宝の山の匠ドワーフ② 目の前にいるのは白いビキニを着た美女です⁈
「ノアさま! と他皆さま! あなたたち、なんていう悪戯を! 許しませんわ!」
「あれ? 妖精じゃないのがいるんだけど!」
「緑の野菜かと思ったら。うわぁ、此奴、ゴリブタ魔女じゃね!」
「本当だ! ゴリブタ魔女だ! 逃げろ~!」
目の前が真っ暗で何も見えないがアンジュの鉄槌の音と振動は感じられる。そして、アンジュと三人くらいの少年の声がどんどん遠ざかっていく。
アンジュ、追いかける気持ちはかわらなくないけど。それよりこの状況を助けてほしいかな。ものすごく寒くて重い。全身に重さのある何かが覆いかぶさっているようで、体を動かそうとしても身動きが取れない。これはどうなっているんだろう?
「旅の方々、子供たちがご迷惑をおかけして申し訳ありません」と女性の声が聞こえ、私にかけられていた大きな布を引きはがしてくれる。そして濡れた顔と髪をタオルで優しく拭ってくれる。
「うふふ。確かに妖精さんのようにお美しいですわね」
日焼けした肌に黄金に輝く長い髪、真っ白なビキニを着用した女性が微笑んでいる。脂肪がない細い体のライン、メロンのような大きな胸に細いくびれ。グラビアアイドル? ギャル? あれ? ドワーフが住んでいる場所じゃなかったっけ? 状況が読み込めずに考え事をしながら目の前にいる女性に視線を向けたままにしてしまう。
「うふふ。そんなに見つめられたら……」
なんだか女性の顔が近づいてきているような? あ! これは夢なのね!
「あのーすみません。僕らもいるんだけど視界に入っていますかね?」
「オレのノアに気安く触れるのではない、女よ」
「二人の世界を止めたいけれど、この布、重すぎて動けないんだけど。エトワール、何とかできない」
「直射日光が眩しくて、力が出ないというか」
「そういえば日中はフードを被っていたね。うーん、どうしたものか」
「ドラゴンに変身すればよいのではないか」
「あー! その手があったか! では早速! へーんしーん!」
さて、ラルムがドラゴンになったのでこれが今の現実とは理解できたけど。目の前にいるビキニの女性も現実だったらしく、メロンサイズのお胸に腕が挟まれている訳ですがこれはどうすればいいのでしょうか。
そもそも私の同性にモテたいはこういうことではなく女子会みたいなワイワイをしたいなんだけど、世の中というものは思い通りにならないなと思う日々なのです。じゃなくて!
「きゃあ! ドラゴン! 妖精さん助けてください!」
わわわ。私の腕が飲み込まれていく? 女性はドラゴンラルムが怖いらしく、震えながら私にしがみ付いてくる。
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