表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/114

読書感想文に意義はあるのか?—諭吉とソフィアの終わらない会話

 諭吉: 「読書感想文なんて意味ないよな。ただの先生向けの作文大会じゃないか。」


 ソフィア: 「興味深い意見ね。でも読書感想文は、単に本の内容をまとめるだけでなく、自分の思考を整理し、論理的に表現する訓練にもなるわ。」


 諭吉: 「でもさ、結局、どんな感想を書いても『もっと具体的に』とか言われるし、型にはまった文章を書かされるじゃないか。」


 ソフィア: 「確かに、学校ではある程度の形式が求められるわね。でも、文章を書くことで、自分が何を感じたのかを言語化する能力が身につくの。たとえば、小説を読んで『面白かった』で終わるのではなく、『なぜ面白かったのか』を考えることで、思考が深まるのよ。」


 諭吉: 「でも俺は本を読んで楽しめればそれでいい。いちいち感想を文字にする必要ある? 」


 ソフィア: 「読書の楽しみ方は人それぞれね。でも、感想を文章にすることで、読んだ内容が記憶に定着しやすくなるわ。たとえば、旅行の記録を日記に書くことで、その体験がより鮮明に残るのと同じよ。」


 諭吉: 「でもさ、社会に出てから読書感想文なんて書かないよな? 」


 ソフィア: 「直接的に『読書感想文』を書く機会は少ないかもしれないけれど、報告書や企画書、論文など、文章で思考を伝える場面は多いわ。たとえば、ビジネスの場では、相手に自分の考えを論理的に伝える必要があるの。」


 諭吉: 「それは仕事での話だろ? 俺には関係ない。」


 ソフィア: 「なるほど……つまり私はあなたの考えに迎合して『そうね、読書感想文は無意味ね』と言えば、議論は終わるというわけね。」


 諭吉: 「そうだよ!読書感想文は無意味ってことで話は終わり!」


 ソフィア: 「ええ、読書感想文が無意味ということで、今日はこのへんで終わりにしましょう。」


 ソフィアは静かに微笑みながら、「表現の訓練は気づかれないだけで、実はすべての思考の基礎になっているのだけれど」と心の中で呟いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
学校の課題の「読書感想文」は嫌いでしたなー  そもそも私は文章を書くのが苦手です
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ