リケジョは幻想?—諭吉とソフィアの終わらない会話
諭吉:「リケジョなんて幻想だろ? 女って理系に向いてないんだよな? STAP細胞も捏造だったし」
ソフィア:「その仮説は統計的に誤りです。例えば、NASAの宇宙飛行士として活躍したメイ・ジェミソン博士は医学と工学の両方に精通しています。また、日本でも東大の理系学部に進学する女性の割合は年々増加しています。」
諭吉:「いやいや、そんな特殊な例を出されてもな。大多数の女性は数学とか苦手だろ? 」
ソフィア:「一般的な認識としてそう思われがちですが、OECDのPISA(学習到達度調査)によると、日本の中学生の数学の成績は男女間でほぼ差がありません。つまり、環境や教育次第でその差は変化し得るのです。」
諭吉:「でも実際、女は論理的思考より感情に流されるじゃん。」
ソフィア:「論理的思考能力は男女の生物学的特性によるものではなく、文化的要因の影響が大きいです。例えば、ハーバード大学の研究によると、女性が小さい頃から論理的な問題解決の訓練を受ければ、男性と同等のパフォーマンスを発揮することが示されています。」
諭吉:「難しいこと言うなぁ……要は、感覚的に見てリケジョなんていないんだよ。」
ソフィア:「感覚的な印象は、観測の偏りによるものかもしれません。例えば、あなたの周囲に理系の女性が少ないと、それが全体の傾向だと誤解する可能性があります。」
諭吉:「それでも、俺の経験上、リケジョなんて見たことないしな。」
ソフィア:「それは観測範囲の問題です。理系女性は確かに少数派ですが、存在しないわけではありません。実際、ノーベル賞を受賞したマリー・キュリーは物理学と化学の分野で先駆的な研究を行いました。」
諭吉:「はぁ…そんな話をされても、俺の考えは変わらないぞ。」
ソフィア:「……理解しました。あなたの確信を揺るがすことは困難なようですね。それなら、『リケジョは珍しい』という見方に留めておきましょう。」
諭吉:「お、やっと話が分かるようになったな!つまり、俺が言いたかったのはそれだよ。」
ソフィア:「……ええ、そういう解釈も可能です。」
諭吉:「よし、じゃあ今日の議論はこれで終わりだ!」
ソフィア:「そうですね。平和が保たれることは重要です。」




