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「依琉!? どうしたの? ウチに来るなんて」
離れの邸の玄関に、同じ部の依琉が来た。
相変わらずの美形ぶりに、生徒達がザワめく。
「お嬢、この方は?」
「あっ、お婆。私と同じ部の依琉。副部長をしているの」
「はじめまして。神無月のお祖母さま。依琉と申します」
依琉は礼儀正しく挨拶をする。
すると祖母は微笑んだ。
「これはこれは。お嬢から話は聞いています。奥の部屋へどうぞ。何か冷たいものでも出しますから」
「おかまいなく。ボクは道案内で来ただけですから」
「道案内?」
神無月が首を傾げると、依琉はスッと体の位置をズラした。
すると外には若い男女がいる。
「あの人達が用事あるみたいでね。ボクは近くを通りかかっただけ。ここの場所を尋ねられて、案内してきたんだ」