プロローグ
人には、生まれつき七つの大罪があるという。
傲慢・強欲・嫉妬・憤怒・暴食・色欲・怠慢。
2008年ローマ教皇庁は新たに七つの大罪を発表した。
遺伝子改造・人体実験・環境汚染・社会的不公正・貧困・過度な裕福さ・麻薬中毒である。
その夜、変わった夢を見ていた。
「・・・ダンテ、・・・ダンテ、私の声が聞こえますか?」
俺は真っ白な草原に勃っていた。いや立っていた。
後ろを振り向くと、すさまじいブスのばばあが立っている。
「なんじゃくそばばあ。口臭すぎるんだよ!しゃべりかけんな!!」
会ったこともない人にいきなりキレる。よくあることだ。
「ダンテよ。仕事をやめたんじゃの。これでお前は、七つの大罪をすべてコンプリートしてしまったぞ。」
「ダンテ?誰だそりゃ?俺はダンテじゃないぞ。」
「お前はこの世界に転生してきたんじゃ。そして今お前はダンテ・アリエール」
アリエール?アリギ○ーリじゃないのか?なんだその洗剤みたいな名前は。
「いきなり転生とか言われてもわかんねーよ。もうデスマーチの仕事なんてやってられるか。
今日から素晴らしきニート生活をするんだよ。てか七つの大罪のコンプリートってなんだよそれ?」
「人は生まれながらに七つの大罪があると言う。傲慢・強欲・嫉妬・憤怒・暴食・色欲・怠慢。
しかし現在では、童貞、ハゲ、ブス、天パ、口くさ、凄まじい性欲、ニートに変わったようじゃ。
そしてお前は、七つの大罪を全て持っている。鏡をみろブス。」
お、おう。確かにその新しいと言われる七つの大罪はコンプリートしてるな。
それが原因で転生したのか俺は。
「てかババァも大罪何個か持ってるじゃねーか。んでここはどこなんだよ。」
「ここは、煉獄区トスカーナ村じゃ。
あそこに山があるじゃろ、煉獄山と言われるところじゃ。
あそこで七つの大罪を清めるのじゃ。それも5年以内に。
そうすれば煉獄区トスカーナ村におれるじゃろ。うまい事全ての大罪を完璧に清められれば天国区に行くこともできる。
清められなければ、地獄区行きじゃ。まぁお前次第じゃブス。」
「お、おう、口くさババァ。
その地獄区って言われるのは、ダンテの神○に出てくるあれか?」
「・・・。」
「おいブス!無視すんな!!」
変な夢だった。
目が覚めるといつも違ったベットで寝ていた。
なんというか中世の時代の様な雰囲気だ。
ベットから起き上がると見たこともない、ブス・ハゲ・天パがいた。
それが俺だと気づくのに、5秒ほど時間を要した。
口も臭い。恐らく生前も童貞だったので、この身体も童貞だろう。
もっともこんだけブスで口も臭ければ、女を抱くなんて事はできないだろう。
これが七つの大罪か。。。ゴクリ。。。
あのババァの言って通りなら、俺は地獄に行ってしまうって事か。
しかも5年以内って言ってたな。意外と時間はあるようにも思えるな。
まぁよくわからんが、地獄はなんとなく嫌だ。
だって、閻魔様とか地獄の業火にずっと焼かれ続けたりするんでしょう。やだ怖い。
よし、ひとまずはババァの言ってた通りに大罪を清めるか。
こうしてダンテは、コンプリートした七つの大罪を清める旅にでる。
童貞、ハゲ、ブス、天パ、口くさ、凄まじい性欲、ニートこれが現在の7つの大罪と言われている。
しかも何個かは、不可抗力で遺伝的要素が満載となっている。
生きる七つの大罪ダンテ。煉獄山へと向かう。
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