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そんな彼が掴んだ幸運

 ただ、神やら危害を加えてきた者達やら。

 それらが悲惨な目にあってる間は、悲惨な事は起こらなかった。

 むしろ、物事が上手く進んでいった。

 たまたま拾った財布を届けたら、その場に落とした人がいた。

 申し訳ないとは思いつつも、1000円ほど恵んでもらった。

 その金でその場で結果が出るクジを買った。

 当たって現金を手に入れた。



 その現金で更にクジを買って大金を掴んだ。

 何億円という金が転がり込んできた。

 これで一生働かないで済む。



 そんな幸運も、また失って破滅がやってくるのかと思ったが。

 それが待てど暮らせど訪れない。

 どうやら、誰かの破滅を望んでる間は、そちらに効果が向かうようだった。



 その間は幸運の効果があらわれるようだった。

 ならばと、この状態を継続していく。

 世の中の悪い連中に破滅が訪れるよう願い。

 幸運が自分に向くように求めた。



 それで効果があったのか。

 ニュースでは汚職や不祥事などの発覚で賑わう事となった。

 悪さをしてた連中に破滅が訪れてるのだろう。

 そういう報道をしてるマスコミでも様々な不祥事が発覚していった。

「どこにも悪い奴がいるんだな」

 それがよく分かる出来事だった。



 男の方もその後も幸運が舞い込み、幸せにくらしていった。

 それまでの人生の悲惨さが嘘のようだ。

 そんな男も寿命を迎えてついに人生を終えた。

 だが、それは決して不幸なものではない。

 配偶者と子供に孫にひ孫、信じる事が出来る友人知人。

 それらに惜しまれながらの大往生だった。



 破滅が訪れる前に男は人生を終えることが出来た。

 それが彼の人生最大にして最後の幸運だったのかもしれない。

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