殺戮と滅亡 48~ちびったジオマンシ
ニジェ達のいるカザマンス王国は、見る間に変貌していった。
ピンクの城壁。あとはディオマンシの檻を囲むだけであった。
しかし、コリはまだディオマンシを宮殿内に入れる事を渋っていた。
「ギザは何をやっておるんだい?それに、アフィとナシャも。」
「ヒミツ。おいら達だけの秘密。もうすぐ出来るからそのうちわかるよ。それよりもさッ、コリ。いいからさッ。早く作っちゃいなよ。壁。」
「イライラ、ドキドキの刑だよ。壁がどっちに向くか毎日ディオマンシをヒヤヒヤさせてんだよ。ハハッ。」
「ひどいなコリは、、」
「で、お前らの作ってる物は出来たらどうすんだ?」
「ニジェがブビンガで、おっきな荷車を造ってるんだ。輪っかの大~きいやつ。その上に乗せるんだ。」
座って葦を編んでいたギザが立ち上がった。
「こっちの方を荷車に乗せる。」
「どうやって?」
ギザはトコトコと編んだ葦の上を歩き出した。
「で、ここに長~い紐があるだろ?ディオマンシの宝の部屋から持って来た頑丈な紐なんだ。」
「あれ?これ。お前があの時引っ張った。ほら、王の椅子を割った時の。結縄。」
「そうなの?知らない。」
「で?」
「そっちを荷車に乗せて、こっちのこの紐をグ~ンとみんなで引っ張ると。」
「荷車の上に立ち上がるって、、、わけかい? けど立てたら崩れないかい?」
「大丈夫。中に長~~い丸太の芯棒が3本入ってる。紐も葦の中でその棒に縛ってあるから。」
「へ~。」
「ファルやマンサ達が帰って来たら驚かせるんだい。」
『おーい!ギザぁ~!持って来たぞ~!』
ニジェがその荷車の上に、深緑の葉をたわわに積んでやって来た。
「なにに使うんだい?」
「じゃ、コリ様も手伝って。この葉っぱを一枚ずつ葦で編んだとこに刺していけばよい。茎ごと捥いで来たから刺さると思うよ。」
「いいよ。コリはやらなくて。おいら達でやるから、コリは早く壁作って来なッ!」
「はい。はい。」
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『出来たな。ギザ、アフィ、ナシャ。』
「うん、出来た。けどさッ、荷車の上に乗せてみないとね。どれくらい迫力あるかわからない。」
『やってみるか。誰かを驚かせてみよう。』
「誰かといっても、ここは皆、通ってるから知ってるよ。知らないのはぁ、、、ジオマンシだけ。」
『じゃあ、ディオマンシに試してみるかい?もうじき日が暮れるし丁度いい。』
「あ、それにさっきコリが言ってたけどまだディオマンシの周りだけ壁をつくってないってさッ。」
『それも丁度いい。これを城壁の外に出すのは大変だからな。ディオマンシ。なんて悪運の強い奴。ハハッ。』
高い空の上。
オレンジが藍に染まりつつあった。
ディオマンシは、うつらうつらと敷いた藁の上に寝転がった。
よいしょ!よいしょ!
ガタガタガタ
よいしょ!よいしょ!
ガタガタガタ
「ん、なんだ?こんな夕間詰に。この音は?」
ディオマンシはまた起き出すと檻の格子を掴んで左右を見回した。
と、突然目の前に。
デ~~~~ン!!
荷車の上。立ち上がった葦で編まれたそれが、現れた。
「うっわ~!」
ディオマンシは腰から砕け、そこで、、ちびった。
「大成功~!!」
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『では、ギザ。あともう少し手伝ってもらうよ。』
「なにをだい?」
『裏の水路をもうちょっと伸ばして、壁伝いにお堀を造る。』
「やる。手伝うよ。」
※結縄
『カザマンス・FIRST』火蓋の上下12で、簡単ではありますが触れております。




