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「ウチに…。そう、ありがと」
神無月は草履を履くと、外に出た。
「いらっしゃいませ。ウチにご用とか」
「ええ。ここには言葉や文字で、まじないをしてくれると聞いたものですから…」
男性の方が、弱々しく答える。
そして傍らの女性を見た。
「僕達、夫婦なんです。でも彼女がちょっと病気がちでして…。こちらのお守りはよく効くと聞いたものですから」
「…そうでしたか。少々お待ちください」
神無月は中に戻り、祖母に話をする。
「病克服のお守りが欲しいんだって。お婆、作る?」
祖母は鋭い視線で、二人を見た。
「そうだね。…まっ、それで気が済むなら良いでしょう。教室にご案内しといで」
「はーい」
神無月は二人を教室に通した。
そして祖母と二人を残し、退室する。