足を掛け、ブラブラさせながら、見送っている。幸太郎は途中の踊り場に寝そべっていた。
「お邪魔しました。」
ペコリと頭を下げた。
「また、おいでね〜。」と、菜摘と幸太郎。
「また、いらしてね。」と、菜摘のお母さん。
玄関を出ると、門の鍵を開けてもらった。
ペコリと頭を下げたが、エプロンをした女の人は、サッサと後ろを向いて、行ってしまっていた。
鉄の門の前にたたずむ香奈子は、涙が出てくるのを止められなかった。
涙を拭うと、足元に小さな花がさいてるに気がついた。
鉄の塊の下の小さな花。
走って、家に帰った香奈子は、その晩、熱を出した。
秋雨がシトシトと続き、熱は中々下がらない。
香奈子は盲腸になったのだった。
その頃の盲腸は、とにかく切る。
手術を、受けた香奈子が学校に行けたのは、月を跨いだ頃だった。
そして、菜摘の姿は、クラスには無かった。
転校してしまったと言う。
香奈子の机の中には、良い香りのする、菜摘からの手紙が、入っていたが、香奈子は読まなかった。
怖かったのだ。
菜摘からの3通の手紙は、石を入れた紙袋ごと、川に捨てた。
なんであんな事をしたのか、香奈子もわからなかったが、それで、ホッとしたのを覚えている。
入院している間に、父親が味気ない机の上に、漫画のキャラクターのデスクマットを、買ってくれた。
香奈子の中の菜摘の思い出は薄れていき、あの子が本当に学校に居たのかも、わからなくなって、ある日、隣の席の子に、聞いてみた。
その子も後ろの子も、前の子も、菜摘を覚えていなかった。
学校で一言も話さなかった子だ。
誰も覚えていなかった。
やがて、机の中の菜摘の手紙が残した移香も、消えてしまったのだった。
今は、ここまで。