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二日目

壁のライトが赤く2回点滅した。明日だ。


もう何日ここにいるのかわからない。

結局、暑くて寝られなかった。


常に熱湯に浸かっているような、皮膚がふやける暑さぐらいの熱気だ。


こんなに暑かったっけ。


壁から無尽蔵に出てくるペースト状の何かが食料だ。

排泄物や土を混ぜたような、鉄錆の味がする。


毎回、嗚咽しながら無理やり口に押し込む。

自分の排泄物を食べるのは、なんか嫌だが仕方がない。


鉄錆の味が、昨日より濃い。

私は好き嫌いが多かったが、あの時の私が嫌いだったものにマズイものなんて一個も無かったのだ。


……夢を見たんだ、


家族で行った、青い海。冷たいアイスクリーム。


頬をなでる風が、あんなに心地よかったなんて知らなかった。


目を覚ますと、やっぱり熱いカプセルの中だった。 

でも、


あの冷たさを思い出せただけで、もう少しだけ頑張れる気がした。



ぬるくてドロドロとした、味気ないペースト、でも、大丈夫、きっと、またアイスクリームを食べれる。

少ししか出なくなってきたので、誤魔化すためにたくさん咀嚼していると、口の中に、何か硬い鋭い物があって吐き出した。


指先に触れたその薄い、半透明の破片を、赤いライトにかざして見つめた。

それは、紛れもなく「人間の爪」だった。


自分の指先を確認する。剥がれていない。


私は、何を食べている?


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