スケルトンと冒険の旅へ
スケルトンたちが跪いている? どういうこと?
「うむ。ここは君の影響かな」
「ああ、そうか……ここは吾輩のテリトリーだったか」
「テリトリー?」
「ノア様は細かいことはお気になさらないでください。とりあえず、ここのダンジョンのモンスターは吾輩がいれば襲ってはこないでしょう」
「そうなのか? よくわからないけれど。それより、唄っても呼んでもないのに皆がここにいるのはどういうことなんだ」
「それはノア様が心の中で唄っていたのが聴こえてきたので、呼ばれたのかと思って今ここにいるのですよ」とシャブランはボウ・アンド・スクレープをする。
「マスターはスキルに『想い』というのがあるだろう? これが想いを含んだ心の声や心の中で唄った声が相手に届くのだ」
「サニー様にはボクのステータスがみえるのですか?」
「うむ。私はこれでも女神だぞ。異世界人の存在もシステムも知っている。リラのような天使にもみえるものは女神である私にみえて当然だろう」
「そういえば、前にもいっていましたがリラってもしかして」
「ああ、マスターを案内した天使だ。マスターに会うまでは無表情の奴だったが今は少し表情が豊かになった。誰かの影響で変わるというのはこういうことなのだな。リラに感情を取り戻してくれたこと感謝する」
「ボクは何も」
そっか。あの白い天使の名前はリラっていうのね。可愛い名前。
「そうだ。マスターの力を使えば……」
「え?」
「いや、なんでもない。忘れてくれ」
「あ、はい。あの、もし、わかればなんですが……ここはどこで、どうやったら皆がいる場所へ戻れますか」
「うむ。私にはわからんな。シャブラン」
「はいはい! 吾輩にもわからないのでスケルトンたちに確認してみますね」
シャブランはそういってスケルトンたちと会話(話し声はシャブランからしか聞こえないが)をして、この場所のことと帰る方法を教えてくれたようだ。
しかも丁寧なことにスケルトンご一行様が私たちを守るような陣形で皆がいる場所まで案内してくれることとなった。道中、貴重な鉱石を集めてくれたり、時には階段や橋になってくれたり、食事の用意をしてくれたり、マッサージもしてくれた。至れり尽くせりでまるでツアー旅行でも来ているかのような時間を過ごした。
あれ? 私は何しに来たんだっけ?
私にできることは唄うこと。お礼に唄うとスケルトンたちは音にのって動き出す。私も唄うだけではなくダンスをしながら唄ってみることにした。スケルトンたちは一緒に踊ってくれる。
ここがダンジョンだと忘れて騒いでいるとドンドンドンと大きな音と地響きが起きる。
「ぎゃおおおおおおおおお」とモンスターの声がこだまする。
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