第3話 『大槻麻衣』
大槻麻衣
(あ〜今日も何も無いな〜何か面白い物でもあれば良いのにそうしたら、あれの続きが書けるんだけどな。)
そんな事を思いながら街を歩く1人の少女がいた彼女の名は『大槻麻衣』都内の高校に通う15歳の少女だ。
彼女がこう思っているのは数時間前の事だった。
ー数時間前ー
彼女が7か8行前に言っていたのあれというのは世でいう所のライトノベルという物だ。彼女は14歳の時に某有名出版社主催の大会にて銀賞を受賞しそのままデビュー彼女の書いた作品はそこそこ良いかんじに売れたが刊行を進める毎に売り上げは減少そして彼女の作品つい最近完結したばかりだった。
忘れられないうちに早く次の作品を出さなければと思いまた執筆作業を始めたわけだが彼女はある試練にぶち当たってしまう、それはある程度執筆作業が進んでいる時に起きた物だ。
『ヤバイ、ヤバイ、これは本当にヤバイ!』
その容姿から出た事だとは思えないような言葉だった。
『ネタが、ネタが尽きてしまった。』
『ガクッ』とうな垂れる彼女、綺麗な髪は所々はねていたり目の下には薄っすらと小さなくまが出来ていた。
『どうしよう、このまま何も書けなかったら読者に忘れられてしまう!』
『とにかく何か書かなきゃ』彼女の頭の中はその事でいっぱいいっぱいだった。
『とにかくネタ、ネタを捜していかなければ何もかけないまま終ってしまう。』
考えただけでゾッとしてしまう、やっとの思いで手に入れた作者という名を捨ててたまるものか。そう思った彼女は服を着替え髪を整えて家を出たのだった。
そして話は戻り彼女はこうして街に出て来ているのだった。
(今日はたまたま学校が休みで良かった。
あんまり街中は好きじゃないけど これで続きが書けるなら安い物かな、あ〜誰か異世界転生でもして来てくれないかな〜)
しばらく歩いていると少し人集りが出来ているのに気付いた。
(むむ、あれは絶対に何かある!私の心がそう叫んでいる『いけ!行かなきゃ後悔するぞ!』そう言っている)
近付いてみると丁度真ん中に2人の警察官と全身を守って鎧のような物を着ている人がいた。
(あー!あれは絶対に異世界転生して来た人だ!遂に私の願いが叶ったんだ。)
そんな事を思っていると隣からこんな声が聞こえてきた
『あの格好はイタイよねぇー』
『あーマジ本当分かるわ〜』
(貴方たち何言ってるの?あんなにネタが出てきそうな人滅多にいないじゃない)
多分そんな事を思っているのは彼女だけだと思うが、そうこうしているうちに異世界人?は警察官に連れてかれて行ってしまった。
『あれ、もうあんな所に早く追いかけないと!』
走り出そうとした時周りにいた人達が一斉に動きはじめて麻衣はその波に呑まれて行ってしまった。
『はぁ、はぁ随分と離れちゃったよ早く行かないと万が一にも連行なんかされちゃたら』
私の本が書けなくなっちゃう!だから絶対に追いかけないと!
そうして走ること20分ようやく交番に着いた麻衣は中にさっき見た人がいるのを見つけた、顔は見れなかったがあんな格好しているのは彼しかいないだろう。
(あっ!もう話が終わちゃう早く声かけないと!)
『あの!』
こうしてサクマそして麻衣の物語が始まってゆくのだった。
どうもこんにちは美羽です。
今回の内容は麻衣がサクマと会うまでの経緯です今回の中で出てきた言葉
『ネタ』実はまさしく自分に当てはまるものでしたまだ3話しか書いていないのに正直ネタが少し尽きてきました。終わりの想像図は見えているのに何故かまだこの話を続けたいと思ってしまいどんどん予定に無かった内容まで増えてきてしまいました。最初はこの話も無かったのですが『自分が書きたい!』それだけで文字数が増えてしまいました。まだまだこの作品は続いて行くので数少ない見ていてくれる方は楽しみに待っていただけたら嬉しいです。まだ合計PVが30も行ってない物ですがこれからも付き合ってきてもらえたら幸いです。こらからもよろしくお願い致します。