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どちらから吊るのか

「オレは、さっきも言ったように狩人を一人吊って、残りの二人に相互護衛させるのが一番良いと思う。仮に真を吊ってしまっていたとしても、狩人二人の内狼が居たら、自分の護衛先を噛むことはできないだろう。それでも、噛まねばならない時も来るから、必ず破綻するだろうし。仮に狐が居たとしても、狼からは真狩人が誰なのかわからないので、護衛成功を怖がって噛めない。狂人だったとしても同じ。まあ、狂人で狼と繋がったりで面倒も起こるだろうが、真ならいつかは噛まれるだろうしな。とにかく、狩人を一人吊るのが一番いいと思う。」

明生は、さっき言っていたことをさらに突っ込んで説明してくれた。

あゆみも、それが良いように思った。

明生の説明は分かりやすくて、つい納得してしまうのだ。

佳純は、頷いてカイを見た。

「カイ君は?」

カイは、答えた。

「僕も明生さんに同意。1人を吊って残りで相互護衛で良いと思う。というのも、霊媒師はね、結果でラインが見えるんだ。仮にだよ、今夜誰か吊ってその色結果は明日出るでしょ?真2人の結果は絶対に揃うよね。偽物も狼だったら真結果を言えるから4人の内、仮に3人揃ったとしたらそれが真結果で、違う1人は偽物だ。全員が揃ったらそれは真結果だからいいじゃん。2人2人で分かれた場合は、それぞれが違う陣営。だから、その内1人でも破綻したらもう1人も偽物。だから、霊媒師は揃えて置いておくのが一番なのさ。1人でも吊ったらワケ分からんなくなるよ。だから、霊媒は置いとくのが一番なんだ。狩人一択だよ。」

なるほど!

あゆみは、より一層狩人吊りが良いように思えてきた。

もう、他の意見を聞いても変わらないような気がする。

どうやら皆も同じように思うのか、うんうんと頷いている。

佳純が、空気を読んで言った。

「…なんか、他の意見を聞く必要なくなった気がするわ。ここで先に多数決取る。狩人からという人、手を上げて。」

あゆみは、迷いなくスッと手を上げた。

皆も、すぐに手を上げたもの、少し回りを見ながら上げたものとそれぞれだ。

尚斗ですら、渋々といった様子で手を上げた。

「…じゃあ、霊媒師から吊った方がいいという人は?」

手が上がらない。

ということは、人外も上げていないという事になり、本当にこれで良いのかとフッとあゆみは不安になった。

だが、カイと明生が言っていることは間違っていないと思う。

あゆみが躊躇っていると、佳純はため息をついた。

「…全員一致というのが大丈夫かなって思わせるけど、私は明生さんとカイ君の意見は間違っていないと思う。だから、今日は狩人から吊る事にするわ。じゃあ…狩人の人達、手を上げてください。」

すると、あゆみの隣りからスッと手が上がった。

「え…?」

あゆみは、隣りを見た。

すると、伊緒が、決然とした顔で手を上げていた。


伊緒の他にも、永嗣と恵令奈が手を上げていた。

あゆみは、伊緒が役職だったことに驚いていたが、狩人に本当に3人も出ている事実にはもっと驚いた。

佳純は、それをホワイトボードに書いた。

「…この3人で間違いないわ。それで、この中から今夜投票してもらうことになるんだけど、じゃあ伊緒ちゃんから順番に話してもらおうかな。」

伊緒は、これまでのおっとりとした様子からは想像できないほどしっかりとした顔で、言った。

「私は、真狩人。でも、これでいきなり襲撃される心配はなくなったとちょっとホッとしてるところもあります。でも、今夜吊られたら誰も守れないし、縄が無駄になる。私から見たら永嗣さんも恵令奈さんも人外だけど、内訳はわからない。霊媒師に後から出た尚斗さんは、吊りを逃れたい狼に見えたかな。そうなると、占い師に4人で、それぞれのお告げ先は明生さん、佳純ちゃん、和人さん、昌平さん、でしょう。で、恐らく呪殺を怖がる狐は絶対出てると思うから、一人は狐。もう一人は狼目線で狼なら分かってるから、5人の内一人は露出してることになるよね?」

佳純は、頷く。

「そうね。」

伊緒は続けた。

「それで、考えたの。霊媒師に尚斗さんが出た意味を。その時思ったのが、もしかしたら占い師には狼本体は出てなくて、狂人が出てるんじゃないかって。そうなると、霊媒師は3人だけど、狼目線では狂人ではなく狐が出てることになるわ。それじゃあ結果が揃わないから、急いで霊媒師に出たのかなって。でも、狩人に3人も出たのを見たら、やっぱり狼が占い師に出てて、霊媒師に狐か狂人なのかなって。もちろん、尚斗さんが狼であったらの考えよ。私から見たら、グレー詰めになって焦って出て来た狼にしか見えてないけど。狂人が居たら焦ってるだろうなって思う。」

それには、昌平が言った。

「確かに後から出て来たのは怪しいし、もし霊媒からになってたらオレも尚斗さんに入れようと思ってたけど。それでもまだわからないじゃないか。決め付けるのは早すぎる。」

永嗣が、頷く。

「オレもそう思う。尚斗は確かに怪しいが、潜伏理由はしっかりしていた気がするしな。何よりオレ目線、対抗狩人が尚斗を怪しんでいるから、白なんじゃないかと思えて来たぐらいだ。オレ目線じゃ恵令奈さんも伊緒さんも人外だ。もちろん内訳はわからないが、この数のCOなんだから狼は絶対に出てるだろう。もう片方が狂人なら狼が間違って処理してくれそうだが、狐だったら厄介だなと思ってる。伊緒さんが結構決め付けて来てるから、その盤面見えてる感じは狼なのかなと思ってる。」

恵令奈が、言った。

「私から見ても狩人は私以外全員人外なのよ。今の会話を見ても、2人共強気に聴こえるから、片方は狼で片方は狐かな。狂人だったら、ご主人様を吊ったらヤバいからもっと慎重に話すと思うから。でも、尚斗さんがグレー詰めを嫌って出た狼なんだったら、狩人に出た人達だってそう見えるわ。それを理由に尚斗さんを攻撃している伊緒さんはより狼に見えるかも。だとしたら、永嗣さんは狐かしらね。私は霊媒師には狂人が出てると思うの。それがセオリーな気がするから。」

明生が言う。

「…だったら、狼は狂人がもう霊媒に出てるのにわざわざローラーされるかもしれない霊媒に出て来たってことか?伊緒さんの意見を聞いた時も思ったんだが、狼から見て白は全部白でしかないから、狐か村人か狂人か全く分かってないはずだ。何しろ初日だしな。だったら、リスクを冒さない方向で行くような気がするんだよな。何しろ、3人だったらローラーはしない方向になってたが、4人だったら吊るかと考えたかもしれない。現にどっちにするかと佳純さんは聞いた。なんか…ちょっとわからないよな。」

カイが、言った。

「人外が出過ぎなんだよね。占い師に2人、霊媒師に2人、狩人に2人。この村には最初話したように8人外なんだよ。その内の6人外が露出してることになる。普通に考えて狐と狂人は絶対に出てるだろう。後の3人は狼だよ?めっちゃ多い。つまりは、狼が各役職に一人ずつ出てることになるんだ。同じ役職に2人とか、普通出ないからね。それとも出てるのかな?だとしたら占い師ぐらいしか考えられないけど。」

和人が、顔をしかめた。

「そう言われたらマジでそうだな。なんか、おかしくないか。つまりは占い師に狼、狐、狩人に狼、狐か狂人、霊媒師に狼狐か狂人ってことだろ?」

佳純が、ため息をついた。

このままでは、村の視点がおかしくなりそうだ。

すると、佳純が言った。

「…仕方ないわ。だったら言う。実は、占い師と霊媒師には、村役職が混じってるの。共有者の相方と、猫又ね。2人共に私の目線じゃ確定してるから真役職よ。みんなの事を試していたの。隠しておけば、人外も混乱しておかしな事をするかなって。だから、占い師にも霊媒師にも、人外は一人しかいないわ。露出している人外は、だから6人じゃなくて4人なのよ。」

皆が目を丸くする。

そういうCOの仕方をするんだ。

あゆみは、佳純の頭の良さに感心していた。

狼目線では、猫又が誰なのか全くわからない。

あゆみからは占い師の内の誰かなのはわかったが、狼からは猫又が誰なのかわからないので、これで占い師も霊媒師も安易に噛めないのだ。

それに、咄嗟に一人で判断して、占い師に出た猫又にも頭が下がった。

…その頭の良さって、もしかしたらカイ君かな…。

皆が絶句している中、あゆみは佳純と誰だかわからない猫又をただただ尊敬していた。


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