第1話 『異変』
もうやだ、帰りたい、俺は何故ここにいる一体どれほど歩いただろうか。周りを見渡しても見慣れた石や木などの建物ではなく、薄くて透明な壁そして幾つもの高くそびえ立つ建物
『俺の知っているあの世界は一体どこへ行ってしまったんだー!?』
何故俺がこんな場所にきてしまったのだろうかそれを説明しなくてはならないそうそれは2日ほど前の話だった。
ー2日前ー
『はぁー!』
スン と綺麗な音を立てて自分に群がっていた沢山のモンスター達が1人の男によって倒された。
今日も、何匹のモンスターや盗賊達を倒したのだろうか。
『もう、帰るか。』
そう言って、その男サクマはそこから去っていった。
ここは、王都アルカディア世界中の商人が珍しい物を売りに来る場所。そこから少し離れた少し小さな町レインそこが、サクマの住む町だ。
『おお、サクマか今日は珍しく遅かったなぁー』
『おお、サクマじゃねぇか!どうよ今日は俺と夜遊びでもしないか』
『俺も疲れてるから今日はほっといてくれよ』
サクマは、王都でも少し名のしれた若者だそしてレインでは、知らない物は居ないというほど有名であった。
『ただいま』
しかし、返事をしてくれるものはいない
今から10年ほど前サクマの親は不慮の事故で死んでしまった。
『さっさと、寝てまた明日に備えなけゃな』
そうして、サクマは遠い意識の中に入って行った。
翌日、サクマがまたいつも通り外に出て何かしようと家を出た時。
『おい、サクマお前に手紙が来てるぞ』
そう言って話しかけて来たのは俺が長い間居候させてもらっていた家の主ヴィルだった。
『手紙?誰からだ...王都から?』
そんぐらい自分の手で届ければ良いのにと思いながらもその内容は、
[君にまた仕事だよ]たったそれだけの文章だった。
『まぁ、また仕事だ頑張れよ。』そう言ってヴィルは去って行ってしまった。
『はぁ、また何かあったのか面倒くさいな』サクマはブツブツと呟きながら王都へと向かっていった。
王都の南西の方にあるギルド本部に足を向けた。ドアをくぐり抜け周りを見渡し1人の男を見つけそっちに進んでいった。
『また俺を呼び出してなんのようだ。』
『まぁ、そう怒んなさんな』
そんな中年くさいセリフを吐いたのは1人の女の子セラだった。
『で、今回は何のようだ?』
『まぁ、いつもと同じ事だよ。実はね最近東の森でよく盗難事件が起きるんだ多分盗賊だから君に頼みたくてね。』
『そんな物お前が片付ければいいだろ。』
『むー、私が戦えない事知ってるくせに』
『あーはいはい悪かったよ、で盗賊を倒せば良いのか?』
『ん、そういう事報酬は弾むよ、じゃ宜しくね。』
『ああ、分かった。』
東の森に到着したサクマは、休憩をしているふりをしながら相手が出て来るのを待っていた。
(はぁ、早く帰って町の人達と一杯やりたいな。)(ボソ)
『ガサッ』(!?)
『誰だ!』
『サル!?』
草むらから出て来たのは、5匹の猿だったしかし猿たちは、サクマに目も向けず真っ先に荷物を奪っていった。
『ちょ、まて!』
(しまった、剣まで取られた油断し過ぎたか!』
サクマは夢中になって追いかけた。
その先にあるものも知らずに...
ズルッ!
(あっ)
『やらかしたぁぁぁ!‼』
そう叫びながらサクマは落ちて行った。
...
...
...
...
『いってぇー、ったく誰だよここに穴掘ったのは、早く追いかけないと』
そう思い穴から登ろうとした時そこには穴がなかった
『? てかここどこ?』
そう気づいた時そこは森ではなかった
『は?』
そこは、都会だった
はじめて投稿をさせてもらう美羽というものです。はじめてこういう物語を書かせていいただいてとても楽しく執筆作業が出来ました。まだまだ未熟者ですかこの物語を最後まで付き合っていただければ幸いです。