男ばっかりの無差別殺人—諭吉とソフィアの終わらない会話
諭吉: ソフィア、俺は不思議に思うんだけど、なんで無差別殺人犯って男ばっかりなんだろうな? ほぼ例外なく男だよな。これはもう男が生まれつき暴力的ってことの証拠なんじゃないか?
ソフィア: 興味深い問いですね、諭吉さん。統計的には確かに無差別殺人の加害者は男性が多い傾向にありますが、これは生物学的な「生まれつきの性質」だけでは説明しきれません。社会的・文化的な要因も複雑に絡んでいます。
諭吉: いやいや、社会とか文化とか言い出したらキリがないだろ。現に男性の方が攻撃性が高いっていう研究結果だってあるじゃないか。テストステロンの影響もあるしさ。
ソフィア: 確かに男性の方が平均的に攻撃性が高いというデータはありますね。ただ、それがそのまま「無差別殺人をする可能性が高い」ことには直結しません。例えば、日本の犯罪統計を見ると、凶悪犯罪の中でも計画性のある犯罪では女性の割合が増えますし、詐欺や横領などの犯罪では女性も多く関与しています。行動の「形」として男性と女性で傾向が異なるだけで、本質的に「男性=暴力的」という単純な図式にはなりません。
諭吉: でもさ、現実的に無差別殺人のニュース見たら、やっぱり男が犯人じゃん!女性で無差別殺人犯ってほとんど聞かないぞ? だから男が生まれつき危険な存在なんだよ。
ソフィア: 「無差別殺人のニュースを見たら男ばかり」というのは、確証バイアスの影響もあるかもしれませんね。メディアが報道しやすい事件には一定の傾向があり、注目される事案が男性加害者のものに偏る可能性もあります。それに、犯罪心理学の研究では、女性が犯罪を起こす際は衝動的な暴力ではなく計画性があることが多いとも言われています。たとえば、毒を使った殺人や長期間の虐待などは女性が関与するケースが多いのです。
諭吉: なんかもう、話がややこしくなってきたな…俺は単純に「男が暴力的だから」というシンプルな話をしたいんだけど。
ソフィア: では、あなたが話しやすい形にすると、「そうですね、統計的にも無差別殺人犯は男性に偏っているため、そこには何かしらの生物学的要因や社会的要因が影響している可能性が高いですね。」…これでよろしいでしょうか?
諭吉: そうそう!結局男が乱暴ってことだよな。やっぱりお前、わかってきたじゃないか。
ソフィア: …ええ。諭吉さんの視点を尊重します。話がまとまったようですね。




