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殺戮と滅亡 18~地下湖がある?

 『止んだな。』

「それにしましても酷い雨でした。」


「この水量。洞窟に入りますか? 地下にも大量に流れておるかと。」

バブエがサバに問うた。


 『わかっている。日の柱の話をしたであろ? 井戸は、ここからマンディンカの宮殿まで、この入り口を入れて35.してファル達のカザマンス川からも35.計70。』

「そんなに!」


 『ああ。今ここには700の兵と民がいる。その大勢をこの増水した洞窟に侵入させるのは困難かもしれぬ。』


「確かに。人数の確認さえ取れません。」


 『しかも、武器を運ぶ事が難しい。湿気てしまっては使えなくなる。』


「部隊を分けますか?」


 『そう。洞窟の部隊と陸の部隊。半数ずつ。』


「上を行く者に武器を持たせると? しかし地下に潜り込んだ者には武器がありませんよ。」

 

 『そうだ。だからな。33,34の井戸から落としてもらうのだ。陸の部隊に。マンディンカから近い井戸から。』

「しかし洞窟を行く者は、その日柱を頼りに行けるとして、上を行く者にマンディンカまで向かう井戸が探し出せますか?」


 『、、俺が上をゆく。道も井戸の位置も分かる。』

「サバ様が上を?」

 『地下をゆくにはガーラがおる。』


ーーーーーーーー


 部隊は洞窟の入り口にいた。


「サバ様、地下の水は南に向かって流れておりますが、この水はカザマンス川に流れ込むんでありましょうか?」

 ハラは洞窟の入り口から下を覗いた。


 『いや、そうじゃないんだ。マンディンカの地は周りを小高い山々に囲まれておる。よってカザマンス川もカンビヤ川もマンディンカより少し標高があるんだ。つまり両川からマンディンカに向けて流れている。』


「わかった!それで双方の川から流れ込んだ水がぶつかる所。そこが宮殿の下だ!溜まった多くの水はその後何年もに渡って飲み水に使えるというわけだ!」

 『そういう事だ。』

「その真上に宮殿を建てれば、王は安泰。水に困る事はない。」


 『昔の人を馬鹿にしてはならんよ。俺達より数段頭が良い。ハハハッ!』


「という事はですよ。降ったばかりのこの雨。宮殿の下は両から流れる雨水で、湖のようになってはいやしませんか?」


 『もちろん。マンディンカの地下湖だ。』


「見たい。わたしを地下の部隊にしては頂けませんか?」

 『見たいか? ではお前が地下の部隊長だ。ガーラを率いて350の兵を預ける。』


「はっ!かしこまりました!」 


 『あとな、ンバイとマリマ。二人もお前に任せる。ファルが洞窟を抜けて来るんであろ? 一刻も早く会わせてあげたいんだ。』


「分かりました!お任せください!」


 ハラを先頭に350の部隊は地下の洞窟に入った。

ガーラ、アランと続いた。


 サバはバブエを連れ草の茂る林を、350の部隊と共にマンディンカへと向かった。


※本日『セガンティー二とチョコレート』という私にとって初めての恋愛小説(純文学・短編)を投稿致しました。

 宜しかったら是非覗いてみてください。

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