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ベストフレンド

3年前の夏の終わりの朝、仕事へ行く準備をしている時に親友から電話。



「Mが死んだ・・・昨日の夜中バイクで事故を起こして、今朝・・・」


Mは中学からの親友だった。


実感が沸かなかった。嘘だと思った。


朝の忙しい時にくだらない嘘。

それでも、俺はサラリーマン。

仕事に行かなければならなかった。


頭の中にはMの事しか浮かんでこない。


出勤後しばらくして死んだMの携帯から電話がかかってきた。


「なんだ、やっぱ嘘だったんじゃん!」


そう思い電話を取る。


「Sさんの携帯でよろしいですか?」


見知らぬ女の声。


「Mが亡くなったって聞きましたか?」


いきなり現実を突き付けられた。本当に死んじゃったんだ・・・


仕事柄車での移動もあり、一人になる度に涙が溢れ出た。


夜、親友3人とMの家へ。


そこには今にも起き出してきそうなMが居た。


何も考えられない。


ただただMの顔を見つめるだけ・・・3人で泣きながら朝まで飲んだっけ。


仕事を休み親友3人と火葬場まで行った。


通夜には知ってる顔も結構いたが、今はさすがにいない。


火葬中、待合室で待っている時見知らぬ女性が声をかけてきた。


「Mのお友達ですか?」


それはMの彼女だった。


彼女は俺等に紙を差出し、


「この中に名前のある方達ですか?」


って聞いてくる。


親友がそれを受け取り見るやすぐにうつむき、紙を俺に渡す。

そこには、知らない電話番号や名前が会社や友達などのフォルダ毎に書かれていた。


俺等の名前を見つけた時、すぐに俺もうつむいてしまい、涙が溢れ出た。

俺等の名前のフォルダそこには


『ベストフレンド』


と書かれていた。


M、お前のおかげで俺等は本当にベストフレンドになれたよ!

ありがとう!


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