契約?
更新、遅れました。申し訳ありません。
今年も終わります。早いです。
一年が早いと感じるのは老化が原因だそうです。
私は若いですよ、高校生ですよ!(笑)
まあ、そんな感じです。
のんびり気ままに更新していきます。
では、第2話をお楽しみください(短いですが)
「…………ん、………しん、……し・ん~~~!!」
なんだこれは。走馬灯か。前回と同じじゃないか。
そう思いながら、目を覚まし、と同時に
「んー、ぁんだよ母ちゃ………ん?」
「僕だよ、僕!シンだよ!」
「え?ん?うわぁぁぁぁぁぁ!」
進はベッドの上で座ったまま激しく後退りした。二度目なのに、驚いている。まるで、この世のものとは思えないものに出くわしたみたいだ。
「もう~、そんなに驚かなくてもいいのに。一回落ち着いて、はい深呼吸~」
「スゥ~、ハァ~」
何でこんなことになっているんだ、と今更ながら思いつつ、とりあえず従ってみた。深呼吸したまま、周囲を見渡す。
6畳ぐらいの部屋に二人。ベッドと机、棚が一つずつ。棚には本が並べられている。そして床中央には謎の魔法陣。電灯はなく、代わりに光の霊が部屋の四隅で浮遊している。
魔法陣については内心、変な趣味だな、と感じた。
「スゥ~、ハァ~。もう一回!もういっちょ!まだまだ~」
「って、何回深呼吸させる気だよ!」
「あはは~、ごめんごめん」
危うく、一生深呼吸させられるところだった。
「で、これはどういうこと?」
「ん~、どっから話せば……」
「シン~~!」
と、シンが説明しようとしたその時、どこからか声がした。
「「はーい……うん?」」
二人が同時に返事をし、顔を見合わせた。そりゃあ、そうだ。 二人とも『しん』なのだから。
「とりあえず、行こうか」
「待って待って、最後に一つ。あの光は何?」
ずっと、気になっていた光の霊について訊ねた。
「あ~、ラックス・ピーラのこと?」
「ラ、ラックス、なんて?」
「ラックス・ピーラ、進の世界でいうと電灯みたいなもの。あ、でも、実体は持たないけどね」
「いや、あの、言ってる意味が全くわかんないんですけど」
「まぁ、いいじゃん。どうせその内わかると思うし。ささ、ここに立って」
そう言って、謎の魔法陣の上に立たされた。
「眩しいから、目を閉じとくといいよ」
「え、何?」
「じゃあ、行くよ」
全く話を聞いていない様子で何やら唱え始めた。
「ニシラナ・ニイ…………イン・モーション!」
次の瞬間、魔法陣が白色に光りだした。その光は残像を残しながら、回転して宙に上がってくる。進はあの状況で目を瞑れたわけもなく、眩しすぎて咄嗟に右腕で顔を覆った。そして、その眩しさがなくなり、腕を退けた。
変わらず、足元には魔法陣がある。しかし、部屋を見ると木製なのには変わりないが、広くなっている。さらに、そこにはさっきまであった机、ベッド、棚はなく、ラックス・ピーラなるものに加えてダイニングテーブル、ソファ、リビングテーブル、キッチン?がある。キッチンというには程遠く棚しか機能性がない台とでも言うのだろうか。
「あら、いらっしゃい」
その台の側に女性が一人、進に声をかけてきた。
(似ていない。なんなんだ?神って言ってただろ?僕とシンは似ているのに、母親同士は似ていない。そもそも神ってことを信じていいのか?少し期待してしまった僕の厨二がすぎるだけなのか?ま、まさか拉致られてしまったのか!?)
と、疑心暗鬼に陥っていると
「どうしたの?顔色わるいよ?とりあえず、そこに座って。今お茶を淹れるから」
「え、あ、ははは、はい!」
シンの母親に言われて、オドオドしながらソファに座った。
「どう?どう?驚いた?」
飼い主を求める子猫みたいな眼差しで隣に座るシンが聞いてきた。
「ど、どうって、何が?」
「だーかーらー、さっきの移動魔術のこと」
「あんまり、魔法については言わないの。契約成立もしてないんだから。はい、どうぞ」
シンの母親がお茶を持ってきた。
(契約?意味がわからん。なにか危ない取引か?)
「ごめんね。何が何かわかんないよね?一から説明するから」
「え、あ、はい」
15分経過…………。
とりあえず、今説明されたことを要約すると
『神は実在し、神が住んでいるこの世界を神界と言う。そして、神はそれぞれ何か仕事をしなくてはいけない。この場合は人間を生成し育てることだ。ちなみに、神と人は似ていないのが普通らしい。それから、ここでは魔法が一般的に使われている。』だそうだ。
「じゃあ、本題。契約について。」
シンがそう言った。