唄の魔法編⑦ ~攻撃力1のままだけど武器よりすごい力を手に入れました!~
私は魅力以外のステータスが1である。スライムにも負けちゃう攻撃力である。スライムのライムを相手に鋭いスピア、重さのある斧、弓矢、一般的な剣に見た目が少し豪華そうなレアっぽくみえる剣など色々と試してみたが攻撃力は全て1になってしまう。
ゲームだと武器によって攻撃力がプラスになったりするはずだがその効果はないらしい。しかし防御に関しては、ステータス上は1のままだが服装や防具によって防御力があがる効果がある。さすがに防御力1のままではすぐに死んでしまうのでそこは大目にみられているようだ。
そう。問題は攻撃力。今の状態では一人で旅をするというか街と街を行き来するのさえ不可能なのだ。だから私はどんなカタチでもいいから何かあった時に対処できる方法を探していた。
ラルムとライムがモンスターたちと交渉してくれたおかげで、私が助けを求めた時にモンスターたちが力を貸してくれることになった。もちろん対価として払うのは私の唄。唄といっても何でもいいという訳ではなく、それぞれが好みと思った唄を唄うという条件が必須となる。
モンスターたちには唄にこだわりがあるようで、好みの唄によりココロやカラダに与える回復力というのが違うというのがわかった。確かに私も音楽であれば何でも好きかといわれるとそうではないし、やっぱり推しが一番だったし、推しの声や曲を聴くとココロやカラダが回復するだけでなく、幸せな気分にもなるし、今なら空も飛べる! ってくらいに無敵になった気分になっていた。モンスターたちのいっていることはすごく理解できると思った。
本来ならモンスターたちを呼ぶのには魔力が必要だが、言うまでもなく私の魔力ステータスは1である。そのため唄で呼ぶという方法を取ることになった。魔法の詠唱みたいなものに近いそうだ。力を借りた後はまた唄を返すというのが一連の流れとなる。
さて、私に力を貸してくれるのは!
「わーい! ナカマでちゅ!」
「にゅーんにゅーん!」
「そうなんでちゅか! それはよかったでちゅ!」
「にゅーんにゅーん♡」
「えっと、通訳してもらえるかな?」
「あれ? 言葉がわからないでちゅか?」
「ライムの言葉はわかるんだけど」
「ああ、わかったでちゅ! 名前を付けるといいでちゅ」
「名前?」
「そうでちゅ。オイラはラルムしゃまに名前をもらったでちゅ」
「ノア、彼らと契約をするには先ずは名前を与える必要があるんだ」
「そうだったのか。そもそも名前はついていないのか?」
「野良のモンスターには名前を付ける者がいないからね。それに名前をつけたところで契約が出来るかはまた別の話にもなるし。そもそもモンスターに協力をしてもらうには色々と条件が揃わないとダメだからね」
「そう、なのか」
「ということで名前を考えて、ノア」
「にゅーんにゅーん♪」
スライムたちもこちらをみてぴょんぴょんと飛び跳ねて、名前をつけてもらうのを楽しみにしている様子だ。さて、どんな名前がいいだろうか。そんなことを考えながら空を見上げるとキラキラとした日差しが降り注いでいた。
「Sunny」
「承知した! 私の名前は今日からサニーだな」
声がする方を振り向くとそこには。
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