プロローグ 出会い。
昔書いた話のリメイク(*‘ω‘ *)
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「私は本物の神様だからな!」
「はぁ……?」
家の近所にあるファミレスにて。
俺の対面に座る美少女は、どこか自慢げにそう言った。腰ほどまである長い黒髪、前髪は思い切り目にかかっている。そこから僅かに覗く瞳は円らで、顔立ちはとても整っていた。しかしながら、いくら近所のファミレスだからって、だるだるのジャージはいただけないが。
とにもかくにも、彼女――縁は自信満々に言ったのだ。
自分は、正真正銘の神様だ、と。
「何の冗談だ?」
「いや、冗談ではないぞ!? まさか信じないのか!?」
だが彼女の唯一のネトフレである俺であっても、それには頷けなかった。
それもそのはずだろう。ここで素直に信じるようなら、幸運の壺で部屋が埋まってしまう。なので俺は、ドリンクを一口しながら息をついた。
その時である。
「いまから、カップルが二組来店するぞ」
「……え?」
縁が小声で、そう口にしたのは。
いったいどういう意味だろうかと、そう考えていると――。
「いらっしゃいませー!」
「四人です」
「四名様、テーブル席でーす!」
――数分後、本当にWデート中のカップルが来店した。
俺はそんな彼らが、仲良く席に着くのを唖然と見送るしかできない。そうしていると縁は、得意げに小柄な身体を反らせるのだ。
ない胸を張ってドヤ顔をする少女を見て、俺はハッとする。
「い、いやいや! 偶然だろ、偶然――」
「右斜め前の親子の注文は、日替わりハンバーグと抹茶パフェ」
そして、苦笑いしつつ否定しようとした。
だがそれより先、少女がそう言う。すると、
「ご注文をどうぞー」
「この子には日替わりハンバーグ、私は抹茶パフェを」
「承知しましたー」
また、的中した。
「…………」
俺は注文を取り終えた店員の背中を見送る。
そして、縁を見た。彼女は口角を歪め、こちらを見下しながら言った。
「どうだ。これで信じただろう?」――と。
俺はそれに対して、少し怯えつつこう答えるのだった。
「…………はい」
ネトゲの中でも、どこか浮いた存在だったフレンド――縁。
俺にだけ唯一心を許す相手に会ってみると、彼女はまさかの神様でした。
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