アイドルはじめますっ!そして全国ツアーもはじめますっ!
ラルムが皆に話があると言って、食事処に集められた。今の時間は早朝で朝ごはんを食べながら雑談会がはじまった。ラルムは皆が食事が終わった頃に本題である要件を話しだす。
「さぁ! 皆さんお集まりいただきありがとうございます! 僕は進行役のラルムです! 補助・回復魔法を得意とする魔法使いです! 今からノアの唄を世界に届けよう大作戦! の旅に出ようと思います! イエーイ!」とラルムは一人テンションが高く楽しそうにしている。
ラルムのテンションについていけていない、私にエルフのルヌ、ゴルゴーンのアムール、ドワーフのアンジュ、ヴァンピールのエトワール、ウェアタイガーのロゼがポカーンとしている。
何があったかというと。ラルムから願いを叶える石『アルコンスィエル』を探す旅に出ようと提案があった。集められたメンバー、種族で言うとエルフ、ゴルゴーン、ドワーフ、ヴァンピール、ウェアタイガー、そしてマーメイドの国に『アルコンスィエル』になる石があるとのこと。ピンポイントでその街に行くのも不自然ということで色んな街を冒険しながら旅するということになったのだ。それぞれの国に行くという理由が裏の目的で冒険をするという表向きの名目でこのメンバーが集められたという訳です。
「えっと、僕は色んな国で色んな人に会ってみたい。そして僕の唄をたくさんの人に聴いてもらいたい。そんなワガママをラルムは叶えてくれようとしてくれているんだ。もし皆が嫌であれば無理に付き合ってくれなくていいからね。僕はどんなに冒険をしてもレベルは上がるけど強くはなれない。だから旅をするには誰かの力を借りないといけない。こんな頼りない僕だけど一緒に旅をしてくれたら嬉しい」と私は深々と頭を下げる。
そもそもこの話も嘘だらけだ。色んな国に行ってみたい、色んな国で色んな人と出会いたい、推しの唄声を聴いてほしい。これは本当のことだけど、真の理由ではない。私の天使と暮らしたいというワガママな理由で皆を巻き込む訳だから後ろめたい気持ちでいっぱいだ。
私は申し訳ない気持ち、皆がどんな顔をしてくるのか、誰か一緒に行ってくれるのか、そんなこと考え頭を上げられずにいる。するとポンポンと肩を叩かれ「ノア、皆一緒に行ってくれるみたいだよ。顔を上げてご覧」とラルムが耳元で囁く。
ゆっくりと顔を上げると皆の手が一緒に行こうと伸ばされているのが見えてくる。もっと顔を上がると皆の笑顔が見えてくる。私はそれが嬉しくて涙が溢れてくる。
お読みいただきありがとうございました!
次回もよろしくお願い致します!




