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WOLF  作者: 001
4/7

ACT.3


 ――秋。 食事とか、 睡眠とか、 運動とか色んな事が盛んになる季節。


 トルニア魔法学園では、 カルフェス――俗に言う文化祭――が4日間行われている。

え、何? 欧米に文化祭は無いし4日って可笑しくね? だと。 はい、ここで魔法の言葉。 『これ、 ファンタジーだから。』


 「それ言ったら元も子もねぇ! 」


 カルフェス初日で、 来校者が多々いる中、 いきなり叫びだした友斗。心做しか行き違う人たちは、 離れているきがする。


 「いきなりどしたん? 」


 友斗の隣で胡乱な目で見るジーク。 ――ウィルはクラスの催し物の為、 姿は近くに見えない。


 「こう、 今ツッコまなあかん。 て思った。 」

 「……電波? 」

 「そうとも言う。 」


 はぁ、溜息を吐き、 肩を竦めるジーク。


 「アハハハ。 っとぉ、 もうそろそろ開幕じゃね? 闘技場に行こうぜ。 」


 乾いた笑いを零しつつ、 話題を変える友斗。

 なんやかんや言いつつその場――前庭――を後にし、 闘技場へ向かう2人。




  † ‡ † ‡


 画面の前の皆さん、 こんにちは。 ハル・ロイドです。

 皆さんはどうお過ごしでしょうか? 俺は戦う直前です。

 ……パネェ、 こう色々とパネェ。 アレだよ。 体が震えているのは武者震いとかじゃないんだよ。 緊張だったらどれだけましだったか。 これは、 ジーク先輩とウィル先輩の監督のもと、 地獄という名の夏休み、 夏休みという名の地獄――どっちでも変わんねぇな――を数名と過ごした恐怖で震えてるんだよ。 思い出すのも嫌になる。


 ………………

 …………

 ……ハッ! 危ねぇ、 危ねぇ。 思い出したら嫌な汗が。


 それにしても、 友斗先輩が生徒会のメンバーだったとはなぁ。 夏休みの最中姿が見えなかったのは、 生徒会の仕事で忙しかったからかな? ――実際は、アルバイトとか、 万事屋の依頼とかで忙しかっただけ。 生徒会としての活動もしてたが――


 取り敢えず今は、 相手に集中しねぇと。 カルフェス初日の初戦とか泣ける。


 『レッディース アーンド ジェントルメン!! カルフェスへようこそ

トルニア魔法学園名物企画の1つ学年別トーナメント、 俗称【|KNIGHT‘S HONORナイツオーナー】の開幕だぁ!! 実況は放送局1年の芦原 暁(アシハラ サトル)です。 』


 暁の奴テンションたけぇなぁ。 こちとら緊張してるっちゅのに。


 『解説は生徒会長のリサ・エリス先輩と、 魔法学・武学担当の土方 篤志(ヒジカタ アツシ)先生の御2人です。 今日はよろしくお願いします。 』


 『よろしくお願いします』

 『こちらこそ、 よろしく』


 会長と土方先生が解説役か。 さてと、 そろそろ行くとしますか。

 相手はハインツ・クラッセン。 涼介によるとハインツは火属性を重点に置いてるとかなんとか……とやかく考えんのは止そう。 俺の手は……


 『両選手の準備が整ったようです。 それでは、 第1試合……開始!!』


 先手必勝!! 胴への一閃。



 ……あるぇー? 手応えがねぇ。 何故に?


 「攻撃が当たっていなくて不思議そうな顔をしてんなぁ。

……」


 声が聞こえるのと同時に、 右にすっ飛ばされる。

 他に何か言ってたけど、 聞こえなかった。 何て言ったんだ?


 地面を転げまわって止まって前を向いたらそこには、 火の玉が。

 クソッ。 最後のは呪文かよ。 休ませる隙は微塵も与えねぇってか。 ハハッ、 笑えねぇ。



 『ハインツ選手の連撃ぃ!! ハル選手はダウンかぁ』


  † ‡ † ‡


 あのパーシヴァルを相手に勝利したというから、 どれだけの者かと思えば呆気無いな。


 「審判。 この戦いはこの俺、ハインツ・クラッセンの勝利だ。 」


 審判を勤める生徒に声をかける。 結構粘るかと思っていたが、そうでも無かったな。


 「第1試合勝者ハインt」


 「ちょっと待てって。 何勝手に終わらせようとしてんだ。 まだ、 俺は負けてねぇよ。 」


 へぇ、 あの攻撃を堪えるか。 無傷という訳ではないが目立った怪我はしてねぇとは。

 それにしても、 あの片手剣の魔力量が凄まじい物になったな。

 「まだやる気か? 」

 「ったりめェだ。 そうやすやすと負けらんねぇんだよ。」


 ……もしかして、 俺の魔法を吸収したのか。 そうすれば、 開 始時と今での魔力量の違いは証明できる。 もしくは、 この戦いで発展した、 か。 んな訳ねぇか。

 まぁ、何だとしてもこいつはおもしれぇ奴だ。 燃えるねぇ!!



  † ‡ † ‡



 だぁ、 くそ。 あんにゃろ勝手に終わらせようとしやがって。


 それにしても、 この片手剣にこんな能力があったとは。

 ハインツの魔法を切ったと思ったら吸収するとは。

 ありがとう、 親父。 この剣をくれて本当にありがとう。


 さてと、 第2幕の幕開けと行きますかぁ。


 「行くぞ、 ハインツ!! 」

 「来るが良い、 ハル。 」


 負けらんねぇ。 ここで負けたら、 鍛えてくれたジーク先輩やウィル先輩に顔向けできねぇ。 絶対に勝つ。 なにより、 俺自身の為に。




  ――両者が再び相見えようとした時、 乱入者が――

 

 「■■■■■■■■■■」


 なんだこりゃ? ゴーレムか?


 「ヤッベッ。 いきなりだな。 オイ! 」


 オイオイオイ、 地面が大いに陥没したぞ。 コイツ普通じゃねぇだろ。

 

 「何なんだコイツは。 大抵のゴーレムじゃ1撃で、 こんなに凹まねぇぞ。 」


 ハインツも同じ考えだな。

 教師陣は、 なんで対応してこねぇんだよ。

 審判はさっきの鳴き声で気絶してんぞ。

 こうなりゃ、


 「おい、 ハル。 」

 「何だ? ハインツ。 」

 「最早、 試合云々じゃねぇ。 ここは手組まねぇか。 」

 「俺も同じ事考えてた。 」

 「じゃぁ、ここからは」

 「「連携していこうかぁ」」




  † ‡ † ‡



 オイオイオイ、 あのゴーレムはヤベェだろ。

 それに、 扉もロックしてあるし、逃げ出すにも逃げ口がねぇし。

 教師陣も突入できねぇ。

 「ジーク」

 「もうやってる。 」


 取り掛かんの速ぇな、 ジークは。


 「ウィルは、 ココの奴らを落ち着かせろ。 難しいかもしれねぇが頼んだ。 」

 「任せろ。 」

 パニクった奴らを落ち着かせんのは一筋縄じゃいかねぇが、 ウィルを信じるしかねぇ。


 「友斗。 」


 ジークがハンドアクションで俺らの近くの6番ゲートのロックを解除したのを伝えてくる。 今は、視覚を共有してるから、 ウィルにもこの旨は伝わってる。


 


 ここら付近一帯は落ち着いたな。 流石ウィルだな。



 ハルもハインツの魔法から吸収した魔力を利用して、 あのゴーレムを倒したか。

 それと同時に、 ロックも解除されたか。




 それにしても残りのカルフェス期間どうすんだべ?





 ✣簡単な補足

 カルフェスは4日間開催で、KNIGHT‘S HONORは3日間行われます。

 初日は1年生、 2日目は2年、 3日目は3年っていう感じです。


 1年生は、 決勝リーグだけなので午後から開始されます。


 2、 3年は午前から、予選から行われます。


 理由? 色々あんだよ。



 カルフェスには、 色んな偉い人が来てます。

 お忍びでも来てます。 


 偉い人たちだけじゃなくて、近隣の学生とかもいます。

 


 KNIGHT‘S HONORは各業界へのアピールとか色々と兼ねてます



 こんな所かな。




 正直戦闘描写が……

 

 

 それでは次回(@^^)/~~~


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