ACT.1
トルニア魔法学園では、 入学式の翌日に1年生と2・3年生の対面式が行われた。それによりある意味1年生が学校に馴染んだ瞬間だった。
そして、今は1・2年生の交流の場でもある説明会が行われている。
説明会は2年生が3人1組と成って、1年生を約10人ずつに何処になんの教室があるのかを説明する。 学校内の地図で説明したり、 実際に行き説明したり、 クイズにして出題するなど様々なグループがある。
その中の1つのグループは実際に訪れて説明している。
「はい、 此処が薬学室。 此処はまぁ、 薬について学び作成する教室だな。 んで、
隣が植物園に成っておりま~す。 」
教室について説明したのは、 陸奥友斗。 黒い髪と瞳をした中肉中背の少年である。
「薬学はクエストや、 学年別トーナメントを始めとした行事等に直接繋がるので
キチンと学ぶことをお勧めする。 」
薬学の大切さを説明したのは、 ウィリアム・クロムウェル。 金髪碧眼で10人中8人は振り向くほどの容姿端麗である。
「授業以外でも薬を作ることもできるぞぉ。 でも~作る時は最悪に備えて
必ず先生に同伴してもらえぃ。 」
薬を作る際の注意点を話しているのは、 ジークハルト・レヴィン。 青髪琥珀色の瞳をしたウィリアムに勝るとも劣らない容姿をした少年である。
3人は時には冗談口をたたき、 1年生と談笑しながら、 また、 ちょっとした小ネタを挟みつつも各演習室、 体育館、 武道場などの場所を説明していった。
時間が余ったようなので、 3人は質問の場を設けている。
ブレイクルームと呼ばれる休憩スペースで、 2つの机を合わせ座っている中友斗が、 1年生たちに問いかける
「何か質問は有るか? まぁ、 答えられる範囲で答えっけどな。 」
それに合わせてどんとこーいと手招きしているジークハルト。
「じゃぁ、 先輩たちが所属する部活動は何ですか? 」
「部活というか、 私たち3人で万事屋をやっている。 む? ピンときていないようだな。
簡単に言うと何でも屋ということだ。 」
男Aの質問にウィリアムが淡々と答える。
「具体的にはどんな事するんですか? 」
「まぁ、 ムズイ所を聞いてくんなぁ。 具体的っつわれてもな。 実際に依頼された事なら、課題を手伝って欲しいとか、 魔法の練習相手になって欲しいとか、 まぁ色々だ。
それに応じた報酬やら依頼金とか貰うんだけどな。 」
男Bの質問にジークハルトがウンウン唸りながらも答える。
「報酬や依頼金ってどのくらい掛かるんですか? 」
「そりゃぁ、 内容によってくるわ。 簡単なら安いし、 難しいなら高くなる。 簡単だと思ったやつでも実際に受けてみて難しいって感じたら高くなるしな。 あと、報酬とかはお金じゃなくても良いしな。 」
男Cの質問に友斗が軽~く答える。
「お金じゃ無くてと良いって? 」
「そのままなのだよ。 私たちの課題を手伝ってもらうとか、 何かをくれたりとかな。 」
女Aの疑問点をウィリアムが解決する。
「んあ? もうそろそろ時間になんな。 区切りも良いし質問タイムは終いだ。この時間どうだった? 」
間もなく終了することに気がついたジークハルトが終了の旨を伝えつつ、 今日の感想を1年生たちに聞く。
『あっという間に時間が過ぎました。 楽しかったです。 ありがとうございました。 』
言うことに所々違うが、 1年生たちは楽しめた様子である。
その答えに満足した2年生3人は微笑みながら声を揃え
『どういたしまして。 学園生活楽しめよ。 』
と返した。
こんな日常の1コマ。
ウィリアムとジークハルトは次回から【ウィル】・【ジーク】と書きます。
なら最初からそうしろよ! だって? 色々あるんすよ……恐らくΣ(´∀`;)
ジュダイをウィルに、 リュートをジークに変えてみました。
次回どないしよ? 簡単な設定でも挟もうかな(´ε`;)ウーン…