3/7
黒英団
滝裏に集まった3人は、ここで馬術の練習をしようと話し合っていた。
吉法師は的を持ってくると、日吉丸と咲に告げ、滝裏を後にした。
「楽しみだね〜!」
「うん!」
その時…背後からカサカサと音が聴こえ…。
「うぐっ!」
日吉丸の口に布が当てられ、日吉丸はガクッと肩を落とした。
「誰っ⁉︎」
咲は振り向く。
そこには黒い服を着た長身の男が2人いた。
この2人は、この尾張の国で最近起きている盗難事件の犯人である、【黒英団】の一員だ。
「貴方達…日吉丸に何するのよ‼︎」
咲は武器を持っていなかったため、そのまま突進して行くが、あっさり避けられる。
「ぐっ‼︎」
咲は勢い余って倒れてしまった。
それを見計らって、黒英団の団長である内野広信は、咲に睡眠薬を飲ませた。
数秒も経たないうちに、咲は眠りに落ちてしまった。
「どうします?このガキ。」
「基地へ持って行くぞ。」
広信とその部下は、黒英団の本拠地である静岡に向かった。