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私が推しのアイドルになっちゃった⁉

 ちなみに年齢は前世のままの年齢設定になった。生まれた時からはじめるという選択肢もあったのだが、その方が色んな経験やスキルも手に入ったかもしれないが大人の心で赤ちゃんから人生をスタートするのは少し気が重いと思い、人生が終わったところから再スタートをしたという訳です。


 食事処には住み込みで働くことが出来、極フリした『魅力』のスキルのお陰でお客さんも増えつつある。


「ノア、笑顔を見せて!」

「ノア、愛してる」

「ノア、結婚しよう」

 声をかけられたら笑顔で振り向く。そうするだけでお客さんはチップを弾んでくれる。どんな時も笑顔を絶やさないスキルを身につけた。


「ノアさん、こっち向いて!」と言われたので振り向くと両手で投げキッスを投げてくる踊り子。彼女の投げキッスに振れると彼女の虜になる魔法にかかるため、笑顔で何事もなかったように避けるスキルも身につけた。


「ノア、今日も美人だね」とクエストが終わると必ずやってくる呑んだくれの男性冒険者。毎度、カラダを触ろうとするので華麗に避けるスキルも身につけた。まあ、ステキな言葉がけだが私は男性(外見は)だぞ。推しが美しいのは理解できるけどね。


 そしてエルフ、ゴルゴーン、ドワーフの女性三人組とヴァンピール男性とウェアタイガー少年は毎日やってきて、私の取り合いをする。

「ノアたん、ノアたん、アタシね! 弓を使うの上手くなったんだよ! 教えてくれる先生のおかげなん!」

「そんなの何の役に立つんだい。ノア、聞いておくれよ。私の分身たちがね、私が話しかけると会話をしてくれるようになったんだよ」

「そんな話、面白くないですわ! ノアさま、前髪作ってみましたの。あと寝る時に三つ編みにして朝にはフワフワな髪になりましたの。お花も髪飾りもお花の香水もつけてみました! ノアさまのアドバイスのおかげで皆に可愛いって言われるようになりましたの、うふふ」


「ふん。お前たちの話などどうでもいい! ノア、どうだ! 今日の服装はいい感じだろう? マントも黒の服もやめたが似合うだろうか? そうだ! 髪にはシアの木の実の植物性油脂をだな」

「そんなことより、オイラはお風呂入ったっす! あと髪をサッパリしたっす! どうっすか?」

「少年よ。今は私の話をしているところだぞ、邪魔をするな」


 まぁ、こんな感じで私の周りには毎日のようにワイワイと楽しそうな人々が集まる。


 同性からモテたいという願いも叶い、モテモテでチップももらいたい放題である。しかし、ここだけ何故か元の性別である女性にモテたいと願った通り同性(女性)にモテるため、私はとても嬉しいけど見た目が男性であるため複雑な心境だったりする。もし仲良くしたいと接したらお客さんに手を出したなんてことになりかねない。





***

 そんなこんなで食事処で働く日々を過ごしていると、オーナーからステージにあがってみないかと誘いを受ける。ここは朝の6時から夜中の2時まで営業をしている店で夜は踊り子や吟遊詩人、芸をする者や弾き語りをする者などステージに人が立つのが当たり前だったりする。


 オーナーは男女問わず大モテする私を見て、もっと多くの人を集めたくなったらしい。ここに置いてもらう身としては断ることも出来ないので、仕方がなくステージにあがることに。


 私がステージにあがることは事前に告知されており、いつもは男性が多い時間帯なのに女性たちが店の外にまで溢れているのがみえる。


 さて、何をすればいいだろうか。私には特技はない。けど見た目を推しにと言ったら、なんと! 声まで同じになっていたというミラクルが起きたりして。しかも私は押しの曲はカラオケで唄いまくっていたので完コピできるのでは⁉ ということで推しの一番好きな曲をアカペラで唄ってみることに!


 少年と少女の間のような子供と大人の間のような中性的で透明感のある声。推しの声で自然と推しの唄い方になっている。私は彼になりきって心を込めて一曲唄う。


 唄い終わると大きな歓声と拍手、たくさんの花が投げられていた。

 それから私のメインの仕事は唄うことになったーー。

お読みいただきありがとうございました!

次回もよろしくお願い致します!

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